- 2015-10-29
- おすすめ記事, 受験生が陥る不安・焦りの対処法, 志望校・進路の決め方
こんにちは、中西です。
今回は、前回に引き続き、いただいた質問への回答シリーズで。
実は、毎年この時期くらいから頻繁にいただく相談が1つあるのです。
最近も同じような相談を複数いただいているのですが、個々の相談内容はプライベートで細かい内容なので省略しますが、ようするにこういう相談。
Q,「今からでも間に合いますか?」
・・・はいこれ、すごく多いんです。つまり「本番までにこの私は間に合うのでしょうか?」というご相談。。
この手の相談が来ると、私の器が小さいからか、ちょっとイラっとするわけです。それって、人に聞くことですか?と。
私の機嫌が鬼悪いときは、「知らんがな」「そんなのわかるわけねーじゃん」と心の中で突っ込んで終わるときもあるとかないとか<(_ _)>
まあ先に言っておきますと、気持ちはわかるのです。不安な気持ちもよーくわかります。不安で人に聞きたくなる気持ちがわいてくること自体までは否定しません。
が、逆に聞きたいのですが、その相談に対して、あなたのことを何も知らない私ごときが「間に合います!」とか「間に合いません!」と言った回答を聞いて、あなたはそのまま素直に従えるのでしょうか?とくに後者の場合。
なんというか、それではあまりにも子供すぎませんか?あまりにも受け身すぎませんか?・・・というのが私が感じることです。
たしかに「(自分の実力が)今から本番までに間に合うのか?」という視点は必要ですし、それを考えること・検討すること自体は否定しません。
が、私が理解できないのは、それ(「自分が間に合うかどうか」)を“他人に聞く”という行為です。この“他人に聞くこと”、もっと言えば、その判断を“他人にゆだねる”という考え方が、私には理解できないのです。自分が受験生時代を思い返しても、そんな質問を誰かにするというのはありえなかったです。
実際、相談というよりも、自分の惨状を私に説明して、私から「その状況ではもう間に合いません」と言われたがっているフシのある方もいるのです。。
あなたの今の実力や、勉強の進み具合や、志望校のレベルを、あなた以上に理解している人はこの世にいませんよ。だから、「間に合うかどうか」なんて、あなた以上にわかる人なんているわけがないじゃないですか。私はそう思うのですが。。
きつい言い方をすれば、それぐらいのことを本当に自分の頭で考えて判断できないようであれば、受験はやめたほうがいいかもしれないということです。少なくとも、そのマインドでは志望校には受からない可能性が高いです。
(言い忘れましたが、社会人の資格受験生の方からは、さすがにこんな質問が来たことは一度もありません。来るのは全部高校生・浪人生のみ)
「間に合うかどうか」の判断を、他人にゆだねたい心理がわずかでもある人は危険です。
また、本当は自分では「もう絶対間に合わない」と気づいているのに、それを自分で認められず、他人の口から「間に合わないよ。もうあきらめな」と言われたがっている人も(そう言われたがっている自分に気づいていないこともあり)。
このタイプの人は受験に対して主体性がなさすぎるので、その大学はあきらめた方がいいような気がします<(_ _)>
つまり、こういうこと。
実際に間に合うかどうかという問題とは関係なく、その「今から自分は間に合いますか?」などという質問をしている時点で、もうアウトの可能性が高いということです。
ひかえめに言っても、その質問をしている時点で赤信号が点滅しまくりです。他人にする質問という意味では、その質問自体が愚問なのです。すいませんが、私はそう感じます。
めずらしく(?)いろいろキツいことを書きましたが、最後にまとめます。
「自分は本番までに間に合うのか?」ということを考えるのは必要ですが、そんなことを他人に聞かないこと。自分で考えてください。もう一回言います。そんなことは自分で考えてください。
そして、どれだけ自分で考えても、どうしても「本当に自分は間に合うのか?」がわからないということなら、あるいは、その判断ができないというのなら、もうその大学はあきらめた方がいいのではないかとすら私は思います。
こんな質問を第三者にしている人が、全国にいる「どうしてもその大学に行きたい」と思って、あきらめないで必死に頑張っている人たちに、勝てるとは到底思えないからです。
もしかしたら、あなたは今まですべての面において、誰かから“答え”を教えてもらっていたのかもしれません。もしかしたら、それがあなたにとって初めての「自分で考えないといけない大きな決断」かもしれません。
奇しくも「すべての問題に必ず答えが一つある」という受験勉強のプロセスにおいて、あなたが初めて遭遇した「自分で答えを考え出さないといけない問題」なのかもしれません。
「今から間に合いますか?」なんて他人に聞いた時点で、アウト。
それを自分一人で判断できないなら、その大学の受験をやめた方がいいのではないでしょうか。
以上が、「今から間に合いますか?」系の質問に対する私の回答です。
<中西からのお願い>
さて、ここで私から読者さんへ、ちょっとお願いがあります。
今回の話、以上が私の回答なのですが、この回答に対して、あなたはどう思われましたか?
