- 2015-9-16
- おすすめ記事, 効率的な勉強法~中上級編~, 勉強のやる気アップ法
こんにちは、中西です。
私が大好きな漫画の1つに、
「ブラックジャック創作秘話」
という漫画があります。
名作ブラックジャックを初めとして、
手塚治虫が漫画を作っていく創作の裏話
が描かれたドキュメント漫画です。
弟子に当たる漫画家さんや関係者の方への
詳細なインタビューから作られていて、
ものすごくリアルに、
漫画に命をかける手塚治虫の
創作プロセスがわかるので
非常に面白いです。
この本を読むと手塚治虫がどれほど
クレイジーに仕事をしていたかが
よくわかるのですが、
第3巻に個人的に非常に興味深い
エピソードが描かれていました。
手塚治虫は複数の月刊誌になんと
10本の連載漫画を同時に
抱えていたことがありました。
通常は1ヶ月に1本でも大変ですが、
1ヶ月に10本の漫画を
同時に連載しているので
3日に1回は締切
があったわけです。
で、この尋常ではない忙しさのピーク時に
手塚治虫が突然こんなことを絶叫したとか。
「もう嫌だぁ~~~!!!!
もっとボクを自由にしてくださ~~~い!!
自由にしてくれたら意欲がわく!!
もっといいものが描けるのに!!」
彼はほとんど不眠不休、限界ギリギリで
仕事をしているので
時どきそういう絶叫をする
ことがあったようです。
手塚治虫には原稿を描く机のすぐそばで、
原稿完成を待って張り付いている
編集者が常に何人もいたのですが、
彼のそんな絶叫を見て、
ある時ひとりの編集者が
こんなことを言ったのでした。
「わかりました!!
私は先生を信用して張り付きません!!
原稿ができた時、ご連絡ください!!」
と。
それを受けて先生は喜んで
その編集者と握手を交わし
「ありがとう!!あなたのとこの原稿だけは
絶対に落としません!!」
(落とす=締切に間に合わないこと)
と約束したのでした。
・・・私はこのエピソードが書かれた
ページを読んだ瞬間、
「あ、この編集者の原稿は絶対落ちる」
と思ったのですが、やはり案の定、
その後その編集者の漫画だけ
3ヶ月連続で落ちてしまい、
その編集者は会社をクビになったのです。
1回落ちるだけでもどえらい事件なのに、
3回連続したらそりゃクビになると思います。
手塚治虫はその編集者の心意気を感謝して
「あなたのとこの原稿だけは絶対に落とさない」
とまで約束したわけですが、
やはり編集者からの
「監視」
が無くなってしまうと
強制力が働かなくなってダメなのです。
世界的な天才の手塚治虫といえども
「気持ち」だけで間に合わそうとしても、
「監視」も「強制力」も無い自由な状態
では作品を仕上げられなかった
ということです。
「気持ちを強く持つ」とか「本気を出す」など、
心の部分だけで何とかしようとしても
大した成果が出ないというのは
そういうことです。
以前、この「強制力」の重要性については
こちらの記事にも書きました。
実際、手塚治虫自身が後に
「編集者からの監視がなければ
半分の作品も仕上げられなかった」
と語っています。
監視されてなければ彼の全700作品が
300作品くらいになっていた可能性が高い
ということでしょう。
勉強でも全く同じで、
たとえば家庭教師が有効な理由の1つは、
この「監視」があるからです。
個別指導の塾なども
自分で塾に行く必要はありますが、
個別の監視があることが大きいわけです。
私のOCPはオンラインを使った
「軽い強制力」と「軽い監視」
がキモですので、ある程度やる気がある人には
ちょうどいいレベルの監視力・強制力で
勉強できる環境が手に入ります。
たしかにそれなりに意志が強い人であれば
ある程度はいけますが、
「監視」や「強制力」
があると
“100%以上の力”
を出せる場合が多いので、
自分なりにそういう仕組みを作っていくと
縛りの無い自由な状態に比べて圧倒的に
多くのことをこなせるようになります。
生産性を今以上に高めたい人は
参考にしてみてください。
それではまた。