こんにちは!早稲田集中力研究会の中西です。
時間との戦いである入試本番において、
時間配分をいかにバランスよく取るか、
いかに少しでも解答時間を短くするか、
といったことを事前によくシミュレーションしておくことは、結果を左右するほどに極めて大きな鍵を握っています。
そのあたりについては、過去センター試験の話題を中心に何度かお話してきました。
今回お伝えしたいのは、英語や国語などの
「読解系の問題」
を解くときの簡単なコツについて。
読解系の問題を解くときの大きな流れとしては、当然
本文を読む→問題を解く
という流れになるわけですが(本文を読まないで問題を解けるわけありませんからね)
実は「本文を読む」と「問題を解く」の間に、もう1つやっていることがありますよね?言うまでもなく、
「設問を読む」
です。つまり、
本文を読む→「設問を読む」→問題を解く
というのが、読解系の問題を解くときの流れになるわけです。
当たり前すぎて、改めて説明されるまでもないかと思いますが、
実際のところ、読解系の問題を解くときに、上記の流れのまま解いていたとしたら
ちょっと要領が悪いかもしれません。というのは、時間をロスしている可能性があるからです。
多くの場合、問題を見るとまず最初に
「次の本文を読んで、以下の設問に答えなさい」
みたいに書かれてあって、そのすぐ後から本文が書かれています。そこでついそのとおりに最初に本文から読み始めてしまいがちですが、
よほど特殊な問題でない限り、たいていの読解系の問題であれば、
先に「設問を読む」から入ったほうが得策
です。つまり、
本文を読む→設問を読む→問題を解く
ではなく
設問を読む→本文を読む→(もう1度)設問を読む→問題を解く
という流れで解答していくということです。
理由は簡単。
あらかじめ、どんなことが聞かれるのかを把握しておけば、
そのポイントを意識しながらの状態で本文を読み進められるため、
解答につながるポイントを見つけるまでの時間が、短縮される可能性が高まるからです。
つまり、いきなり長い本文を読み始めて、数分後にようやく読み終わり、
「やっと読み終わったよ。で、問題は何?」
なんてやっていたら、
また再度「問題の解答の根拠となる箇所」を探しに、本文をくまな読み直さなければならないハメになります。
以前、別の記事で「現代文は『探す』科目」といった内容のことを書きましたが
<関連記事>
わけのわからない「現代文」という科目を攻略するコツ
現代文だけでなく、英語の長文から古文、漢文まで、ほとんどの読解系の問題については、基本的には
「本文から、解答の根拠となる箇所を探す」
というのが解答する手順になります。
「探す」のが解答手順なわけですから、事前に「どこを探すことになるのか」をある程度頭に入れた上で、本文を読んだほうが効率がいいのはある意味当然ですね。
もちろん、運が良ければ、問題で聞かれたポイントをたまたま本文のどのあたりに書いてあったか覚えている場合もあるでしょうが、
だいたいの場合、すぐには書いてあった場所を思い出せないことが多いですから、一からまた
「え~っと、それは本文のどこに書いてあったっけ?」
みたいに再度探さねばなりません。これでは二度手間ですし、無駄な時間といえます。
こんな無駄を避けるには、本文の内容がよくわからなくても、とりあえずいきなり設問を見て
このあとで、何を聞かれるのか
を、先に頭に入れた上で、本文を読み始めたほうが間違いなく効率がいいでしょう。
そのほうが、解答の根拠となる可能性のある部分を意識しながら、スムーズに本文を読めますし、
また、まったく問題と関係ない部分を読んでいるのに
「この漢字はどういう意味だっけ?」
「この英熟語の意味はなんだったっけ?」
「この一文の意味がいまいちわからん!ヤバイ!」
みたいに、どうでもいい部分を必要以上に気にしてしまって時間を無駄にとられるリスクも回避できます。
問題で聞かれることとは直接関係のない単語や熟語、一文がわからなくても、十分問題は解けることの方が多いのです。
枝葉の部分に気をとられて時間をロスしないためにも、
まず先に問題を読んでおき、何が枝葉かを見分けられる判断基準を持っておくのは有効です。
というわけで、本番の時間短縮策として、読解系の問題についてはぜひ「先に設問を読む」というテクニックを取り入れてみていただきたいと思います。
P.S
今回の記事は、すでに当たり前のようにやっている人も少なくないと思いましたが、まだやってない人向けに書きました。
まだ上記の手順でやってなかった人は、ぜひ一度このやり方で問題演習を試していただければと思います。