- 2016-10-15
- おすすめ記事, 効率的な勉強法~中上級編~
こんにちは、中西です。
先日募集しました、「参考書学習をキンドルやipadなどの電子書籍でやる」ことについて、実践者さんからの感想をまとめました。
非常に貴重な意見が集まったと思いますので、このテーマに興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。
毎日メールを楽しく読ませていただいています。
私は、近畿大学附属高等学校というところを卒業した浪人生です。近畿大学は知っている人が多いと思います。
さて、その近大附属ですが、私の入学年である2013年度から、日本初の試みとして、生徒全員が一台ずつiPadを購入し、授業に活用するということをしています。全校生徒3000人のマンモス校ですから、校内にはなんと3000台のiPadがあることになります(笑)
iPadを利用しての授業としては、家では授業の動画をみて予習。学校では授業動画で学んだことを利用して発展的な問題を解いたり、生徒がその問題を先生として教えたり。そういう授業を3年間受けてきました。
また、それと同時に、学校からは教科書や参考書、授業プリントの一部をデータでも配られ、それらを勉強に活用してきました。こちらがここでの本題になりますね。
電子書籍での勉強。ズバリこれの利点ですが、内容を検索できるところにあると思っています。例えば化学で「電気陰性度」が気になったとします。そこで書籍に検索を掛ければ、電気陰性度についてかかれたページの全てがピックアップされるため、必要な内容を探し出すのが非常に簡単なのです。
もうひとつ利点があります。チャートのような網羅系参考書は一冊の重量が非常に重いですが、iPadひとつあれば全てのチャートを持ち歩くことだって容易です。初歩的なことですが、これが結構便利なんです。類題検索機能がある電子参考書だと、出先で、何冊もの参考書たちから必要な問題を抜き出すこともできます。
メリットはこのくらいでしょうか。利用して感じたデメリットも挙げておきます。
まず、参考書一冊一冊が結構高いんです。紙の参考書と違って中古を買ったり先輩から譲ってもらったりもできないので、必然的に全て定価、もしくはそれ以上の価格で買うことになってしまいます。端末代も高いですから、導入するハードルが結構高いですね。
それに引き換えて得られるメリットに見合うかどうかは、その人の感じ方次第ではあります。
例えば弁護士資格を目指す人や医師免許の勉強に使う大量のテキストが一冊にまとまるというのは、凄まじい強みかもしれません。逆に、一冊のテキストをじっくりやる人にとっては、メリットは薄いと思います。テキストと長くつきあうと、どこに何が書いてあるかなんて検索しないでもわかりますよね。
こんなところでしょうか。長くなってしまい、また文才もないため見づらくて恐縮ですが、参考になれば幸いです。
Nさん 浪人生
医学生です。 常にiPadを持ち歩いて、電子書籍を見られる状態にしています。本とセットで電子書籍を買ったり、本をPDF化したデータを入れています。
そうする理由は、何百ページもある本を何冊も持ち歩くことは物理的に無理だから!です。笑
外で調べ物をするときに重宝しています。同級生がiPadで電子書籍を閲覧している様子もよく見かけます。
特に、解剖書は電子版があってよかった?と思う場面がよくあります(授業を聞きながらささっと解剖を確認したりできるのでより理解が深まります)。また、iPadには解剖や心電図のアプリも入れていて、いろいろな方法で勉強ができます。
ただ、電子版の欠点として検索のしにくさがあります。
ページめくりが面倒、検索機能が万能でない、などの欠点があり、どこに何が書かれているか知らないと使い勝手が悪いです。私の場合、電子版で持っている本の多くは、書籍も持っています。
なので、大体この辺にどういう情報があったな、、、というのは分かっているので、調べたいものがはっきりしているときには大変便利です。
大学受験ではメリットがあるか分かりませんが(数学のチャート式は分厚くて何冊も持ち歩けないので、電子書籍のメリットはありそうですね)、医学生にとっては必需品と言えると思います。
Uさん 資格試験受験生
「電子書籍による学習について」
こんばんは。 電子媒体を用いての学習の是非に関する意見です。
当初トピックのタイトルを見たとき、きっと中西さんのことですから、「電子書籍で絶対に勉強するな」 と徹底的に扱き下ろすのかと思いました。
しかし実際は賛否に決着がつかないようで。
僕の意見は、持ち運びの利便性と経済性の利点を認めつつも大反対ですす。
理由は3つ。まず、記憶の定着についてです。
中西さんは早稲田大学の出身ですから死物狂いで受験に取り組まれたことと存じます。その際「この英単語は単語帳の何ページに載っているやつだ」と感じた経験はあるはずです。これはページを何度も捲る経験をしているからだと思います。
こういう一見無駄のような行動も、能動的に学習していることに直結するのではないでしょうか。「五感をフル活用して能動的に学習すると定着率が高まる」と、様々なところで見聞きしています。中西さんのブログにも記載されていたはずです。
次に、書き込めないこと。
