- 2011-2-22
- おすすめ記事, 勉強のモチベーションアップ, 受験を突破するマインドセット, 潜在意識・自己暗示の活用
- 人気記事
こんにちは!早稲田集中力研究会の中西です。
前回の続き。
復習はしませんので、前回の記事を読んでない方は、必ず前回の記事からご覧ください。
でないと、今回まったく意味不明な記事になりますから(笑)。
<前回までの記事>
「お祈り」と「催眠術」の共通点は何でしょう?
アホな「尊師」にも天才の「孫氏」にもなれる、脳のすごいカラクリとは?
脳をだまして集中する「同じ言葉の繰り返し」術
私が学年で1番になった脳のだまし方
「同じ言葉」を何度も繰り返しているうちに、脳は徐々にだまされて行き、
その結果いつのまにか
「自分は1番になれるに決まっている」
とまで思い込めるようになります。そこまで行けばあなたの勝ち。
ただし、「思い込むだけじゃ、現実は変わらない」というのもまた事実ですね。
ところが、そこまで思い込めたら、今度は
「現実が変わってくる」
という事態が起こります。
そもそも「現実」とは何か?私は、「現実」というのはこの世に存在しないんじゃないかと思っています。
というと「何言ってるの?大丈夫?」って感じですが、「現実」が存在しないなら、いったい何が存在しているのかといいますと、それは
「解釈」
です。世の中には「現実」などなく、「解釈」のみが存在していると思うのです。
わかりやすい例でいうと、「私は頭が悪い」という人。
こういう人、めっちゃたくさんいますが、「現実」としてその人が頭が悪いのではなく、これはその人の勝手な「解釈」にすぎません。決して「現実」ではない。
「幸せ」というのもそうです。「幸せ」という「現実」が存在するのではなく、「幸せ」という「解釈」が存在するだけです。
なぜなら、同じ状況なのに、「幸せ」だという人もいれば、「幸せじゃない」と思う人もいるから。
「失敗」もそう。うまくいかない状況をその人が勝手に「失敗」と「解釈」しているだけ。
人によっては、その状況を「成功するまでのプロセス」とか「こうすればうまくいかないという方法の発見」などと「解釈」します。
「恋愛」なんてその典型。同じA君という人間を見ているのに、B子ちゃんは「素敵!付き合いたい!」と思っているのに、C子ちゃんは「そんなにいいかな?よくわかんない」などととなってしまう。
例を挙げればキリがありませんが、このように、世の中には「現実」があるのではなく「解釈」があるだけ、私は勝手にそう思ってます。
そこで話を戻しますと、
「自分は1番になれるに決まっている」と思い込んだ瞬間、あなたの「現実」が変わります。正確には、現実に対する「解釈」が変わる。
たとえば、これまでちょっと疲れたらすぐに「めんどくさい。もう今日は終わりー」などとすぐ勉強をやめていたのに、
「毎日決めたところまで必ずやる」ことに抵抗がなくなる。自分は「1番になるに決まっている」のだから。
たとえば、勉強していて何かわからない項目があったときに、これまでなら流してスルーしていたのが、
先生に質問に行ったり、その科目が得意な友達に聞いて、「わからない箇所」をそのままにしておかないようになる。自分は「1番になるに決まっている」のだから。
最初に「学年で1番になる」という「理想」を立てた時、
自分の中で「さすがにそれは無理」という“違和感”があったわけで、これは「理想」に対する違和感ですが、
それを「同じ言葉の繰り返し」によって脳をだまし、「絶対1番になれる」とまで思い込めるようになった時、今度は脳の中で逆転現象が起こり、
「現実」に対して“違和感”を覚えるようになる
のです。つまり、「1番になれる」という「理想」と食い違う「現実」を、逆に「それはおかしい」と感じ始める。
だから、「決めたところまでやらないのはおかしい」「わからない箇所をそのままにしておくのはおかしい」というふうに、
「1番になれる」という理想が実現していく方向に、現実を「解釈」していくようになるのです。
もともと、脳には「違和感を嫌う」という性質があって、これを心理学用語で
「認知的不協和」
といいます。
この意味は、自分の持っている「認知」と違う現実を突きつけられたとき、人間は不快感を覚えるということ。
今回の話でいうなら、「絶対に1番になれる」という「認知」が出来上がっているのに、
それと違う「現実」(決めたことをやらない、わからない箇所をスルーする等)があると、
その「現実」に脳は不快感(違和感)を感じるので、その不快感を取り除こうと、現実のほうを自分の「認知」(=理想)に近づけようとする、
ということなのです。
したがって、「同じ言葉の繰り返し」によって、たとえば「自分は絶対学年で1番になれる」と思い込めたら、
その「認知」(=「理想」)と違っている「現実」が脳にとっては不快になるため、なんとかしてその「現実」を変えて「認知」のイメージに近づけようと動き出します。
ここまで来ると、「現実」の努力をしていても、その行為に違和感がありません。
「認知」(=理想)が脳の中で出来上がっているので、そのイメージに引っ張られる形で「現実」を処理していくことになるからです。
するとどうなるかというと、感覚的には、「つらい努力をしている」といった感じがしなくなるんですね。
はた目からすると「すごい頑張ってるなアイツ」と思えるような一見大変そうな状態でも、自分としては大してつらくないのです。
無意識(潜在意識)の領域で完全にイメージが出来上がっているので、そこに向かって突き進んでいるだけ。
もちろん、まったく1%も辛くないというわけではありませんが、「うまくいくかな」「たぶん無理なんじゃないかな」などと迷っているような精神状態で勉強するのに比べたら、疲れがまったく違ってくるのです。
とまあ、そんな感じで、5回にわたるシリーズになってしまいましたが、ようするに、
▼「同じ言葉を何度も繰り返す」ことで潜在意識に働きかけ
▼「自己暗示」を行い
▼「認知的不協和」によって現実に“違和感”を感じさせ
▼出来上がった「認知」(理想像)に向かって「現実」を処理していく
のが、ある意味一番ラクに勉強できる、確実性の高い方法だといえるのです。
実際、私は「次の試験で学年で1番になる」と決めたあと、
勉強しながら常に「絶対学年1番になってやる」と何百回、何千回と、それこそ学年で1番その言葉を繰り返し(笑)
結果的には(他の要因もいろいろとあるのでしょうが)、その時の試験で学年288人中1番になることができました。
この方法は、勉強だけでなく、ありとあらゆる場面(とくに何らかの目標を達成したいとき)において利用できるテクニックなので、
ぜひ「ここぞ!」という時に、積極的に試してみていただければと思います。
ちょっと長い話になりましたが、以上になります。ご参考になれば。
<関連記事>
「お祈り」と「催眠術」の共通点は何でしょう?
アホな「尊師」にも天才の「孫氏」にもなれる、脳のすごいカラクリとは?
脳をだまして集中する「同じ言葉の繰り返し」術
私が学年で1番になった脳のだまし方