あるいは、あなたが大学生(院生)・社会人の方なら、後輩の受験生からこんな質問(「今から自分は間に合いますか?」)をされたら、どう答えますか?
その人の状況を詳しく聞いて、「それなら間に合うね」とか「いや、その状況なら厳しいから間に合わないよ」などと回答されるでしょうか。
私の回答は、上記の通り「そんなことは第三者にわからないし、他人に判断をゆだねることではない。質問自体が愚問。自分で考えろ。自分で判断しろ。自分で決めろ。」というものです。
私は今までもそう言って来ましたし、今後も上記の自分の意見は変わらないと思っています。が、もしかしたら、私の意見はどこか間違っている可能性も0ではありません。
あるいは、私には無い別の視点があるかもしれません。私の意見というより回答の仕方がどこか間違っているかもしれません。
今回の本文を読んで、何か感じたことがある方は、どんな内容でもいいのでよろしければご意見を伺えると幸いです。
そこそこ面倒くさいテーマなので(笑)、ご意見を頂いた方には抽選で2名様に、最近引き出しの奥から出てきた300円分のクオカード(以前のOCPの景品の残り)をプレゼントさせていただきます。今回は広く意見を聞きたいので、単なる感想でもOKです。(締め切り:11/1(日)24時。当選者へは個別にメールで連絡させて頂きます。発表は発送をもって代えさせて頂きます。)
ご意見は以下のフォームからお願いします。
※いただいたご意見は、個人情報は伏せる形でメルマガ・ブログで掲載させていただく場合があります。ご了承ください。
<みなさんから頂いたご感想>
頂いたご感想の中で参考になったものを以下に掲載しました。中西以外の方の意見も興味深いものが多いので、よかったら読んで見て下さい。
元予備校アドバイザー・塾講師 Nさん
感想を述べさせて頂きます。
私は以前、予備校アドバイザー、塾講師をしていましたが、
志望校の難易度と生徒の実力をデータで算出して、「今からだと厳しい」とか、「頑張れば何とかなる」とか生徒に対してアドバイスしてました。
それは、今までの生徒を見てきての経験値から判断することなので、聞いてきた子がこれからどう受験勉強に取り組むかによって変わってくるかとは思います。
また、私自身、公務員予備校のアドバイザーの方から「今からの時期の開始であればこういう頑張りをしないといけない」というアドバイスを頂きました。
ただ、自分の実力を自分の中でどの程度なのか判断し、受ける試験の難易度やボーダーを把握し切った上で独自の勉強計画を立てるくらいでなければ、短期決戦で受験に勝利することは難しいでしょうね。
「今からでも間に合いますか?」と聞いてくるような生徒が自分の実力や弱点も分からず、残り少ない期間で受験に合格するにはよっぽど強力なサポートが必要だと思いました。
「今からでも間に合いますか?」という問いにアドバイスしても意味ないかどうかは場合によりけりだと思いますが、そのようなアドバイスを求める生徒は少なくとも、中西さんの元に集まるべき生徒ではないというのは確かだと思います!
ついでになってしまい、申し訳ありませんが、公務員試験の一次試験を突破しました!
