こんにちは、中西です。
この時期になると、
平均的な受験生であれば、
1日の勉強時間の中で
「過去問」
をやる比重が増えてくると思います。
過去問については、
ちょっと前にもこのメルマガで
数回にわけて解説しましたので、
まだご覧になってない方で、
過去問との向き合い方が
よくわからない人は一度読んでみて下さい。
さて、今回考えてみたいのは、
過去問を早めにやっていく重要性を理解して
ガンガンやっている人から、
いただいたこんな質問について。
「Q,過去問を全部やってしまったら、
どうすればいいのですか?」
・・・はい、こういう質問が
これまでも何度か届いてます。
つまり
「このまま過去問をドンドンやって行ったら、
しばらくしたら全部やり尽くしてしまうやん」
という心配をしていると。
こう思っている受験生が
少なからずいるようなのですが、
私は逆に聞きたいのですが、
なぜ全部やり尽くしたらいけないんでしょうか。
このように
「全部やり尽くしたらどうしよう」
と思ってしまう人に共通するのは、
上の記事でも書いたのですが、
以下の2点の誤解を
持っている可能性が高いです。
1、過去問を「最後の力試し」「実力をチェックするもの」的に考えている
2、過去問を「繰り返す」という発想が無い
このあたりの過去問に対する
“認識”の部分で誤解があるせいで、
「全部やり尽くしたらどうしよう」
なんて思ってしまうわけです。
しかしながら、過去問というのは
「『自分の実力』をチェックするためのもの」
ではなくて(そういう要素もあるがメインの目的ではない)、
メインは
「『試験の傾向』をチェックするためのもの」
であり、さらには
「『試験の傾向』に慣れるためのもの」
です。
そう考えれば、
「Q,過去問を全部やってしまったら、
どうすればいいのですか?」
という答えは1つしかありません。
【 全部やってしまったのなら、
2回3回と何度も繰り返しやればいい 】
ということです。それだけ。
繰り返しやって、
その傾向にどんどん慣れていく。
その意味では参考書学習と同じ要領です。
たしかに
「早めに過去問を全部やってしまう」
ことには、メリットとデメリットがあります。
<メリット>
『試験の傾向』が早くわかる
試験の傾向に早く慣れる
早い段階で自分の足りない部分がわかる
<デメリット>
新しくやる過去問の問題が無くなる
過去問をやらずに残しておけば、
たしかに試験直前に
「まだやっていない過去問」
が大事そうに残っているわけですから、
本番直前に合格できる実力があるかを
チェックすることはできます。
が、そのメリットよりも、
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「早めに過去問に取り組まなかったことによる、
『試験の傾向』や『試験慣れ』
が遅れるデメリット」
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の方が、明らかに大きいです。
この小さなメリットと、大きなデメリットの
両方があることを理解すれば、
おのずと対処法は見えてくるはず。
どうしても試験直前に
新規のまっさらな過去問で
実力チェックしたいなら、
1年分だけ残しておく手もありますが、
その1年分を早めにやっておいて、
2回3回と繰り返している方が、
よほど試験本番で得点につながりやすいです。
あるいは、
1〜2回目だけ早い段階でやっておいて、
数ヶ月の期間を置いて、2〜3回目は直前期にやる
というのもアリだと思います。
数ヶ月ほど期間が開けば、
忘れている部分も増えてくるので、
やや新規に近い感覚で取り組めますから。
いずれにしろ、
「全部やり尽くしたらやることが無くなる」
などと考えて、過去問をまっさらなまま
手をつけずに残しておくのはナンセンスですね。
というわけで、
過去問を早めに「全部やり尽くす」ことに
躊躇する必要はありませんので、
遠慮せずにガンガンやっていって下さい。
このポイントを間違えていると
いくら勉強に集中できていても
意味が無くなくなりますからね。
それではまた。