- 2017-9-4
- おすすめ記事, 効率的な勉強法~中上級編~, 受験を突破するマインドセット, 授業・予習・復習ノウハウ
こんにちは、中西です。
前回は「復習の重要性」について
お話しました。今回もこの流れで。
「復習」とひと口に言っても、復習のやり
方にはいろいろなポイントがあります。
特に重要なポイントだと私が考えているの
は、復習における「最後の詰め」の部分です。
せっかく頑張って勉強してきたのに、その
「最後の詰め」の部分で気が緩んでしまって、
全体として非常にもったいない状況に陥って
いる人も少なくありません。
例えば、これまで4回繰り返した参考書があ
るとします。4回もやったことで、全体の
9割ぐらいは頭に叩き込むことができました。
ここまでやったにも関わらず、残り1割を
残して放置したり、一気にその参考書をや
るモチベーション(やる気)が落ちてしま
うタイプの人がいるのです。
(ちなみにこの例えの「残り1割」というのは、
「やらなければならない部分」の「残り1割」
ということ。受験に不要の範囲は含みません)
残り1割しかありませんから、 5回目をやる
にしても、これまでよりずっと短期間で終了
させることができます。
しかしその「最後の詰め」のところに来て、
「もう大体できた」と思ってしまい、急に
気が緩んで勉強止めてしまう人がいるのです。
これは「性格」と言うより「思考のクセ」で
すが、こういう「思考のクセ」がある人は、
他の部分でも同じように「詰めが甘い」こと
が多いです。
そしてその詰めの甘さが、本人の実力上昇
をストップさせています。
しかし本人は、その「詰めの甘さ」が成績
を停滞させている原因だと気づいていない
ことがよくあるのです。
成績がいい線まで行っているのに、なぜか
あるライン以上伸びない人は、この
「復習の不徹底」
の部分が原因になっていることが少なくあ
りません。ほとんどは、
「だいたいできた」を「できた」と認識して
しまう“思考のクセ”が原因
になっています。何故わかるかというと、
私自身がもろにこのタイプだったから(笑)。
私の場合、あるときその「詰めの甘さ」が
状況を悪くしている原因だと気づいて、
どの参考書・問題集をやる場合も(やる必要
がある範囲は)
「完璧になるまで徹底的に復習する」
と誓いました。その誓いをたててから、状況
がどんどん良くなっていった実感がはっきり
あるのです。
勉強ができる人というのは、復習において
この「詰めの甘さ」があることはまずあり
ません。
逆に、勉強できない人や成績や伸び悩んでい
る人ほど、復習における「詰めの甘さ」が
非常に目立ちます。
実はこの差が、最終的な実力差に
つながっていることが多いのです。
これはノウハウの話ではなく、マインドの話
になります。復習に当たって「完璧になるま
で徹底的にやり切る」と決めているかどうか
・・・という最初のマインドの部分で、実は
勝負がついているということです。
逆に言うと、多少要領が悪かったり、多少
暗記のやり方が下手だったとしても、
このマインドさえしっかり持っていれば、
そういった多少のマイナスくらいは一気に
凌駕することが可能になります。
実はこれは社会人の仕事においても同じで、
ある上場企業の経営者は、仕事のできる人の
条件として
「仕事にとどめを刺すことができる人」
とおっしゃっていました。この「とどめを刺
す」というのは、まさに詰めの部分です。
つまり勉強においても仕事においても、
“できる人”というのは「詰めの甘さ」がない
という共通点があり、“できない人”ほど
「詰めが甘い」部分がある、ということに
なりそうです。うーん、自分で説明しながら
耳が痛いのですが(笑)
よく言われるように、
「90点取れる実力のある科目を、
100点取れる実力にまで高める」
のはとても難しいです。しかし
「9割やったテキストを、10割やりきる」
のは全然難しくありません。
後者はほんのちょっとマインドを切り替える
だけで、達成することができるのです。
そうやって「詰めの甘さ」を徹底排除して
「最後の1割まで完璧にやり切った」とまで
いえる事実を作れると、
不安が一気に減り、自信がつき、くだらない
箇所で足元をすくわれる凡ミスもなくなります。
受験勉強というのは、ようするにこの状態
まで自分を持っていくプロセスだと言える
わけですね。
それではまた。