あまりにも時間の取れない中でしたが、自分のやり方を貫いて良かったと思います。
公務員予備校の先生も受かったことに驚いていました。
中西さんのメルマガが大変刺激になったこともありました。ありがとうございました!
浪人生(1浪)Oさん
初めまして。毎日メルマガを楽しみにしております。
今日のテーマに回答したいと思ったのは、まさに今自分が『間に合うかな…』と弱気になっていたからです(今日のマーク模試が振るわなかったということもあります)
ですのでこれは自分へのメッセージのつもりでもあります笑
私は、間に合うか不安にはなっていますが、人に聞こうとは思っていませんでした。
なぜかというと、これは最近やっと気付いたことなのですが、毎日毎日やることをやっていく以外に方法がないからです。
以前の私は、『毎日1つ1つ潰す』の意味を勘違いしていました。
ニガテ教科ができるようになる、というザックリした目標を決め計画をたてるのですが、毎日のノルマが多くなりすぎたり応用問題ができるようになれると思えなかったりで、ますます合格が遠ざかるような気になっていました。
でも『毎日1つ1つ潰す』の本当の意味は、例えば今日やった模試を二度と間違えないようにすることだったり、先週の授業の定着を確かめることだったりするんですよね。
とにかくそれに尽きると今は思います。
そしてもっと大事なことは、無心でやることだと思います。不安も勉強にぶつけることでしか解消しないです。
たぶん、人に間に合うかどうか質問してしまうのは、以前の私のように、志望校との距離を感じて途方に暮れてるからだと思います。
ですので、もし自分だったら、
『それより今日の復習は?』
と言われたいです。
ということで、早速模試の復習をします!駄文失礼しました!
高校2年生 Tさん
自分も「今からでも間に合うのか」と聞きたくなることがあります。
しかし、その相談は封印するようにしています。
なぜなら、人に聞いて間に合わないと言われればその時点で諦めようという弱気な姿勢がその相談には見え隠れしているからです。
そもそも受かる人は何が何でも受かろうと思っているのでそんな質問が出てくるはずがないと思います。だから自分は弱気になったら絶対受かってやると自分に言い聞かせるようにしています。
とはいえ、自分は弱い人間なのでそれでも受からないのではないかと心のどこかで疑っているような気もします。今の自分は合格からはかけ離れているので不安です。
しかし、それでも合格までの道筋を見据えしっかりと努力できれば必ず受かると信じたいと思っています。
長くなりましたが、結論としてはその相談は無意味で、そんなことで悩むくらいなら合格する方法を考えて実践するのみだと思います。その勇気がないのなら諦めるだけの話だと思います。
長文ですみません。
浪人生(2浪~) Mさん
以前この手の質問を高校生の頃した事があり、その経験を踏まえた上で
僕が回答者ならこう答えます。
「この時期になると不安に駆られてそう質問したくなる気持ちは分かります。
ただ、脳というのは質問をすると勝手に答えを求める性質があって、今回のようなイエスかノーか絶対に断定出来ないものを投げかけると
脳が答えを見つける事が出来ずエネルギーを浪費するだけになってしまいます。
間に合いますか?
より、
間に合うために今何をすればいいですか?
