- 2016-11-23
- おすすめ記事, 勉強のやる気アップ法, 勉強のモチベーションアップ, 勉強の集中力をアップさせるテクニック, 受験を突破するマインドセット, 受験生が陥る不安・焦りの対処法, 潜在意識・自己暗示の活用
こんにちは、中西です。
受験勉強におけるモチベーション
(≒やる気)の高め方の一つに、
「合格したときのイメージを
リアルに思い浮かべる」
という方法があります。
合格したその瞬間の嬉しいイメージでもい
いですし、合格後に待っているワクワクす
る毎日のイメージでもいいですが、
とにかくそういった
「未来のプラスのイメージ」
を頭に描くことで、モチベーションを
高めるわけです。
ただ、そういうプラスのイメージを脳内
で描いても「どうもやる気がそんなには
出ない(・_・」というタイプの人もいます。
そういう人は、逆に
「マイナスのイメージ」
を脳内にリアルに描いてみることが
危機感を高めて勉強のやる気につながる
場合があります。
具体的にいうと、たとえば
「来年また受験勉強をしている状況」とか
「不合格になった瞬間」だとか
「親が悲しむ顔」とか
「友達が合格して自分だけ
受からなかった状況」とか
「不本意な志望校に通っている自分」とか。
どんな未来のシーンでもいいのですが、
ようするに
「望ましくないバージョンの
未来が訪れたときの自分」
をリアルに脳内で描くわけです。
これを「縁起でも無い!」と反射的に思っ
た人ほど注意したほうがいいです。
なぜかというと、人によっては(もしくは
状況によって)、プラスのイメージよりも
マイナスのイメージを頭に描く方がやる気
が高まる場合があるからです。
これは心理学の研究で明らかになっています。
受験生というのは、とくに今ぐらいの
時期からかなりナイーブになってきて、
会話の中でまったく別件で
「落ちる」「すべる」
といった言葉を出すだけで
「あー!!それ言っちゃダメ!!」
とか言ってたりします(笑)
それくらいマイナスの言葉・イメージに
過剰反応したり避ける人がいるのですが、
それで明らかにテンションが下がる人は
やらなくていいですが、
マイナスのイメージを持つことで危機感が
高まり、「このままじゃヤバい!」と、
やる気がムクムクとわいてくるタイプの人
も少なからずいるのです。
また普段はプラスのイメージでやる気を
高める人でも、切羽詰まってきた状況の
ときなどは、むしろマイナスのイメージ
を持つ方がやる気が出る場合があること
が、複数の調査・研究で判明しています。
上の「落ちる」「すべる」といったワード
に(冗談半分としても)ナイーブになる人
が多いのは、
日本固有の言霊思想(ここでは「言ったこ
とが現実化する」という考え方)にほとん
ど自覚なく影響を受けているからです。
私は言霊思想が悪いとは思いませんし、む
しろ言霊のパワーは人以上に信じている方
ですが、
こと「危機管理」面においては、この言霊
思想が悪影響を及ぼして、かえって足を
引っ張ることがあります。
(国レベルでも組織レベルでも個人レベル
でも、危機管理というのは「最悪の事態」
をいくつも想定する必要がありますが、
「言ったことが現実化する」と考える言霊
思想がその足を引っ張って、大変な事態を
引き起こした歴史・事例があるということ)
話すと長いですが、言霊の考え方は、
“諸刃の剣”の側面があることを理解
しておいた方がいいですね。
これに加えて、「引き○せ」だの「マー
○ィー」だの船○○雄さんが作って普及
した「プラス思考」の考え方などもからんできて、
とにかくちょっとでもマイナスイメージを
持つことを生理的に毛嫌いする人が少なく
ないのですが、
状況や環境によっては、むしろマイナスイ
メージによって危機感を高め、やる気につ
ながるパターンも少なくないと言うことを
理解しておいた方がいいと思います。
プラスにしろマイナスにしろ、目指す目標
が大きいほど、脳内で「ちょっとイメージ
した」くらいでは、すぐに現実化なんてし
ません(当たり前)。これがこの世の法則
でしょう。
しかし、いずれもちょっとイメージしたく
らいで“やる気につなげる”ことは可能です。
プラスとマイナスの未来イメージ、どちら
を選ぶのもあなた次第ですし、あなたの状
況によって選ぶイメージを変えてもいいで
すが、
まずは前提としてマイナスイメージを持つ
(最悪を想定する)ことが必ずしも悪いこ
とではないということ、
またそれがむしろやる気につながる場合も
少なくないこと(が学問的にも認められて
いること)を知っておいてほしいと思います。
何十年も無事故の優秀な運転手も、多くの
人命を預かっている飛行機のパイロットも、
必ず最悪の事態を想定しています。
だからこそ、常に油断することなく本当の
安全運転・安全飛行で遠くの目的地まで
たどり着けるわけですからね。
それではまた。