- 2013-7-5
- おすすめ記事, 元アメブロ記事(13年2月~14年5月、修正中), 効率的な勉強法~中上級編~
こんにちは!早稲田集中力研究会の中西です。
勉強というのは、大きく分けると「インプット」と「アウトプット」に分かれています。
もう少し具体的にいうと、インプットというのは参考書をやること、アウトプットというのは、問題集(or過去問)をやることですね。
ほとんどの勉強プロセスには、このようにまずは参考書などでインプットをして、その後に問題集や過去問でアウトプットをして、実力をつけていくわけです。
ただ、このときに1つ注意が必要で、「インプットを完璧に終わらせてから、アウトプットをスタートさせる」と考えるのは、効率面ではあまりよくありません。
たとえば、日本史で鎌倉時代をいま勉強しているとします。
この場合、参考書の「鎌倉時代」のところを何度も何度も読み込んで、たくさん線を引いて、ノートやカードも作って、ようやく
「鎌倉時代のインプットは完璧に終わったぞ!さあ、いよいよ今日からアウトプット(問題演習)に入ろう!」
みたいな流れでやるのは、間違いではないですが、あまり効率が良くないということです。もっといえば、「賢い勉強法」とは言えないのです。
では、どうすればいいのかというと、インプットを完璧にしてからアウトプットに入るのではなく、
インプットが7割くらい終わったなら、まだ完璧でなくても、さっさとアウトプット(問題演習)をしてみるということです。
上の例でいえば、インプットの時点で「鎌倉時代のことなら、もう何でもかかってこんかい!(゚~゚o)」ぐらいに自信を持っていえるまでやりこむのではなく、
「鎌倉時代のことは、まあそこそこ理解した。3割くらいまだよくわかってない感じだけど」
という感じの、まだあまり自信がないような状態でいいので、その時点でさっそく問題集の「鎌倉時代」の問題演習に取りかかるわけです。
このとき、問題演習をする前提となっているのは、
1、問題を間違ってもいい
2、どこがわかっていないかを突き止めるために問題をやる
という考え方です。つまり、問題演習をやるときに、「たくさん問題を間違えていい」という前提で取り組むわけですね。
もっと言えば、「間違えるために、問題をやる」くらいのつもりでいいのです。
そうすることで、鎌倉時代のどの部分をしっかり覚えられていないかが明白になり、また、問題を解くプロセスにおいても、参考書とは違った表現、違った視点から「鎌倉時代」を学ぶこともできて、より深く、より実践的に鎌倉時代を理解できるようになるわけです。
さらに、その問題演習後に、参考書の「鎌倉時代」のページを再度チェックすると、問題演習をやる前とは違って、さらに深く理解できるようになります。
「理解」は「記憶の定着率」とつながっていますから、問題演習をして理解を深めたあとに参考書を読むと、その部分の記憶への定着率が高まるわけですね。
ここまでのことをイメージ図で書くなら、
インプットをスタート
↓
インプットが7割くらい完了
↓
インプットが未完成だけど、アウトプットをスタート
↓
問題を解きながら、インプット内容の再確認
↓
アウトプット
↓
インプットの再確認
↓
アウトプット
↓
インプットの再確認
↓
以下、繰り返し
こんな感じですね。最初はややインプット比率が高いですが、その後はもうインプットとアウトプットを往復しながら、ぐるぐるとらせん階段を上るように成長していくイメージです。
これをインプットを完璧(10割)にしてからアウトプットに行こうとすると、7割から10割まで行く最後の3割に、とてつもない時間がかかります。
また、インプットだけで10割終わらせたつもりでも、10割まで行ったのは自分の思い過ごしで、実はたいして実践力はついていないことも少なくありません。
インプット単独で、完璧にしようとするのはやめましょう。
インプットはそこそこで終わらせ、さっさとアウトプットしていくのが賢い勉強のやり方です。
これは勉強だけに限らないのですが、「一つ一つ完璧に終わらせてから次に行こう」とする姿勢は、いっけん真面目に取り組んでいるように見えて、実はあまり効率的ではないことが多いので、
ここはとくに注意しておいてほしいと思いますね。
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