- 2013-3-31
- おすすめ記事, 元アメブロ記事(13年2月~14年5月、修正中), 授業・予習・復習ノウハウ
- プチ笑い有り
こんにちは!早稲田集中力研究会の中西です。
大学受験でも資格試験受験においてもそうですが、
受験勉強において、塾や予備校、学校などにおける「授業」というのは、ほとんどの人にとって切っても切り離せないものだと思います。
数日前に、こちらのエントリーで、予備校選びについての注意点をくわしく書きましたが、
▼参考記事
「予備校選び」で絶対に注意すべきこと
結局のところ、予備校であれ塾であれ、「授業」というものがメインで構築されているわけですから、
上記の記事でお話しした注意点というのも、ようは予備校・塾における「授業」に対する注意点でした。
予備校や塾を利用するメリットも少なくないですが、実はそこにはあまり一般的には知られていない“リスク”も存在しますので、
これから新年度を迎えるにあたり、塾や予備校を選ぶ方は、そのリスクを知った上で、
あなたに合ったいい予備校・塾を選んでほしいと思うわけです。特に浪人生は気をつけてくださいね。くわしくは、上記リンク先の記事をご覧くださいませ。
さて、今回はその続編として、「授業」を受ける際の、もう一つの注意点について。
これはとくに「教え方がうまい先生」とか「板書をいっぱいする先生」の授業を受けた場合に陥りがちな落とし穴なんですが、
そのような先生の授業を受けると、わからなかった部分がわかるようになったり、ノートにいっぱい書き写して知識も増えるのはいいのですが、
その授業を受けただけで、満足してしまうヾ(´▽`)ノ
ということになりがちなのです。まあ実際のところ、「教え方がヘタな先生」の授業でもそうなりがちです。
あなたが「授業を受けた」という事実は、「実力がついた」ことを必ずしも意味しません。
授業というのは、ほとんどの場合、あくまで“インプット”にすぎないわけで、
この“インプット”だけでは、そのテーマの実力にはならないのです。
ではどうすれば実力が養成されるのかといえば、言うまでもなく“アウトプット”(主に問題演習など)をしたときです。
もちろん、「授業」というものを「アウトプット(=問題演習)の前段階のインプット」というふうに割り切って位置づけている場合も多いですが、
だとしても、「授業」が終わった時点では、まだ“1回目のインプット”が終わったにすぎません。参考書学習でいえば、“参考書の1周目”にすぎないわけで、
その時点(授業を受け終わった時点)では、受験における“実力”という意味では、「ほとんど何もまだ身についていない」と考えるべきタイミングなんですね。
だから、その受けた「授業」の内容をしっかりと活かすには(つまり“実力”になるまで昇華させるには)、
1、「授業」の内容を、くどいほど何度も繰り返して復習すること
2、その分野の問題演習をこなすこと
3、さらにその一度やった問題演習を、何度も繰り返すこと
・・・ここまでやって、ようやくその「授業」で学んだことが「実力になった」と言えるわけです。
よって、どんなに「教え方がうまい先生の授業」を受けたところで、その授業を受けただけで終わっていたら、
たとえその時どんなに「なるほど!」「そういうことだったのか!」「わかったぞ!」などと感動したとしても、
実際のところ、ほとんど実力にはつながっていかないのです。
「あの子は授業はしっかり真面目に受けているのに、いまいち成績が伸びないのよね」などと言われる人の成績不振のカラクリであり、
さらには親から「あの子、定期テストは毎回いいのに、なぜか模試では点が取れないのよねぇ(;д;) 」と言われる人は、
上記の1~3のうち、1(=授業の復習)までで終わっている、というのがその原因なわけです。
でも、3までやらないと、模試で点がとれるような実力は身につかないのです。
親御さんの立場から見ますと、「子供を塾へ行かせれば、わが子も塾で授業を真面目に受けてくれるだろう」という思いがあり、
「我が子が授業を受けている姿」を想像できる分、つい塾へ行かせて安心してしまいがちなんですが、
実は本当の意味で実力をつけるためには、「授業」だけでは全く足りないわけです。
中には「授業」の中でアウトプット(問題演習)まで含めてやってくれる塾もありますが、
だとしても3の「問題演習を復習する、繰り返す」まではやれません。
結局のところ、どんなに教え方がうまい先生で、内容がわかりやすく素晴らしい授業であっても、
「授業」を受けただけでは、その分野の実力をつける“はじめの一歩”を踏み出したにすぎないわけですね。
とくに、いい先生からわかりやすい授業を受けたときは、その内容に感動すら覚えることも少なくないですから、
授業終了後に“実力がアップした感”を感じてしまいがちです。
たしかに授業を受けたことで授業前よりは知識が増えているわけですが、
何度も言いますが、それは「実力がしっかり身に付いた」ということとは一致しないことが大半なのです。
「理解した」ということと「実力がついた」ということは、これほどどうしようもないくらいの大きな差があるものなのです。
にもかかわらず、つい「理解した」を「実力がついた」と錯覚しがちなのが人間です。
というわけで、最後に今回の要点をまとめて一句。
授業受け 「実力ついた!」と 勘違い
(作:勉強の集中力UPコーチ、 制作時間:4秒)
「授業」という形態は、しっかりその落とし穴の部分を把握しておかないと、大変な時間を無駄にしかねませんので、ぜひ、
「『授業』とは、『授業のあと』にその真価が問われるもの」
くらいの認識で、これから一年授業を受けて頂きたいと思います。