- 2013-3-23
- 2013年の記事, おすすめ記事, 勉強の集中力をアップさせるテクニック
こんにちは!早稲田集中力研究会の中西です。
勉強の集中力というのは、自分自身がもともと持っている
「根性の有る無し」
などで決まるわけではありません。
なぜか集中力というと、「我慢強くて根性のある人には、集中力がある」「生まれもって勉強に向かう集中力が有る人と、あまり無い人がいる」みたいに、
先天的な問題としてとらえてしまう人がいますが、ハッキリ言いまして、勉強の集中力ごときは、少し工夫するだけで、誰でも高いレベルを維持することは可能です。
大好きなゲームをやっているときや、面白い漫画や小説を読んでいるときに集中できている人なら、勉強中にその集中力を引き出すことぐらいは、ちょっと工夫するだけで簡単に可能なのです。
もともと勉強の集中力というのは、その人の「根性」などと言ったあいまいなもので成り立っているわけではなく、いくつかの構成要素のかけ算で成立しているわけです。
その構成要素の中でも、とくに大きなウェートを占めるのが「環境」という要素です。言うまでもなく、勉強している時の周りの環境が、集中するのに適した環境かどうかという話ですね。
ただ、この「環境」という要因も、詳しく解説していきますと、それだけで一冊の本になってしまうくらい奥が深いです。よって今回は、その中でもとくに重要なポイントだけ一つお伝えしますが、そのポイントというのが、「整理整頓」というテーマです。
まずあなたにお聞きしたいのですが、この4文字熟語を聞いたときに、どのような印象を受けますか?
「いや、そんなのはもう幼稚園のころから親や先生にうるさく言われてるし。今ごろまた整理整頓の話しかよ」
と思うか、あるいは
「おー、整理整頓ね。本当にこのテーマは奥が深い。整理整頓の重要性は、どれほど強調してもしきれるものではない。
整理整頓とは、もはや一つの哲学であり、宇宙であり、人生である(-_-)」
ぐらいの勢いで、その深遠なるテーマに思いをはせるか。あなたが前者だった場合は、整理整頓についてのイメージを500%増しで良くしてください。
後者のような理解だった場合は・・・ちょっとだけ大げさに書いたので5%ほど上のイメージを削ってください(;`O´)(でも5%で十分)
学校の廊下にも、よく「整理整頓を忘れずに」なんて貼り紙が貼ってあったりしますから、つい当たり前になりすぎて、重要性が逆に認識されていなかったりします。
とくに自宅で勉強する宅勉派の人にとって、部屋や机まわりの整理整頓ができているかどうかは、長期的に見たときに、大変な生産性の違いとなって現れてしまいます。
まあ別に長期的に見なくても、ぐっちゃぐちゃに散らかった部屋と、完璧に整理整頓された部屋とで、勉強の集中力が変わることぐらいはすぐに気づくかと思います。
ただその奥深さ・重要性をしっかりと頭で理解しておく必要があるのです。なんとなく「整理したあとってなんか集中できるなぁヾ(´▽`)ノ」ぐらいの理解ですと、また同じ失敗をしてしまいかねません。
この重要性をあらわしている証拠に、「整理整頓」や「片づけ」といったテーマだけで、世の中にはたくさん本が売ってるわけですからね。
「整理整頓」のアマゾン検索結果
「片づけ」のアマゾン検索結果
それくらい奥深いテーマですが、なかなかその重要性を理解してもらいにくいテーマでもあります。
理解を深めていただくために、参考までに一つお話しますと、環境犯罪学の有名な理論で「割れ窓理論」というのがあります。
かんたんに言いますと、「建物の窓が割れていると、誰も管理していない場所だと思われて、いずれその他の窓も誰かにどんどん割られていく」という理論です。
私自身は、「割れ窓理論」という表現よりは、「自転車のカゴのゴミ箱化理論」と言ってくれたほうが、個人的に激しい怨念が何回かあるのでわかりやすいのですが。
ようは、小さなほころびがあると、そこから連鎖反応的に悪いことが起こっていくよ、という理論なんですね。
この理論を実際に実践したのが、ジュリアーニ市長時代のニューヨークです。
このニューヨークの場合は、「割れ窓」ではなく「落書き」だったわけですが、街の落書きを徹底して消していったところ、治安が驚くほど改善して行ったのです。
つまり、落書きだらけの街にいると、「こんな街なら、悪いことしちゃえー」と考えるク○ガキたちがいたわけですが、落書きを完全にすべて消したら、ガキ連中のそんな気が失せてしまったわけです。
ポイントは、落書きをする気が失せたのはもちろん、犯罪する気まで失せて「治安が改善した」という点。
何が言いたいかといいますと、人間の精神&行動は、それほどまでに環境に影響を受けている、という事実です。
漫画や雑誌が転がっている部屋なら、「漫画読んじゃってもいいかなぁ」という気持ちが、そのうちどこかから芽生えてきて勉強を大きく中断させます。
カバンの中がグチャグチャだと、そもそも勉強道具をカバンから出そうという気すら起きづらくなります。
部屋の床に靴下やらパンツやら、鼻かんだティッシュやら食べ終わったブラックサンダーの袋やらが転がっていたら、そこから連想されるダラダラしたゆる~い気分でしか勉強できなくなります。
犯罪ですら、小さなほころびに影響を受けて起こるのです。勉強の集中力が、小さなほころびから影響を受けないはずがありません。
あなたの部屋は整理整頓されていますか?
もし本当に勉強に集中したいなら、小さなほころびを軽視しないほうがいいです。これは「神経質」といったくだらないレベルの話ではありません。人間の精神・行動は、想像以上に周りの環境に大きく影響を受けているという事実から導き出した、「理論的な対策」なのです。
「整理整頓を忘れずに」という貼り紙は、そう考えると本当に怖ろしいほど奥が深いのです。
今後長期的なスパンで、勉強に集中して取り組んで行きたい方は、
身の回りの整理整頓を徹底する重要性を、あらためて頭に入れておいてほしいと思います。
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