- 2025-10-7
- メンタルの話
こんにちは、中西です。
感謝の気持ちを持つことでメンタルが良くなったり、ストレスが減少することは科学的にも判明しています。
それ以外にも感謝にはさまざまな効果・効能がありまして、このメルマガでも今年の初め頃だったと思いますが、シリーズで感謝のパワーについてお届けしていました。
そんな感謝の効果について、10月6日に新たに発表された研究にて、これまでとは少し違った効果があることが分かりました。
結論から言いますと、
【 感謝の記録をつけることで、仕事中の充実感が高まるのに加え、没頭レベルも高まる 】
ということが判明しました。
※参考:本メール下部に記載
これは立命館大学と国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)、そしてNTTデータ経営研究所が行った共同研究です。
日常生活の中で起こるさまざまな出来事や、その対象となる人たちに感謝したことを記録することで、働く人たちの
ワークエンゲージメント(=仕事に関連するポジティブで充実した心理状態)
が向上することがわかりました。
研究内容としては、まず日本国内の企業に勤務する社会人100人を対象にして、12日間にわたってオンラインで日記を記入してもらう実験を行いました。
その際、参加者をランダムに
「感謝したことを毎日記録する感謝日記グループ」
「日常の出来事を記録するだけの日常日記グループ」
の2つに分けて、実験前後のワークエンゲージメントを測定したようです。
この結果、仕事に積極的に向かい、活力を得ている状態(=ワークエンゲージメント)の総合得点およびスコアの一つである
「没頭」
という項目で、感謝日記グループのみが、日記をこの実験で書く前と後で有意な向上が認められました。
その内容を分析した結果、会社の同僚の支援や家族の支援への感謝など、仕事の環境に関わるポジティブな語句が多く見られ、
そうやって周囲の人々に感謝することに意識をフォーカスすることで、ワークエンゲージメントが高まることが実証されました。
また、日記に記録された内容から、この効果の基本的なメカニズムとして、
自分が受けている上司や同僚、家族からの支援を再認識させ、働きがいを高めた可能性が示唆されたとのことです。
個人的に興味深かったのは、今回の実験の指標となっていたワークエンゲージメントという指標を構成していた3つの要素が
「活力」「熱意」「没頭」
の3つで、そのうちの「没頭」が特に高まっていたことです。
もう少し具体的に言うと、研究結果から引用しますと、
・活力:仕事から活力を得て生き生きとしている状態
・熱意:仕事に誇りとやりがいを感じている状態
・没頭:仕事に熱心に取り組んでいる状態
この3つが揃った状態として定義される、従業員の仕事に対するポジティブで充実した心理状態のことを指すのが「ワークエンゲージメント」です。
実験のグラフを見ると、感謝日記をつけたグループは、感謝日記をやる前と比較して、活力・熱意のスコアもアップしているのですが、
【 没頭のスコアは他の2つに比べてより大きく高まっていた 】
のです。
なぜ、活力や熱意よりも没頭がより大きく高まるのかは、なんとも言えませんが、
データを見る限り、没頭の度合いがもともと低めだったため、高まった時の差が他の2つより大きくなった可能性もあるかもしれません。
いずれにしても、感謝日記をつけることで没頭レベルが大きくアップする。つまりは、
「感謝することで仕事に没頭しやすくなる」
ということです。
別の言い方をすると、
【 感謝によって仕事の集中力がアップする 】
ということになります。
というわけで、日中の仕事になかなか集中できないという方は、
感謝日記など感謝の記録をつけてみると集中力がアップする可能性がありますので、よかったら試してみてほしいと思います。
※参考:日々の感謝を記録することでワーク・エンゲイジメントが向上 | ニュースリリース | NTTデータ経営研究所
https://www.nttdata-strategy.com/newsrelease/251006/


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