- 2012-2-29
- おすすめ記事, 効率的な勉強法~中上級編~, 参考書学習テクニック, 受験を突破するマインドセット
こんにちは!早稲田集中力研究会の中西です。
勉強を進めていく上で、
「要注意しておかなければいけないポイント」
というのがいくつかありますが、
その中でもトップの注意事項に君臨するのが、
【 「新しいものをやりたい!」という衝動に負けないこと 】
です。
これは、現在受験のラストスパート期に
突入している受験生はもちろんのこと、
これから勉強をしていく
高校1~2年生の人、
資格試験の受験生の方にも当てはまります。
「『新しいものをやりたい!』という衝動」
とは、ようするに、何か1つの参考書をやり終わったときに、
その復習もままならないうちに、
次の参考書を買ってやりたくなる気持ちですね。
人間には限りなく良い意味で、
「知的好奇心」というものが備わっています。
その「知的好奇心」が、
人類をここまで発展させたのですから、
当然それ自体は素晴らしいものですが、
少なくとも「受験勉強」という括(くく)りにおいては、
その知的好奇心が足かせになってしまうことが少なくないのです。
たとえば、私は以前アガサクリスティーという、
イギリスの女性作家の推理小説に
はまっていたことがあります。
彼女、若い頃はけっこうな美人でしたが、
そこは今関係ないです(-_-)
推理小説なんて、一度読んでしまえば
普通はそれで終わりで、
Aという作品を読み終えたら、
次はBという作品を読みたくなるわけですね。
Aという推理小説を読み終わったのに、
その直後に、BでもCでもなく、
またすぐにAを読み直す人なんているでしょうか?
いたら、かなり変わっているか、
よっぽどAが面白すぎたとか、特殊な場合だけでしょう。
ふつうは、次の新しい作品を読みたいわけです。
ワンピースの56巻と57巻が手元にあって、
56巻を読み終わった人が、
57巻に行かずに、また56巻を最初から読むことって
・・・まあないはず。
ふつうは57巻をすぐに読みたいわけですよね。
ところが、受験勉強というのは、
56巻を読んだあとに、また56巻を最初から
読まないといけないような営みです。
で、ようやく56巻を2回読み終わったと思ったら、
受験勉強の場合は、またまた57巻をさしおいて、
3度目の56巻を読まないといけないのです。
目の前に57巻があるのに!(>_<)
そうすべき理由は、言うまでもなく、
復習をしないと頭に定着しないからですね。
この受験勉強に必要な
「繰り返しやる」
という行為は、人間の本能ともいえる「知的好奇心」とは、相反する行為です。
なんせ、世の中には、わかりやすくて興味深い、
面白そうな参考書がゴマンと売ってますからね。
つい、「新しいのやりたい!」という衝動がわいてきます。
皮肉なことに、ここに落とし穴が存在しているわけですね。
この「新しいものをやりたい衝動」に負けてしまうと、
次々と参考書や問題集を買ってきて、いろいろやったはいいが、
ほとんど頭に定着していない!
という悲劇が待ち受けています(-_-;)
この「知的好奇心」という本能からくる
「新しいものをやりたい衝動」
にしっかり勝てるかどうか。
「新しいものをやりたい衝動」をグッとこらえて、
若干の飽きを感じつつも、何度も何度も復習する。
これが受験を成功させられるかどうかのポイントになります。
残念ながら、知的好奇心の赴(おもむ)くままに
勉強をしていては、
やった参考書の冊数が増えるだけで、ほとんど脳に定着しません。
このブログは若い読者さんが多いので、
知的好奇心が旺盛の人も多いと思いますが、
その知的好奇心は、ネットや読書など、
別のところで満たすようにしてくださいね(^^;)
受験勉強の目的は、知的好奇心を満たすことではなく、
志望校に合格することです。
志望校に合格したいなら、
「新しいものをやりたい衝動」
との勝負に、しっかりと打ち勝ってほしいと思います。