- 2020-2-19
- おすすめ記事, その他・雑談, 勉強の集中力をアップさせる考え方, 受験を突破するマインドセット
こんにちは、中西です。
NHKの番組に「プロフェッショナル仕事の流儀」というのがありますが、先日あの番組の佐渡島康平さんの回を見ていました。
佐渡島さんはもともと東大の文学部を卒業後、講談社に入社。漫画の編集者として、これまでスラムダンクの井上先生と共に「バガボンド」や、
受験生におなじみ「ドラゴン桜」、「宇宙兄弟」など大ヒットした漫画を多数担当されてきた方です。
今は講談社から独立されて経営者となり、「ドラゴン桜2」なども担当されています。
番組の中で、佐渡島さんが非常に興味深いことをおっしゃっていました。
「ヒットを目指す上での信念は?」と言う質問に対して
「地道を超える魔法などない」
と言う回答をされていたんですね。
個人的にはさすがの名回答という感じです。佐渡島さんのこの言葉を聞いて「普通の話やん」「しょうもない言葉だな」などと思った人がもしいたなら、
はっきり言って「何も分かってない」ということになります。
私は先日のメルマガで「継続する」ことの重要性を自分の体験談を交えてお伝えしましたが、その中で
「地味に地道に続けていくことで技能(経験・知識・スキル)が蓄積されていき、収入が上がる」
とお話ししました。佐渡島さんは本質的に全く同じことをおっしゃっています。
これはすべての業界・業種に当てはまる本質論なので、わかっている人は当然わかっているわけです。
ところがこの「当たり前の普通のこと」を体感レベルで理解して実践している人って、本当に少ないわけです。
だからこそ佐渡島さんは、あえてこの言葉を回答として使ったのだと思われます。
佐渡島さんご本人の言葉をそのまま引用しますと、
「魔法の一手を探していないことだと思います。
僕は魔法の一手は無いんだと思って、みんなが面倒臭がっていることをずっと裏でやり続けている。
1個1個丁寧にずっとやっていくことによって爆発するんだっていうイメージが湧いていると、
その1個1個の作業というのも必要な作業だから楽しみながらやることができる」
…と言うお話でした。これが究極の本質中の本質なんですよね。
人生うまくいかない人はこれを理解できておらず、逆に人生がうまくいっている人・これからうまくいく人は、間違いなくこの点を理解しています。
佐渡島さんがおっしゃるような「魔法の一手」を、実は多くの人が探していたりするんですよ。
案外中途半端に頭が良い人がその罠にはまっていることがめちゃくちゃ多かったりします。あるいは自分にはそれがないからと勝手に諦めているか、ですね。
1番よくある典型的な間違いは、
「あの人は才能があるから成功したんだ」
と言う勘違いです。
ビジネスパーソンや起業家でも似たような誤解を持ってる人がいて、
「あの人はチャンスをつかんだから成功したんだ」
なんていうふうに誤解していたりします。こういう誤解を持っている社会人はものすごく多くて、
そういう人が自分で事業やビジネスをやり出すと、高い確率で「どこにチャンスがあるんだろう。自分もそれを見つけなきゃ」と言う思考になりやすい。
結果、その思考につけこんでくる狡猾な情報商材屋みたいな人やマルチ商法的な案件に騙されるか、
ノウハウコレクターとして「どれをやるのが一番儲かるのか」と考えてばかりいて、延々と「チャンス」を探し続けます。
成功とかヒットとか収益アップの本質を理解していないからそういう間違った思考になってしまうわけです。
偉そうに言っていますが、私も20代のある時期まで「魔法の一手」を探しているような時期がありました。
その思考回路がまったく愚かな間違いだったと気づいたのは、このメルマガで何度も紹介しているITベンチャー企業で働いていた時の天才経営者の方に、
まさにこの「魔法の一手など無い」ことを教えてもらったからです。
表現は少し違いましたが、くどい位に何度も何度も、そういうものは存在しないことを教えられました。
今思えばあの方は本当に天才で、若者や仕事ができない人がどういう思考回路でそうなってしまっているかを、完全に理解していたのです。
この「魔法の一手を探す」ことで手っ取り早く短期的にうまくやろうとする罠にはまる人はものすごく多いので、
まだそういう思考の罠が世の中に存在していて、大勢の人がその間違いに気づくことができず、
地味に地道に継続することから逃げ続けているせいで、結果的に収入も上がらず、貧困に陥っている人も多い…と言う事実を頭の片隅に入れておいてほしいと思います。
それではまた。