- 2010-11-24
- 受験を突破するマインドセット
こんにちは!早稲田集中力研究会の中西です。
ここ数日は、受験直前期に感じてしまいがちな「焦り」や「不安」について、
私が考えるその原因と解決策をお伝えしています。
まずは簡単に前回までの復習を。もともとの相談はこちらです。
「最近、センター試験が近づいてきているせいか、焦ってしまっています。
勉強しているときも焦って集中力が落ちているときが多くなっている気がします。」
で、上記のような状態の場合、次のいずれかの状態になっている可能性があることをお話しました。
1、何が不安なのか自分でもわからない
2、自分がやっている勉強のやり方に確信がない
3、孤独になりすぎている
4、自分だけの固有の問題だと思っている
5、完璧主義に陥(おちい)っている
2~4については前回、前々回に解説ずみ。本日は5を。
5、完璧主義に陥っている
完璧主義は、ある面では非常に重要なのですが、これも上手に付き合わないと泥沼に落ちる危険もはらんでいるのです。
なんでもかんでも完璧にしないと気がすまない、落ち着かない。
あるいは実際には完璧にやれないのに、毎回完璧な計画を立ててしまい、完璧に挫折してしまうみたいな(笑)
こういう人に足りないものが1つあります。それは、
思い切って捨てる勇気
です。とくにこの時期は、受験に関係のない余計なことまでやっている余裕は絶対にないはずです。
たとえば、過去問を見ると、日本史の古代は入試でほとんど出ないことが明らかなのに、なんとなくやらないと不安だから、ついやってしまうとか。
たとえば、英語の発音問題はほとんど出ないのに、「一応これもやっておかないと」などと考えてやってしまう。
「英単語の参考書が1冊だけだと不安。」と考えて、時間に余裕が無いのに2冊も3冊も買ってしまう。
そんなふうに、余計な参考書・科目・分野にまで手をつけていないでしょうか?
あるいは、学校や塾の入試とは直接関係のない、余計な授業の課題などやってませんか?
そういえば、昨日も(おとといだったかな?)
「不安でついつい新しい参考書を買ってしまって、部屋に新しい参考書がいっぱいなんです」
といった相談をいただきました。これも不安だから新しい参考書を買ってしまう、という心理ですが、
新しい参考書を買っても不安は消えません。それで不安が薄らいだとしても、単なる一時的な気休めであり、なんの解決にもなっていないのです。
適切なたとえではないかもしれませんが、「現実的な問題解決ができていない」という点で、ある意味、クスリを注射してその場の不安から逃げている人と変わらないわけです。
「いや、私は新しい参考書を買って問題を解決しようと必死なんです。逃げてないですよ(怒)!」
と反論されるかもしれませんが、残念ながらこれは「逃げ」です。
「一つの参考書に絞り込んで、それを何度もくり返す」という地味な作業からの「逃げ」なんですね。
それは別の言い方をすれば、「他にも良い参考書はあるが、この参考書以外はすべて捨てる」という、「捨てる」ことからの「逃げ」なのです。
だから、完璧主義に陥りがちな人は、余計な参考書、出題可能性の低い分野・課題・作業などを
思い切って捨てる勇気
をぜひ今からでも持ってください。いや、今だからこそ持ってください。
そして、自信を持って「捨てる」ためにも、あらためて受験までの残り時間をよく考え、
自分が今やっている勉強が本当にやる必要があるものなのか、念入りにチェックしてみましょう。
無駄に「あれもこれも」やっていた人は、この作業をするだけでも何十時間かが浮いて、
合格可能性が一気に高くなる場合があります。