- 2013-4-13
- 元アメブロ記事(13年2月~14年5月、修正中), 受験生が陥る不安・焦りの対処法
こんにちは!早稲田集中力研究会の中西です。
今回は、「受験本番での自信&精神的安心感」をアップさせる方法について。
大学受験生の方にとっては「受験本番なんてまだまだ先だよ」と思われるでしょうが、
今回の話は、4月のいまの時点ぐらいから意識してないと、その「精神的安心感」が得られない話なのであります。
まだちょっと先の話ですが、そもそも受験本番で自信をもってのぞめる人、精神的に安定した状態でのぞめる人、というのはどんな人なのか考えてみますと、
メンタル面でいえば、「やることはすべてやった感」は必須でしょうが、
実際の実力面でいえば、模試や過去問の実践演習に取り組んで、
「自分は、合格できるだけの実力がついている(-_-)」という、実績に裏付けされた自信がある人です。
中でも究極の理想的な状態は、
受験する全教科全科目において、圧倒的に余裕で合格レベルに達している
という状態になります。
当然ながら、志望校のレベルを下げてそれを実現しているような状態ではなく、心から入りたいと思える大学の受験において、その状態を実現している人。
実力もここまで来れば、もう相当な自信&安心感をもって本番にのぞめるわけですが、
その状態で受験本番にのぞめるタイプは、全体からすれば超少数派であり、トップ合格をする一握りの人だけの話です。
あなたが目指すのは、「合格すること」であって、「トップ合格すること」ではないはずです(それくらいのつもりで勉強するという意味ならそれはいいのですが)。
見方を変えれば、トップ合格をした人も、合格者の中の最下位の点数で合格した人も、
「合格した」という意味ではまったく同じなのです。別に入学式で新入生代表で宣誓したいために受験するわけではないでしょう。
とはいえ、です。
合格を目指すからには、できるだけ自信&安心感をもってのぞんだほうがいいに決まっています。
でも、わずか1年弱のうちに、トップ合格をするような人と同じレベルになるのは難しい。
そこで必要なのは、「自分は弱者である」と認識し、「弱者なりの戦略」でもって受験にのぞむ方法をとることです。
私が考える「弱者なりの戦略」というのは何かというと、
1科目だけでいいから、圧倒的な得意科目を作る
という戦略です。これ、あるかないかで、心理的にぜんぜん違ってくるのです。
全教科全科目が無理だとしても、たった1科目だけでいいから、圧倒的な得意科目を作る。
これが受験勉強と受験本番におよぼすプラスの影響は計り知れないです。
「80:20の法則」という、自己啓発本を読めば3冊に1冊くらい出てくる超有名法則があるのですが、
これは何かといいますと、「全体の20%の構成要素が、成果の80%を決定づけている」という法則です。
実は20、80という数字はかなりざくっとしていて、割合が若干前後する場合も多いのですが、
全体のごく一部が、全体の成果を大きく左右している
という意味でとらえると、この法則は世の中のありとあらゆる事象にあてはまる傾向になります。
ごく一部のデキる営業マンが、会社の売り上げの大半を支えている、とかね。
例え出したらキリがないですが、まあ何でもほとんどのことはそういう構造になっているという法則です。(ただしここでは厳密な「パレートの法則」の定義では話していません。詳しい人へ念のため。)
このあたりも踏まえて考えますと、やはりというか、「圧倒的な得意科目を1つ持っておく」ことの精神的および実際的なメリットは、
総合的に見て、受験という一大プロジェクトにおいては、かなり大きなプラスの影響を及ぼす要因になってくると言えるのです。
とくに配点が一番高い科目(多くの大学受験生の場合英語)を圧倒的な得意科目にしてしまうと、他の科目の点数が試験で多少劣っていたとしても、
その得意科目で他のマイナスを補ってくれることも少なくないです。
私の受験生時代の友人でも英語が鬼のように得意な人が数人いましたが、そういう人が、トータルで成績が極端に悪いことはほとんどありませんでした。
もちろん、英語が圧倒的に得意だとしても、他の科目の勉強をまったくしなければ話にならないわけなのですが、
実際問題、そういう事態に陥ることは少ないです。(帰国子女の方で、他の科目をまったく勉強をしてないような人なら英語だけやたら得意、ということもありえますが。)
これね、理屈で説明できない部分があるんですね。
まず精神面でいいますと、「圧倒的な得意科目が1つある」という気持ちのいい現実が、
その人が受験勉強に取り組む姿勢に、いろんな角度から(自信を持つことなど)プラスの影響を与えて、
受験勉強に向かうやる気を引っ張り上げてくれるわけです。
また、ノウハウ面においても、得意科目を作るまでのプロセスをもう知っているわけですから、
同じ要領で勉強するのは難しくないわけで、それにより他の科目も相乗効果的に上がっていきやすいのです。
5人グループに1人だけやたら面白い奴がいると、しばらくすればその1人につられて5人ともそこそこ面白くなっていく、みたいな現象と同じです。
当然、受験戦略的にも非常に有効。配点の高い科目で圧倒的な得意科目が1つあれば、
かりに他の科目で多少の失敗があっても、得意科目が尻拭いをしてくれて、全体が大コケするのを防いでくれることが少なくないのです。
スポーツでも、会社組織でも、個人のキャリアでも、生態系でも、何でもそうですが、
「1つの尖(とが)った長所」を持っている者は強いです。うまくハマれば大勝ちすることもありますし、かりに大勝ちしなくても、圧倒的に全体では「負けにくく」なりますから。
餃子の王将にはたくさんのメニューがあるわけですが、圧倒的にうまくて安い「餃子」という“尖った一品”があるからこそ、
長年どこにも負けないチェーン中華料理店として勝ち続けているのです。
王将に餃子という“尖った一品”がなかったら、絶対にここまで全国に広がってなかったことでしょう。
(あ~こんな話したら久々に王将で食べたくなってきた。イーガーコーテル、ホイテーイー、ソーハンリャン!(>_<))
というわけで、受験では受験する全科目をしっかり勉強するのは当たり前として(これは大前提)
その中で、1つだけでいいので「圧倒的に得意な科目」(大学受験生なら英語がベスト)を作れるように勉強して行くと、
あとあとその科目が、精神面・成績面であなたをとっても助けてくれるようになります。
秋になってからこんな話をしても無理ですが、4月の今ならまだ可能です。
時間配分や他の科目とのバランスにも注意する必要がありますので、それなりにハードルが高い目標だとは思いますが、
間違いなくあなたの受験生活&受験本番にプラスの影響を与えてくれますので、ぜひ積極的にチャレンジしてみてほしいと思いますね。