- 2010-11-20
- おすすめ記事, 効率的な勉強法~中上級編~, 受験を突破する記憶術
こんにちは!早稲田集中力研究会の中西です。
さて、あなたは毎日、授業やら自習やら、遊びたい気持ちをグッとこらえて頑張って勉強されていると思いますが、
勉強したあと、復習はしっかりやってますか?
とにかく多くの人は、復習をおろそかにしがちです。
なぜかというと、授業で新しいことを習ったり、参考書で新しいことを学んだりしたら、それだけで
勉強をやった感
があるからです。
「今日は新しい知識を知ったぞ!」と思えるから、なんとなく勉強をちゃんとやった感じがしちゃうんですね。
が、勉強というのは「新しい知識を知った」だけでは、まだ半分も終わっていないのです。言うまでもなく、人間は忘れる生き物だからですね。
心理学者のエビングハウスさんという人が実験した、有名な「エビングハウスの忘却曲線」という、人間の記憶に関する忘却グラフがあります。それによると、人間の記憶は・・・
20分後には42%を忘れてしまう
1日後には74%を忘れてしまう
1ヵ月後には79%を忘れてしまう
ということがわかっています。ちょっとこの結果をよく見てくださいませ。
最初のたった20分で一気に42%も忘れてしまうわけですね。これはショッキング!人間はみな「物覚えが悪い」ということが証明されたわけです。
「最近覚えたことをすぐに忘れるんだよなぁ」なんて言う人もいますが、基本的に、人間はすぐに忘れる生き物なんですね。
その後は1日後に74%を忘れている、つまり最初の20分のあとは、23時間40分かけて32%(74-42=32だから)忘れるわけです。
しかし、1日後と1ヵ月後ではなんと5%しか変わりません(79-74=5)
つまり、これが意味するのは、
人間は物事を記憶した直後から24時間のうちに急激なスピードで忘れて行く。
その後はゆるやかに忘れていく。
ということ。とくに最初の20分は超急激なスピードで記憶が消えていくわけです。4割も忘れちゃうわけですから。
がんばってAKB48の48人の名前を覚えても、たった20分後には20人忘れているわけです。1日後には35人はもう記憶から消えています(ただ、AKB48が大好きなファンの人なら、ちょっと数字は良くなるかもしれませんが(笑))。
したがって、復習の1回目は「早ければ早いほうがいい」ということです。
復習というのは1回だけではなく最終的には何回も(覚えるまで)繰り返す必要がありますが、
最初の1回目の復習のタイミングが遅いと、もう頭にはほとんど記憶が消えているため、意味がないわけですね。
おすすめは、授業が終わったら「その直後」に3~5分くらいかけてザッと復習すること。
自学自習なら、1時間ほど新しいことを勉強したら、直後にその1時間の復習を3~5分ほどかけてサラッとやる。
これだけで、最初の20分で忘れる4割の忘却を大幅に食い止められます。しかも、勉強した直後で「いまやったばっかり」の内容のため、復習もかなり楽です。
つい先ほどまでやっていた内容を復習するときは、「思い出す負担」がほとんどないからですね。このメリットも見逃せません。
というわけですので、授業や自習が終わったら、「その直後」にサラッと1回目の復習を(「思い出す」負担が少ないうちに!)ぜひ終わらせちゃいましょう。
こういうのが、「賢い勉強のやり方」というものだと思うのです。