忘れていたり誤解していたり、そういうチェックをつけられないのが辛いです。とくに、何と何を誤解していたのかというコメントを残せないのは、もはや学習ではありません。どこまで理解できて、どこが不明点なのかを把握することは大切なことです。小説を読むのとは訳が違うのです。
第三に、技術的観点からで、任意のページを開けるのに時間がかかること。
紙媒体であればサラサラサラと捲れば目的のページに達するところ、電子書籍であれば一つづつクリックしていくか、ページ指定をしなければなりません。この作業が面倒なので、次回以降は使いたくなくなります。
最後に、達成感を味わいにくいこと。
もちろん薄い冊子で反復して学習した後の学習であることを前提とします。その上で、ページを捲るのも億劫になる程の参考書をやり遂げたら
達成感があります。心理学の観点からも”インターチェンジ効果”といいましょうか、当初はオーバーワークと感じてもそれに慣れてしまえば当たり前になります。復習で薄い冊子を見返す際に取り組みやすくなります。
以上の理由から、主張を科学的に実証したわけではないものの、従来通りに紙媒体での学習を良しとします。
もちろん、併用としての電子媒体は許容できますが、錬成期に於ける主要教材としては絶対に控えるべきです。
マハン大佐さん 資格試験受験生
こんばんは
いつも有益な情報をありがとうございます。
私は紙の参考書を使っております。
デジタル機器だと好きなように書込みが出来ないし、見づらいなどのデメリットがあるからです。
もっとも持ち運びがし易いなどのメリットもありますが。
今のところは紙の参考書に軍配が上がります。
しかし電子参考書に変わるのも時間の問題だと思います。
いずれは上記のデメリットも克服されすべての参考書は電子化されると思います。
この話とは少し趣旨が違いますがテッドトークで興味深いものを見ました。
https://youtu.be/5iLPOQ8lXsAこちらです。
もしよかったら見てみてください!
Sさん 浪人生(1浪)
私の高校では今年の1年生から、進学コースのみipadを使う学習が始まりました。
私の学校も始まったばかりですが、今使っている学習系統としては
①ジーニアス(英語辞書)②ターゲット(単語帳)③英語の教科書の音声 ④数学の教科書の練習問題の解答
というところです。辞書は電子辞書ですが、ネット検索よりも詳しくていいです。ターゲットも音声と一緒に覚えられるので気に入っています。
でも達成感としては紙の方がいいですね。覚えたものに直で書き込んだりできるので。
教科書の本文の音声がミュージックのアプリに入っています。授業の予習、復習、定期テスト対策に役立っています。教科書の練習問題の解答を見れるのも便利です。生徒用の解答はないので、先生がクラッシーという学習用アプリを通じて配信してくれます。
これくらいですが・・・。これからまた幅が広がっていくと思います!
Tさん 高校1年生
息子のデジタル学習ソフトの感想
良い所
①英文で、その部分に矢印をのせただけで、クリックすら必要なく単語を発音してくれたり、意味が表示されるのは音読やリスニングの練習には非常に便利です。英文読み上げの速度も自由自在?すごい?
悪い所
①何か新規に学びたいとき(例えば理科社会のような知識)は、デジタル教材の文章を結局は読まなくてはならず、苦痛?逆に、問題形式で覚えさせようというソフトにはそもそも無理があり、悪問ばかり。
あと、これは小中学生向きに多いソフトでキャラクターが登場して一緒に冒険しながら算数を勉強するなんてふいうのは時間がかかりすぎるうえにいちいち答えを入力してエンターを押して○か?の判定。?の人は解説を読まなくてはなりません。
私は学校の教科書を取り扱う書店を経営していますが、まだ少なくともここ10年は、文科省もデジタル教科書に移行出来ないと思います。
また、私立の高校で全員にタブレットを持たせている学校がありますが、学習面での活用はソフトがまだまだ不十分と聞いています。
Kさん(母親として) 高校2年生
はじめまして。Kと申します。いつも楽しくメルマガを読んでおります。
今回のテーマはたびたび小学6年の息子と辞書を手に取るたびにあがる議題です。
我々はアナログ派です。単発物を調べるスピード感はさすがにすばらしいものがあると思いますが、それ以上、一般的な利点しか浮かばず、お役に立てるコメントはありません。
今回の中西先生の情報フィードバックを心待ちにしている一人です。
本日息子が中学受験に向けて過去問に取り組んでおりまして、面白い長文と出会いました。このタイミングでこの過去問に出会えたのもご縁かと思いまして。
『街場の文体論』内田 樹(うちだ つのる)
過去問対象欄は、
本を手にしているとき、残りのページ数は本を持っているときの手のひらが感じる左右の重量差でわかります。
から
シリコンバレーには、子どものころからそういう本の読み方をしてきたエンジニアはとりあえず多数派ではなかったんじゃないかと思います。
までです。
なかなか楽しい内容でした。
一般的な意見かと思いますが、なんとなくキンドルを手に取り、読み進めているときの面白みの無さを言葉にしてくれたそんな思いがいたしました。
手元には過去問しかありませんが、ご興味がございましたらPDF添付いたします。お知らせくださいませ。
長文失礼いたしました。
Kさん 親御さん