- 2013-6-4
- おすすめ記事, 元アメブロ記事(13年2月~14年5月、修正中), 効率的な勉強法~中上級編~
こんにちは!早稲田集中力研究会の中西です。
受験勉強においては、大学受験であれ資格試験であれ、次のような条件にあてはまる勉強内容が、たいがい1~2つはあります。
1、単純暗記もの
2、受験全体に占める重要度が高い
3、それほど分量が多くない
たとえば、古文単語の勉強はこれに当てはまります。
(細かいツッコミはいったんナシでお願いします。
「単語は文章内で覚えるものなので“単純暗記”などでは断じてない」とか
「単語は派生語まで含めたり、高いレベルの読解力を要するまでには、必要な学習量は相当な量になる」
とか言わないでください(笑)。あくまで例ですし、目指すレベルの個人差もありますので)
ほかには、古文の文法とか漢文の句法とか英単語もそうかもしれませんね。
まあ私が文系ですから文系の例になってますが、理系科目でも資格試験でもそのような勉強内容のものはたいがい誰にでもあるものです。
こういう3条件がそろっている科目を、どのように勉強していくかという話が今回のテーマ。とくに注目したいのは、どのようなペースで勉強していくか?という点です。
1、単純暗記もの
2、受験全体に占める重要度が高い
3、それほど分量が多くない
この3条件がそろっている場合、私自身は早い段階で「いったん終わらせた」というところまで、勉強を完了させる方が得策だと考えます。
つまり、古文の単語をダラダラと何ヶ月も時間をかけて、本番直前までチョコチョコと勉強を進めながら覚えていくのではなく、
1週間ほどまとまった時間をとって、「今週中に古文の単語だけ、一通り終わらせる!」と決めて、まとめてその勉強をフィニッシュまで持って行くのです。
もちろん、「1週間」というのはあくまで例ですので、内容によっては4日の場合もあれば10日、2週間くらいになることもあるかと思います。
また、フィニッシュさせるといっても、勉強を完全に終了させ、本番までまったく取り組まないというわけではありません。
基本的に、今回いったんフィニッシュまで持って行きますが、メインの勉強をやりながら、完璧になるまで随時知識の「メンテナンス」(=復習)はしていきます。
問題集を解いたり、模試を受けたり、過去問をしていくうちに、古文の単語の問題が出てくるわけですから、そこで実践力もつきますし、間違えた箇所については当然しっかり復習もしていきます。
ただ、「古文単語の勉強」として机の上でしっかりまとめてやるのは、もうこの1週間を最後にする。
そう決意して、その1週間のうちに一気にやってしまいます。(最低でも一周目を完成させます)
これをするとどういう効果があるかというと、まず心理的にはとても楽になります。
上にも書いたように「2、受験全体に占める重要度が高い」わけですから、それを一気に終わらせたことにより、
「これを早く終わらせないと、いつまでたってもなかなか実力が上がらない」といった焦りや不安に襲われることもなくなります。
かりに一周目までしか終わらなくても、「一周終わらせた!」という事実は大きいのです。二周目からは「すでに一度やったこと」の復習に入るわけですから、心理的にはまったく楽になります。
また、当然ですが基礎的な語彙力が一気にアップしますから、文章も読みやすくなり勉強が楽しくなります。
英語でも古文でも漢文でもそうですが、「わからない単語だらけ」の状態ですと、文章を読むのが苦痛になります。
そのせいで勉強に向かう心理的なハードルが上がってしまい、勉強時間が減ってなかなか実力が上がらない悪循環に入ることもあるわけです。
もちろん、語彙を知って単語力が上がっただけでは「文法」「構文」を読み解く力はまだ低いために、正確な読解をできない場合もあるでしょう。それによって問題を間違えることもあるでしょう。
しかし、それはそれでいいのです。それ以上に重要なことは「その勉強にとっつきやすくなること」です。「その勉強が楽しくなること」です。
「お、なんとなく読めるようになってきたぞ!」と感じるようになるだけでも、その後の勉強効率が全然違ってくるのです。
そういう観点で考えた場合、文法や構文がおろそかのままで、読解力がまだ未熟だったとしても、
文章を読むたびに知ってる単語だらけになっていれば、とりあえず自分の中で文章の意味を「推測」するくらいはできるようになります。
「推測」できたのであれば、その推測がかりに「間違い」だと気づいたとしても、「推測して間違った。実はこう読むのが正解だった」というプロセスを経ることができるため、「記憶に残りやすくなる」のです。
これが単語力もなくて「推測」すらできなかったら、「間違える」こともできません。
勉強というのは問題を「間違える」ことで記憶に残りやすくなる性質があるわけですから、「推測」もできない人は記憶効率が非常に落ちます。
いっけんすると、「さきに単語だけ終わらせるなんて邪道だ。しっかりと総合的な読解力をつけながら覚えていくべきだ」なんて思われてしまいそうですが、
「2、受験全体に占める重要度が高い」うえに、「3、それほど分量が多くない」わけですから、早い段階でまとめた時間をとって、
一気に「いったんフィニッシュさせた」というところまでもっていく
ほうが、その後の「精神的な負担の軽減」や「記憶効率のアップ」を考えると、圧倒的に得策だと私は思います。
終わらせるのをダラダラと後回しにして「あ~早く単語を覚えてしまわないとな~」なんて何ヶ月も思い続けながら勉強を進めていくくらいなら、
肩の荷をおろして精神的に楽になるためにも、記憶効率を上げるためにも、勉強の実力をつけるためにも、この3条件がそろっている場合は、
1、単純暗記もの
2、受験全体に占める重要度が高い
3、それほど分量が多くない
なるべく早い段階で、まとまった時間をとって、一気に「いったんフィニッシュさせた!」というところまで持って行くことを私はおススメしますね。
⇒逆に「まともに勉強してはいけないジャンルの3条件」はこちら