- 2017-4-27
- おすすめ記事, 効率的な勉強法~基礎編~, 受験を突破するマインドセット
こんにちは、中西です。
きれいで整理整頓された部屋でも、
人が使っている限り、放っておくと時間と
ともに部屋は汚れ、乱雑になっていきます。
この整然と秩序だっている状態から乱雑に
なっていく現象を一般的に「エントロピー
が増える」とか、その法則性を指して
「エントロピー増大の法則」などといいます。
簡単に言うと、乱雑な部屋・汚い部屋は
「エントロピーが大きい」となり、
整理整頓されて綺麗な部屋は「エントロ
ピーが小さい」といえるわけです。
この「エントロピー増大の法則」は部屋に
限らず、生活全般・生命活動・物理・経済
などで整然と秩序だっている状態から乱雑
になっていく現象は多く見られるのですが、
私は「受験勉強」においても当てはまる
法則だと思っています。
意識していないと、「受験勉強を妨げるエ
ントロピー」がどんどん増えていくという
ことです。
「受験勉強を妨げるエントロピー」とは、
「受験を突破するために所有している
“必要以上”のコンテンツすべて」
です。
たとえば私の受験生時代の一時期でいうと、
学校の教科書・副教材・ノート・プリント・
市販の参考書・塾のテキスト・通信添削の
テキスト、
といったコンテンツを、一つの分野(科目)
において全部持っていたこともあります。
ふつうに考えて、すべてやり切れるはずが
ありません(ノД`)・゚・。
今なら上記に加えて、ネットで動画やアプ
リも手に入るので、さらに多くなると思います。
ようするに、意識していないとあらゆる角
度から、「受験を突破するために必要そう
なコンテンツ」が手元にどんどん集まって
くる“法則”(傾向)があるのです。
もちろん自分から買っている場合もありま
すし、それぞれのコンテンツは、各参考書
の著者や、学校・塾・通信教育側が「受験
に必要なもの」として厳選し、制作し、受
験生に渡しているものです。
しかし受験生当人からすれば、“複数のル
ート”から「受験に必要なもの」がどんど
ん集まってきて、
気づいたらとてもやり切れないような量の
コンテンツを手元にかかえていることも少
なくありません。
この現象を、
「受験コンテンツ・エントロピー増大の法則」
と名付けても、決して大げさではないかと
思います。とくに大学受験ではそういう傾
向が強いと言えるでしょう。
そうなる理由は、大学受験がビジネスとし
て大きな市場があるからです。
受験コンテンツの多さは、その市場の大き
さにほぼ比例します。
逆に受験人数が少ないマイナー資格だと、
参考書もあまり売れないため、制作する
人・会社も少なくなります。
結果、「この資格だとこの参考書とあの問
題集をやるしかない」ぐらいに、受験コン
テンツの絶対量が非常に少ないこともある
わけです。
ところが、大学受験はセンター試験だけで
も受験者数が60万人近くいるほど非常に多
い上に、毎年毎年新しい受験生がいるため、
ビジネスの市場としてはかなりドデカいのです。
よって、そのデカい市場では各社がしのぎ
を削って、競争に勝って生き残るために
「良質な受験コンテンツ」をどんどん作っ
ていきます。
そんな状態がもう何十年も続いているわけ
ですから、当然ながら過去のコンテンツの
蓄積も大量にあるため、
受験生の手元には山のように「受験に必要
なコンテンツ」が、どんどん集まってくる
(=受験コンテンツ・エントロピーが増大
する)わけですね。
部屋が散らかっていくエントロピーと同じように、
受験コンテンツのエントロピーも、
放っておくと、“必要以上”に、どんどん
集まってきて自然増殖しやすいので、
自ら意識して、時間をとって“主体的に”
取捨選択を行っていく必要があります。
受験生は常にシビアな目線で「この受験コ
ンテンツは本当に必要か?」と考え続ける
ようにしてください。
そして、不要だと判断したら思い切って
「捨てていく」
ことが、実はもっとも効果の大きい、
勉強法になるわけですね。
それではまた。