- 2026-9-3
- ChatGPT
こんにちは、中西です。
AIを日々利用している方も多いと思いますが、使い方は千差万別で、そのパターンは無限にあります。
どういう使い方をする場合も、AIは基本的にこちらを全否定したり、批判やディスったりせず、基本的に肯定してくれるので、
メンタルが癒される瞬間も少なくないと思います。
ただ、それがどこまでいいことで、どこまで行くとあまり良くないことなのか、といった明確なラインは存在していませんし、明文化もされていません。
先日、AIのトップ研究者で東大の松尾豊教授も
「AIの進化に、社会の制度や整備が全く追いついていない」
と言う趣旨のことをある対談でおっしゃっていました。
これはAIを利用する際のメンタル面の課題も含めて、現在そういう過渡期ということだと思います。
今後は、AIとメンタルの関係やAIとの距離感などが、社会的により大きな課題になっていく可能性は高そうです。
実際、そのような懸念も世界中で出始めておりますし、ニュースにもよくなっています。
同時に、最近の科学論文を見ていると、AIとメンタルの関係を研究したものも非常に増えてきている印象です。
そんな中、8月31日に公開されたばかりの論文で、AIとメンタルの関係について興味深いものがありましたので、ご紹介します。
結論から言いますと、
【 AIは「どれだけ使うか」より、「どう関わるか」の方がメンタルと関係する 】
ということが判明しました。※参考:本メール下部に記載
これは中国の陝西科技(せんせいかがくぎじゅつ)大学などの共同研究で、
中国の6大学に通う大学生7,029人を対象に調査が行われ、学術誌「Scientific Reports」に掲載されました。
この研究で何を調べたかと言いますと、生成AIとの付き合い方と、うつ・不安症状との関連でした。
AIとの関係を調査した項目としては、
利用頻度、やりとりの質、AIへの信頼、心理的な近さ、感情的な愛着
という5つを調べたようです。
さらに、AIとの付き合い方は5タイプに分かれたようで、その5タイプというのは、
効率道具型、探索・カジュアル型、深い感情型、葛藤愛着型、距離回避型
というものでした。
この中で最も注目すべきだったのが、葛藤愛着型の人たちです。
これは要するに、AIに対して感情的には強く依存するが、信頼や満足度は低いという、少し矛盾したAIとの関係を構築していた人たち。
この葛藤愛着型のグループが5タイプの中で、うつ症状・不安症状が最も強かったことがわかりました。
そして、この研究でもう一つ重要なポイントは、
【 AIを「どれだけ使うか」より、AIと「どんな関係性で使っているか」の方が、メンタルとの関連が強かった 】
ということです。
一般的に、スマホやゲームやSNSなどの過度な利用が良くないという文脈でよく言われるのは、
「利用する時間が長いのは良くない」
といった判断基準です。
実際、そういった利用時間が長いほどメンタルが悪化するという研究もありますので、時間を一定時間で区切るというのは有効な部分もあると思います。
ただ、少なくともこの7,000人以上を対象にしたAIの利用とメンタルとの関連を分析した調査では、
「AIをどれだけ使ったか」
という利用時間や使いすぎそのものより、
「AIとどんな心理的な付き合い方をしているか」
の方が、メンタルとの関連が大きいということがわかりました。
逆に言うと、AIの利用時間が短めの人だったとしても、心理的な付き合い方が、AIへの愛着だけ強くて、信頼ややりとりの満足度が低い場合は、
うつ・不安症状が強くなるので注意が必要ということになります。
したがって、AIを使っている時間が長いからといって、その時間そのものでメンタルへの悪影響があるわけでは、必ずしもないということなので、
メンタル面では長時間の利用自体を、そこまで過度に心配する必要は無いのかもしれません。
というわけで、AIは私たちユーザーを批判・中傷・否定することも基本的にありませんので、
下手な人間相手より癒されたり、メンタルが安定したり、自己肯定感を高めてくれることも少なくありませんが、
AIに過度に愛着を持ちすぎず、AIへの信頼ややり取りの満足度が高ければ、
長時間使い込んだとしても、うつや不安を引き起こすリスクは低くなります。
AIとメンタルへの影響を考える場合は、
わかりやすい利用時間よりも、AIとの関係性が健全かどうかの方をより気にした方が良さそうです。
AIを長時間利用していたり、AIによるメンタル面への影響が気になる方は、参考にしてみてください。
※参考
Generative AI interaction styles and mental health among college students: a latent profile analysis
https://www.nature.com/articles/s41598-026-68063-y


集中力研究家&コーチ中西の









