- 2017-2-4
- おすすめ記事, 受験を突破するマインドセット, 試験本番の対策
こんにちは、中西です。
健全な青少年がたくさん読んでいる
この教育系メルマガで、こんな話をして
いいのかわかりませんが、
お金を稼ぐ方法の1つに
“投資”というものがあります。
昔からあるメジャーな投資でいえば
株や不動産などがありますし、
最近(といってもこの10数年)であれば
パソコンに向かって為替や株のチャートを
見ながら売り買いをして収益を得る投資もあります。
で、後者の中でとくに短期的に売り買いを
する投資(1日何度も売り買いをして収益
を得るもの)をやっている人も世の中には
多いのですが、
こういう投資をやっている人であきらかに
「失敗するタイプ」の人がいて、
【 そういう人に共通している心理パターン 】
があると感じるのです。
しかも、その失敗する心理パターンが
受験で失敗パターンとそっくり。
その共通する心理とは
「自分のあいまいな”直感”が
判断基準になっている」
と言う点です。
人間の直感なんて当てにならないわけです
が、失敗する人はそんな自分の直感をけっ
こうな割合で当てにしていることが多いです。
儲けが出ているときに
「もっと儲かるかもヽ(´▽`)/」
と感覚的に判断したり、損失が出ているときに
「もうちょっとしたら損失が減るかも(´-`)」
と自分に都合よく希望的観測を元にした
感覚で判断をしてしまう。
するとそれでうまく行く場合もありますが、
直感的な、というか厳密には自分に都合がいい
だけの判断基準で動いているので、
そのパターンを長期的に続けいった場合、
どこかの時点で、予想通りに行かなくなる
事態が確実に出てくるわけです。
で、新車や家が買えるレベルのとんでない
額の大損をこいてしまうと(ノД`)・゚・。
実は受験で大失敗をする受験生の心理パターンも、
これと同じなのです。
受験本番で大失敗するパターンというのは
いくつかありますが、その中で私自身も経
験したことがあり、
一般的にもおそらくもっともよくあるパターンが、
問題がなかなか解けないときに
「もうちょっとで解けるかも(´-`)」
という希望的観測を元に問題を解き続けて、
その結果時間オーバーになり、
別のもっと解きやすい問題を解く時間が
無くなってしまうパターン。
この失敗パターンを分析してみると、
「2つの悪い心理作用」
が働いていることに気づきます。
1つは、上にも書いたとおり「希望的観測」。
ある程度その問題に取り組んでみると
「もうちょっとで解けるかも」という
気持ちになりやすわけですが、
「いつまでたっても解けない」
可能性も十分あるわけです。
あきらかにまもなく解けるという
確信がある場合は別ですが、
そうでないのに「もうちょっとで解けるかも」
と考えるのは、自分の希望的観測にすぎな
いため、そのまま続けるのはギャンブルに近いです。
2つめの心理的な失敗は、
「コンコルド効果」
と呼ばれる心理作用です。
これは自分がこれまで投下した分(時間・お金)
を回収しないともったいないと思うあまり、
その「もったいない」という心理のせいで
判断を誤り、損失を拡大させてしまう
失敗パターンのことです。
(ちなみにこの心理作用のことを
経済学的には「サンクコスト」とも言います)
投資でも受験でも、このコンコルド効果
(サンクコスト)の心理のせいで、
失敗する人が後を絶ちません。
受験生の例でいうと
試験本番で、ある問題にけっこうな
時間をかけてしまったのに、
まだ全く解けそうな気配がしない(。´Д⊂)
というときに、
「この問題にこんなに時間をかけたんだから
解ききらないと、かけた時間がもったいない!」
と思ってしまうパターン。
典型的なコンコルド効果の弊害を
受けているパターンですが、
こんなふうに思ってしまうと
かなり高い確率で失敗するのです。
投資に一定以上のお金をかけたことで
「これ以上損をしたくない」と思うあまり、
結果として判断を誤る人が多いように、
(サンクコスト)
受験本番で特定の問題に一定以上の時間を
かけてしまったことで
「ここまで時間をかけたのだから、
この問題を解かないと!」
と思ってしまうと、ジ・エンドです。
心情的にはよくわかるのですが、この
コンコルド効果で失敗する人が多いことを
しっかり理解しておく必要があります。
では、どうすればそんな失敗を防げるのか?
面白いことに、この失敗回避策も
投資も受験も共通していて、
自分の心情に左右される判断をするのではなく、
「ルール通りに動く」
ということです。
投資でいえば、あらかじめ決めた損切り
(=あるラインまで損をしたら、「もう
少ししたら損が減るかも」と希望的に考えず、
あきらめて損失を最小限に抑える形で終わらせること)
のルールに基づいて
機械的に、淡々と、“強制終了”すること(つД<)・゚。
受験本番でいえば、あらかじめ決めた見切り
(=ある時間まで来たら、「もう少しした
ら解けるかも」と希望的に考えず、
あきらめて次の問題に行くこと)
のルールに基づいて、その問題を
機械的に、(できるだけ)淡々と、
“強制終了”して次の問題に行くこと(/_;)
苦渋の決断ですが、欲に負けやすい人間心
理によって、この損切り・見切りがうまく
行えなかったために、
人生をふいにした投資家・受験生は多いわけで、
ここを機械的に淡々と処理できる人が
勝つ投資家であり、勝つ受験生なのです。
というわけで、受験本番で大失敗する
パターンは、実力やテクニックの問題では
なく、多分に
「心理的な駆け引き」
で失敗することが多いので、
せっかく頑張って勉強してきて、本番の
そんな心理戦でふいにしないように、
この「希望的観測」と「コンコルド効果」には
十分に注意して、本番でうまく見切りをつけて
いくようにしてほしいと思います。
それではまた。