- 2013-11-11
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こんにちは!早稲田集中力研究会の中西です。
私は受験生には大きく分けると「2種類のタイプ」がいると思っています。
受験勉強をかなり楽しみながらやっているタイプと、もういっぽうは受験勉強を全然楽しめていないタイプです。
「タイプ」と言ってしまうと、もともとの性格のように聞こえますが、両者の違いはそういったことではありません。
受験勉強を楽しめる人になるかどうかは、ちょっとした工夫や考え方の違いで分かれてしまう部分が大きいです。
今回そのポイントの1つをお話しますと、受験勉強を楽しめるかどうかは、勉強への「没頭度合い」にかなり大きく影響を受けているという点。
「没頭度合い」とは、つまり今取り組んでいる目の前の勉強に、どれだけ我を忘れるほど入り込んでいるかの度合いです。
「没頭度合い」が低いと、勉強というのはまず楽しめません。「没頭度合い」が低い状態というのは、たとえば勉強しているのに
▼今日の夕食が何かが気になったり、
▼おやつに何を食べるか考えていたり、
▼好きなテレビや漫画やゲームのことが頭に浮かんだり、
▼家族・友人・異性・彼氏彼女のことなどが頭に浮かんだり、
▼自分の将来のことを考えたり、
といった、勉強とは無関係のことが、勉強中に何度となくポンポンと頭に浮かぶ状態のことを指します。
さらに、勉強と無関係なことだけでなく、
「先日受けた模試の判定はどうなるだろう?」とか
「このままでオレは本当に受かるのか?」とか
「蛍光ペンがもうすぐ無くなりそうだけど、いつ買いに行こうか?」
などなど、勉強や受験に関係していることであっても、「今目の前でやっている勉強以外のこと」が頭に浮かぶ状態では、それは「没頭度合い」としては低いわけですね。
つまり、本当に没頭している状態というのは、
【 「今目の前でやっている勉強」以外のことが、何も頭に浮かばない状況 】
のことを指します。もう目の前の勉強を進めること以外、ほとんど何も頭に浮かばないような状態です。
これが「没頭している」ということです。今風な言葉でいえば、「ハマっている」という表現もほぼ同じです。
ワンピースファンなら、月曜日にジャンプのワンピースを読んでいるときのような状態です(笑)。ワンピースを読みながら今日の夕食のことや、模試の結果なんか気にしません。入り込んでいる時に現在の時刻チェックなんかもしませんね。その状態。
ドラゴンボールファンなら、フリーザ編で悟空の髪が黄色になったあたりから、フリーザが死ぬまであたりを読んでいる時の状態です。もう爆発寸前のナメック星の世界に入り込んでいるわけです。あの状態。
スラムダンクファンなら、山王戦を読んでいる時のような無我夢中のあの状態ですね。最終回にいたっては、もうマバタキも息するのも忘れてるあの状態。(これは行き過ぎですが。。)
パズドラファンなら・・・ってもういいですね。
こういう没頭状態、ハマっている状態になれば、勉強は楽しくなります。敵なしです。
私が開発したOCP(受験勉強オンラインコーチング・プログラム)も、「人からの見られてる感」を利用しながら、1日の勉強にいかにハマるかを追求したものです。この没頭する・ハマるという感覚が、勉強を心底楽しむためにはどうしても不可欠なわけですね。
ここで気をつけておきたいポイントは、楽しいから没頭できるのではなく、没頭するから楽しくなる側面が大きいという点です。
好きな科目であれば、楽しいから没頭しやすいのは当然ですが、嫌いな科目でも、というか嫌いな科目なら余計に、没頭することで好きになろうとしたほうが得策です。
繰り返しますが、没頭しないから、なかなか好きになれないのです。
ワンピースファンが、単行本を読むときにワンピースの世界に「入り込む」ように、勉強するときには、その科目が構築している世界に「入り込む」ようにしてください。
このときの「ちょっとした工夫」の1つを言いますと、それは「時計を見ないこと」です。
誤解を受けそうなので詳しめに解説しますが、この場合の「時計を見る」とは、「制限時間を計る」ための「見る」ではなく、「今何時だろ?」というように単に「時刻をチェックする」ための「見る」です。それを何度もやっていると没頭度合いが確実に下がります。
ただし集中するためにキッチンタイマーを使っている場合はそれとは全く話が違うので、キッチンタイマーを利用してるならそのタイマーをチェックするのは問題ありません。
そうではなくて、私が没頭するためにやめた方がいいと思うのは「意味のない時刻チェック」です。
勉強をしながら、「今何時かな?」とか「もう30分くらいたったかな?」とか「お昼ご飯まであとどれくらいかな?」といったように、深い意味もなく頻繁に「時刻をチェックする」行為のことです。
何か生産性を上げるために、戦略的に時計を見ているならいいのですが(たとえば先日書いたような勉強時間の「見積もり」をするときに、それをタイマーではなく時計で計測している場合など)、
それとは無関係な、非戦略的な「時刻チェック」は、勉強を楽しむために不可欠な「没頭」の状態を妨げるだけなのです。
かりに今日が1日自由に使える日だとして、現在の時刻が午前10時40分とします。で、正午から1時間ランチをとることになっていると。
ランチまであと80分あるわけですが、ランチが待ち遠しくて、この80分のあいだに「ランチまであとどれくらいだろ?」などと何回も時刻をチェックしている人がいたら、これは間違いなく没頭レベルは相当下がっています。
チェックして時計を見ているその瞬間はもちろん、時計を見てしまったことにより、それ以外の勉強をしている時間にまで、意識の何割かが「ランチはまだかな?」に向いてしまうことになるのです。これでは、「没頭」などとは到底言えませんね。
そうするくらいなら、キッチンタイマーやバイブタイマーなどで80分後にセットして、「アラームが鳴る(バイブが動く)まで一切時刻を確認しない」としたほうが余程いいわけです。
繰り返しますが、受験勉強を楽しむために大事なことは、目の前の勉強の世界に「入り込む」ことです。
上のように「(不必要な)時刻チェックを極力しない」というのはその工夫の1つですが、読者さんには個々の環境・状況があると思いますので、まずはこの「入り込む」ということを最優先にして、できるだけそういう状況を作れるように工夫をしていってほしいと思います。
没頭する、ハマる、入り込む。この状態をできるだけ多く作るようにしてください。このような状況が維持できると、生産性が高まる上に、あっというまに時間もたつようになります。
1日の中にこの状態を少しでも長く作ることが、ムダに努力をせずに受験勉強を楽しむコツです。