- 2010-11-23
- おすすめ記事, 効率的な勉強法~基礎編~, 受験を突破する記憶術
こんにちは!早稲田集中力研究会の中西です。
脳を活性化するための方法はいくつもありますが、なかでも「音読」は効果の高い方法の1つです。
「英語の長文を音読して成績が上がった!」
そんな話もよく聞きますね。
英語だけでなく、古文や漢文を音読しながら勉強するのも効果的です(絶対音読して勉強しなさい、というわけではありませんが)
なぜ音読の勉強が効果的かというと、まず、
1、「目」で活字を見て、
2、その内容をしっかり「脳」で認識した上で、
3、言葉として「口」に出し、
4、その口から出した言葉を自分の「耳」で聞き、
5、耳から聞こえた言葉を「脳」で再度認識
と、一言で「音読」といっても、分解するとこれだけのプロセスがあるわけです。これが目で読むだけの「黙読」だと、口も耳も使いません。
使う器官の数が増えるということは、それだけ脳も刺激されやすいですし、記憶にも定着しやすいのです。
脳科学でも、音読をすると脳の前頭前野という部分が活性かすることが明らかになっています。
私自身の経験で言っても、たとえば朝起きて頭が少しボーっとするときに、英語か何かの本を音読すると、みるみる目が覚めていくのがわかります。
あるいは、日中に多少眠気が強い日でも、誰かと会話したり話す系の仕事(講義、取材、電話、コーチングなど)をしていると、たいがい目が覚めます。これは音読ではありませんが、「意味のある言葉を発声する」という点では同じです。
ようするに、音読を含め、人間は「意味のある言葉を声に出している」と脳が活性化するということだと思います。また、脳が目覚めるということは、当然勉強の集中力も高まります。
医学博士の吉田たかよしさんは、
「音読は勉強を始める前に、ウォーミングアップとして5分ほど行うとよい」
といった趣旨の話をされています。私もこの意見に賛成です。
たしかに音読は効果的ではありますが、すべての勉強のときに、ことごとく音読していたら勉強スピードが遅くなるので効率が悪いです。ここはちょっと注意が必要。
なので、音読は勉強のウォーミングアップとしてやるか、あるいは、何度も読んで頭に入れておきたい参考書、音読で覚える項目などを厳選して、それを音読するといいでしょう。
ちなみに、音読するときのポイントは、
1、しっかりと声を出して読む
2、意味を理解して読む
ということですね。
1は当然として、2も重要です。意味を理解せず、ただ字面を追って声に出しているだけでは、記憶に残りませんからね。それでは音読の効果が半減、どころか激減です。
1と2をそれぞれ意識して音読するといいですが、もっとやりやすいコツを言うと
誰かに聞いてもらっているつもりで読む
といいですよ。たとえば、目の前に年下の弟や妹か後輩がいるつもりで、その人に教えるような気持ちで読む。
あるいは、クラスの教壇に立って、クラスのみんなに読み聞かせているスピーチのようなつもりで読む。
そんなつもりで読めば、自然としっかり声に出ますし、教えているつもりになっているので意味も理解しながら読めます。
脳を目覚めさせて勉強の集中力をアップさせ、しかも複数の器官を使うので記憶の定着もよい、
そんなすごい「音読パワー」をぜひ勉強にうまく取り入れて、成績アップに役立てて行ってくださいね。