- 2016-7-11
- おすすめ記事, その他・雑談, 勉強のモチベーションアップ, 受験の意味を考える
こんにちは、中西です。
18歳が初めて投票権を持った選挙が
終わりました。
賛否両論あったとは思いますが、
歴史的な出来事になったのは
間違いありません。
それにしてもつくづく思うのは、
18歳というのは全年齢層の中で
もっとも微妙な年齢だなという点です。
選挙権はあるけど少年法で守られていて、
車の免許は取れるけど
お酒は飲むことができなくて、
宝くじは買うことができるけど
競馬・競輪はダメで、
パチンコは行くことができるけど
タバコは吸えないし、
結婚はできるけど親の同意がいる
・・・といった、何かにつけて
歯がゆいラインにいる年齢になります。
で、この年齢で約1年も使って大学受験を
経験することに関しては、どう考えればいいのか?
結論からいうと、私は
「18歳で大学受験があること」
に肯定的な見方をしています。
大学受験の当事者のときは、
「本当にこんなことをする
意味があるのか?」
とか
「この知識が何の役に立つんだよ」
などと思いがちなのですが
(私も人並み以上に思ってました)、
その受験生活が終わって何年も経つにつれて、
受験については
「100%全面肯定できる制度ではないが、
経験する価値は十分ある制度だ」
と思うようになりました。
そう思うようになった理由はいくつか
あるのですが、中でも
「18歳あたりで」
「1年近くかけて」
「期間限定で」
「孤独の中で」
「1つのことに打ち込む」
という受験の側面が、思った以上に
大きな意味があると感じるように
なったからです。
当事者のときは、ただただ
「早く受験なんて終わりたい!」
「早く大学生になって遊びたい!」
と毎日のように思ったわけですが、
そういう衝動をコントロールしながら、
1つの目標に向かって自己管理しつつ、
その目標を達成するために少しずつ
日々地道に研鑽を積んで、一歩一歩
成長していく実感をつかむことができる。
それを受験日という明確な締め切りが
設定された「期間限定」のイベントの中で、
しかも極めて「公平」(才能や運以上に、
効果的な努力をした分だけ実力がつく)
な評価制度の中で自分を試される。
10代の後半あたりでこういう自分の欲望を
抑えつつ、孤独の中で、目標に向かって
自己コントロールするような、
ある種の修練・修行のようなことを期間限定
でできるのは、人の一生にとってかなり
大事なことではないかと感じるわけです。
その打ち込む内容は個人的に何でもいい
とは思うのですが、現状大学受験が
ちょうどその時期に、ちょうどいい案配で
制度として組み込まれています。
さすがにその期間が5年も6年も
かかるようなら嫌ですが(笑)
受験生として本格的に取り組むのは
せいぜい1年前後の限定された期間に
すぎません。
当事者のときは「1年は大きいよ!」と
思いがちですが、おっさんから言わせて
もらえば「1年なんて恐ろしいほどあっと
いう間やっちゅーに!!」と自信を持って
言い切れます。
その短い1年、自分が決めた目標に向かって
打ち込むことが無駄なんてことは、
絶対にありえないです。断言できます。
10代の後半あたりでそういう
「1つの目標に向かって」「真剣に」
物事に打ち込んだ経験が何もないまま
20歳になってしまうほうが、よほど
もったいないし危ないと思うわけです。
以前も書いたのですが、よく言われがちな
「受験で学ぶ知識は役に立たないから無駄」
という説自体も私は相当疑っていて、
個人的にそのときに学んだ知識すら、
ほとんど無駄ではなかったと感じます。
つまり、受験の経験も、学んだ知識自体も、
長期スパンで見たらぜんぜん無駄には
ならならないと気づいたのです。
大学受験というのは、超短期的なスパン
(1~2年単位)で見たときはいっけん
無駄なことをやっているように思えるのですが、
長期的なスパン(10年20年単位)で俯瞰的
に見たときは、
「受験って別にぜんぜん無駄じゃなかったやん」
と感じることの方が圧倒的に多いです。
繰り返しますが、受験生活なんてそのとき
は長く感じても、実際はあっという間に
終わります。本当に一瞬で終わるのです。
この「受験なんて一瞬で終わる説」は、
大学1年生以上の人は全員同意してくれるでしょう。
だからこそ、この期間限定の短い間くらいは、
グダグダ文句を言いながら中途半端に
取り組むよりも、
目標に向かって全力投球で打ち込んだほうが、
いろんな意味で得なのです。
大学受験はたしかに完璧なシステムでは
ないですが、やる価値がないほど無意味な
仕組みでもありません。
10代後半に、期間限定(実質1年以内)で
打ち込む価値は十二分にある制度です。
受験なんてすぐ終わるんだから、
ぜひ思いっきり完全燃焼してほしいと思います。
グランド上で対戦校と格闘する夏の甲子園は
アツい青春ですが、
机の上で自分と格闘する夏の受験勉強もまた、
アツい青春です。
それではまた。