こんにちは、中西です。
前回、大谷選手の通訳だった水原氏による違法賭博への送金問題(窃盗事件)についてお話ししました。
ギャンブル依存症になるプロセスで、「損した分を絶対に取り返さないと気がすまない!」という強い感情にとらわれ、
不合理な判断をしてしまうサンクコスト効果という危険な心理があるという話。
これは別に「いい加減な人間」だからそんな心理にとらわれるわけではなく、誰でも陥る可能性のある罠ということでした。
そもそもハイリターンでもハイリスク=大損する可能性のあること自体に手を出してはいけなかったのです。
投資の神様・ウォーレンバフェットの有名な言葉で、彼が守ってきた投資のルールがあります。
ルール1 絶対に損をしないこと。
ルール2 ルール1を絶対に忘れないこと。
これが非常に重要だと。そして彼は「急いで金持ちになろうとしてはいけない」とも言っています。この考え方で、彼は世界一の投資家になりました。
私の知人の投資家で毎月3000万円ほど稼いでいる人がいるのですが、そのテクニックのベースとなる考え方を詳しく聞いたところ、恐ろしいほど徹底的に「損をしない」ことを重視した方法でした。(バフェットも参考にしていました)
2500年前から現在まで読みつがれている兵法書「孫子」には「まず勝ちて、後に戦う」という言葉があり、「勝てる戦いしかしない」こと、つまりは「負けないこと」がいかに重要かが説かれてています。
織田信長も、危ない橋を渡った奇襲戦の桶狭間の戦い以降は、すべて絶対に勝てる安全な戦いしかしなかったそうです。
私は集中力もこれと同じ考え方を導入したほうが良いと思っています。
例えば自分の最大の集中力を100、合格最低ラインを70とします。最大の100に近づけることばかり考えた結果、たまに90以上集中できるけど、頻繁に脱線やダラダラして30、20、10と集中できないこともある位なら、
「常に70を下回ることがないやり方」
を安定して継続できた方が、トータルの生産性は高まる可能性が高いです。
私が(集中力100の)フローとかゾーンにほとんど興味がない理由がこれです。メルマガでも過去まともに言及したことがありません笑
そう考えると、何事においても「マイナスにならない」(なっても最小限に食い止める)仕組みを作り上げることが最も重要なのかもしれませんね。