- 2025-10-8
- メンタルの話
こんにちは、中西です。
前回は、「感謝をすることで集中力がアップする」ということが判明した、
立命館大学とNTTデータ経営研究所らが10月6日に発表した研究をご紹介しました。
ポイントをおさらいしますと、感謝したことを日記に記録することで、働く際の充実感の指標となる「ワークエンゲージメント」が高まることがわかりました。
このワークエンゲージメントの構成要素というのが
「活力」「熱意」「没頭」
だったわけですが、感謝日記をつけることで3つすべてが高まることが分析で判明し、
特に3つの中で「没頭」が大きく高まっていた、という研究でした。
今回はその続きなのですが、実は同じ立命館大学の山岸典子教授の研究グループは、2021年にも感謝についての研究成果を発表しています。
その時の研究内容はどういうものだったかというと、結論から言いますと、
【 感謝をすることが勉強のモチベーションを高める 】
というものでした。
※参考:本メール下部に記載
その研究も今回発表された研究と同じような形で、2週間の感謝日記をつけるグループと、何もつけなかったグループに分けて計測したのですが、
感謝日記をつけたグループは、その2週間の間、右肩上がりで勉強のモチベーションが高まり続けることが分かりました。
ちなみに被験者は84名の大学生で、春休みと夏休みの期間にこの研究が行われました。
さらに興味深かったのは、感謝日記を記録している2週間の間、右肩上がりでモチベーションが高まっただけでなく、
その2週間後をピークに、3ヶ月間もの間、モチベーションの高まりをほぼ維持できていたということです。
同時に、開始から2週間の間、「無気力」のスコアも右肩下がりで下がっていきました。
これは逆に言うと、「意欲的になっていた」ということです。
前回お話しした10月6日に発表された研究では、「没頭」のスコアが感謝日記によって高まっていたわけですが、
「没頭」というのはあくまで「その瞬間に集中している状態」のことです。
一方でモチベーションというのは、その「没頭の土台」になっているものですから、
「学習モチベーション」のスコアがアップしたのと同時に、「無気力」のスコアが下がるということは、平たく言うと「やる気が高まった」ということになります。
やる気が高まるというのは、その「没頭する土台になるエネルギー」のようなものです。
つまり、単に現象として目の前のことに没頭できるようになっただけでなく、
そのベースとなる「モチベーション」や「やる気」というものが感謝によって高まったということになります。
ということで、感謝をすることで、私が以前から提唱している「集中力ピラミッド」における集中力の土台となるモチベーションと、
その中間にある「やる気」、そして「集中力」という3要素がすべて高まるということが、立命館大学の研究で判明したということになります。
ですので、単に集中できないという方はもちろんですが、勉強に向かう「やる気」や「モチベーション」が低下していると感じる方は、
ぜひ周囲の身近な人たちへの感謝などを記録する「感謝日記」を試してみてください。
繰り返しますが、始めてから2週間は右肩上がりで「モチベーション」と「意欲」が高まることが判明しております。
この2021年の研究は対象が大学生だったので「学習モチベーション」という表現になっていますが、
社会人の方であれば当然「仕事のモチベーション(&やる気)」ということになります。
要は、感謝の効果ですべての人が自分の本業にエネルギーが充電されるということになりますね。
感謝するのは全くお金がかかりませんし笑、失敗しても何も損するものはありませんので、興味のある人はぜひ試してみてください。
▼参考:立命館大学プレスリリース
「日々の感謝を記録することが学習モチベーションを向上させる
~2 週間の「感謝日記」の効果は、3 か月後でも維持される~」
https://www.ritsumei.ac.jp/file.jsp?id=497623&f=.pdf


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