- 2026-9-2
- メンタルの話
こんにちは、中西です。
前回は、9月に入ったなどの節目では、
フレッシュスタート効果
という心理的な効果でモチベーションが高まりやすくなり、
【 先延ばしにしていたタスクを実行しやすくなる 】
ということが判明した、アメリカのニューオーリンズ大学の研究をご紹介しました。
この流れで今回は、先延ばしについての研究が数日前に発表されておりましたので、そちらをご紹介したいと思います。
結論から言いますと、
【 先延ばしは自信がないからだけでなく、自分ならギリギリでも何とかできるという自信から起こることもある 】
ということが判明しています。※参考:本メール下部に記載
この研究は、トルコのユルドゥーズ工科大学が2026年8月27日に公開した研究で、被験者は教員を目指す大学生490人です。
どういう研究内容だったかざっくり言いますと、この学生たちが学業を先延ばしする理由を6つの側面に分けて調査し、
先延ばしのパターンや、それぞれの理由同士の関係を分析したものになります。
この研究では、490人を先延ばしのパターンによって4タイプに分類しています。
1.特定の理由だけで先延ばしするタイプ:約15%
2.ほどほどに先延ばしするタイプ:約44%
3.複数の理由が重なって強く先延ばしするタイプ:約20%
4.あまり先延ばししないタイプ:約22%
こんな感じだったのですが、この4つのタイプを見ると、先延ばしする人というのを1種類として考えるのは単純すぎることがわかります。
先延ばしというと、一般的には
「失敗するのが怖い」「自分にはできない」「うまくできる自信がない」
といった、自信不足が原因になっていると思われがちです。
しかし、今回の研究が興味深いのは、先延ばしの原因が自信のなさとは逆に、
「直前になっても自分ならできる」
「これまでギリギリでも何とかなった」
という自信を理由に先延ばしするタイプも、明確に存在していたことです。
一方で、「早く始めても自分にはうまくできない」「失敗するのが怖い」という、
自信のなさや能力不足感からの先延ばし
も、別のタイプとして存在しています。
つまり簡単に言うと、先延ばしには、自信がないから逃げる人と、自信があるから後回しにする人の両方がいるということですね。
自信があるから先延ばしをするタイプというのは、これまでギリギリで間に合った経験則によって、
「自分は追い込まれればできる」
というふうに思うようになり、今回も「まだやらなくていいだろう」という形で先延ばしする思考パターンです。
これがすべて悪いわけではないのですが、大事なのは、自分が先延ばしするときに、
自信がなくて怖くてそのタスクを今やるのを避けているのか、
あるいは「まだ余裕で、自分なら後でもできる」と思っている自信がベースになっているのかを見分けることが重要、ということになりそうです。
余談ですが、自信のないパターンの先送りの一つに、「手順がわからない」というものがあります。
「手順がわからない」とか、あるいはその手順を「調べなければならない」といったことで、
タスクに向かうことが億劫になって後回しになってしまうパターンですね。
以前はこの「手順がわからない」ことによる先延ばしのパターンが個人的には多かったのですが、
最近はAIでほとんどのことの手順が分かるようになってきたと感じます。
これだけでもAIの登場は革命的だと思うんですよね。
ただ逆に言うと、手順がAIでほぼ分かる時代になったので、「できない言い訳」ができなくなってきたわけですが笑
というわけで、先延ばしをしてしまう理由というのはいくつかあるのですが、自信の有無が原因になっている場合もあり、
その場合、自信不足が原因であるパターンだけでなく、
「自信がありすぎる先延ばし」
のパターンもある、ということがわかりました。
先延ばしをしたくなったときに、どちらが原因になっているかを考えたり、
自信の有無の両方のパターンが存在することを頭の片隅に入れておくことは、
限られた時間を有効に使う上で重要になりそうですので、先延ばししがちな方は参考にしてみてください。
※参考
A multidimensional examination of academic procrastination reasons in pre-service teachers: SEM and latent profile analysis on the structural role of self-confidence-based procrastination
https://www.frontiersin.org/journals/psychology/articles/10.3389/fpsyg.2026.1856110/full


集中力研究家&コーチ中西の