と聞くようにして下さい。
そうすれば脳が勝手に間に合うための情報や答えを探りだしてくれます。」
です。
自分で考えてなんとか答えが出る質問にかえさせますね。
(そのためこの質問の答えはしない、ということになります)
もしくは根性論で答えるとなると
「その質問をするぐらいなら単語1つ覚える方がよっぽど間に合いますよ。
今ある時間を勉強に注げば注ぐほど間に合うに決まってます。
時間は有限だけど手段は無限です。
頑張って下さい。」
といった所でしょうか。
参考になれば幸いです。
教育関係者の方 Yさん
こんにちは、教育関係者と言っても、教員志望しているだけのモノです。
今回のお話、他人ごとではなく、こうしてご意見を書かせていただいています。
実は私も、以前同じ質問を先生にしたことがあります。
(と言いましても、私は実技試験でピアノについてでしたが。)
その際、間に合うよ、と即答を頂きました。
いかがでしょうか。私は、きっと受験生にも同じように返すと思うのです。
私は、間に合うよと言われてとても嬉しかったことを覚えています。
そして、間に合うなら、頑張ろうと、その先生を信じて、一年間本当に今までやったことのないくらいピアノの練習に励みましたし、厳しいレッスンに耐えられました。
きちんと、こちらが合格プランを練って、あとは本人が頑張ればきっと合格できるという計画が見えた時
あなたなら間に合うよ、と私は声をかけると思います。
中西さんの言うことは正直よく分かります。私も、きっと心のどこかではそういう思いもあるのです。
ですが、あの時の一言が忘れられないからこそ、きちんと状況を見てあげて、その上で、間に合うよ、と声をかけたいという気持ちが勝ってしまいます。
散文失礼いたしました。少しでも、お役に立てれば幸いです。
浪人生(1浪)Kさん
私も以前、「今からでも間に合うのか」ということを考えて、勉強が手につかなくなる時期がありました。
今はその時期を乗り越えて、勉強を頑張れていますが、正直いってそういうふうに考えて誰かに答えを求めているときははかなり勉強への意欲が低下している状態なのかなと思います。
やるべきことが、頭の中にバババーっと浮かんできてそんなにやらなきゃいけないなんて無理だ!ってなります。そして勉強が手につかなくなります。
私がもしそんな方にアドバイスをするとしたら、
「今、あなたは大きな山のふもとにいると思って下さい。
あなたはその山の頂上を見上げて、立ちすくんでいます。あんなに高いところまで登るのなんて無理だ!と。
そしたら私はあなたにこう言います。だったら、下向いて上を見ずに突っ走れ!!!」
私も未来のことを考え過ぎて今に集中できなくなって、
立ち止まっていた時にこのことを考えてなんとか前に進んでいました。
未来を不安に思ってしまう時ってかなり辛いです。
どうしようもなくなって他人に聞いて、答えを求めようとします。辛い状態から逃げ出したいからです。
間に合っても間に合わなくても頑張ることには変わりはありません。立ち止まっているくらいなら下向いて突っ走った方がずっとましです。
長々と語ってしまい、すみません。
この記事に関して私だったらこう言うなということを書きました。
中学3年生 Aさん
私は、中西さんと同じ意見です。
「今から自分は間に合いますか?」と誰かに聞くのではなく、「心配なら、間に合わせればいいじゃん。」と思いました。
効率よく、寝る時間を割いてでも勉強すれば、間に合うんじゃないかと思います。(試験前日は無理ですが。。)
試験の一ヶ月前だとしても、24(時間)×30(一ヶ月を30日として)=720時間です。(無理な話ですが)
720時間、効率よく勉強すれば、それなりになるのではないでしょうか。
以前、横溝慎一朗さんの
“最短で最高の結果を出す 「超効率」勉強法゛
を読みました。
その本にも似たようなことが書かれていました。
教育関係者の方 Iさん
Q.今からでも間に合うか
自分以上に自分の状況がわかってる人はいない。
久しぶりにまさしくこれだという考え方に出会いました。
しかし、ある程度は今の状況を他人と比較して視覚化したほうが判断材料としての意味を持つと思います。
なので、数値化したものを見ながらこの状況であなたは何をすべきか?
それは期限までに間に合うのか?
を考えさせて自分で間に合うかどうか判断する手助けを(できれば)してあげることが大切だと私は思います。
高校3年生 Tさん
「今から間に合いますか」といった質問は、僕は今やるべき勉強をしない言い訳にしていると思いました。
この事を考えている時間は少なくとも勉強をしていない若しくは勉強に関する事は考えていませんよね。
「下手の考え休むに似たり」です。
受験前で勉強量が多いのは分かりますが、悩んでる暇があったらやれ!って感じです。
自分はこれを言い訳にしてサボろうとしてんじゃないかと自分に問うてみるのもいいかもしれません。
因みに1日にその事を3分考えるとして受験当日までの残り100日としたら5時間無駄にします。
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