- 2015-7-13
- おすすめ記事, 睡眠効率アップで集中力UP
こんにちは、中西です。
今回は、「睡眠不足の恐さ」について。
このブログでは
睡眠に関する話はわりとよくしますが、
「睡眠不足の恐さ」
をテーマにしたことはなかったので、
本日はその観点からお話します。
睡眠時間の理想は、多くの研究で
6時間半~8時間くらい
ということが判明しています。
まあ個人差ありますし、
同じ人でも、疲れ度合いや
ちょっとしたコツで
必要な睡眠時間は変わりますから、
その点は考慮すべきですが、
世界中の多くの研究結果をまとめると
「6時間半~8時間あたりが理想的」
という結論になっています。
以前別の記事でも書いたのですが、
私が受験生時代は
「睡眠は絶対に8時間を死守」
と決めていました。
当時の私の場合、
7時間寝た場合と、8時間寝た場合とでは、
何度比べてみても8時間の方が
調子がずっと良かったからです。
「1時間の差でこれだけ調子が変わるとなると、
何がなんでも8時間寝るべきだ!!」
と判断しました。
結果、私の場合はこれで大正解でしたね。
実は睡眠不足というのは、
「飲酒して酔っ払ったときと同じ」
ような脳の状態になることが、
複数の睡眠の研究者による
一致した見解となっています。
睡眠評価研究機構の
白川修一郎氏によると、
睡眠が5時間を切る日が続くと、
「脳はチューハイを2~3杯飲んだときと同じレベル」
で機能が低下するようです(;゚ロ゚)
まあ未成年の人はピンと来ないかもしれませんが、
酔っ払いながら勉強に集中する
なんて絶対無理です(笑)
睡眠不足はそれと同じだということ。
また、健康面でも非常に恐ろしい結果を
まねくリスクを抱えることになります。
睡眠時間が6時間以下の人は
7~8時間の人に比べて
「死亡率が2.4倍高くなる」
ことが自治医科大学の
研究により判明しています。
(睡眠不足だと免疫力が低下するので、
それも関係しているはず。)
自分一人の問題ならまだいいのですが、
過去に世界各地で起こった
多くの“大惨事”や“大事故”も
関係者の睡眠不足によるものが少なくありません。
史上最悪の原発事故となった
チェルノブイリの事故では、
作業員の睡眠不足がミスを誘発して
引き起こしたことが判明しています。
同じく原発の大事故として有名な
スリーマイル島の事故も
監視員の睡眠不足が原因の1つとされています。
その他にも
▼スペースシャトルのチャレンジャー号の事故
▼コンチネンタル航空3407便の墜落事故
なども、作業員やパイロットの睡眠不足が
原因だったという調査結果が出ているのです。
これは睡眠不足による大事故の例ですが、
受験生に知っておいてほしい事実は、
【 睡眠不足は累積していく 】
という点です。
つまり睡眠不足が1日だけ続いた場合と、
1週間続いた場合とで比べると、
その1週間はまるで借金が膨らむように、
どんどん睡眠不足が累積されていくのです。
その結果、日数の経過とともに
脳機能が低下していくことがわかっています。
恐いのは、
睡眠不足の日々が続いてしまうと、
その後睡眠時間を元に戻しても、
「すぐには脳機能が回復しない」
という点。
突発的な1~2日くらいの睡眠不足なら、
1日~数日しっかり寝れば回復するのですが、
これが長期間にわたって続いた場合は、
睡眠時間を元に戻しても、
何日たっても集中力が回復していなかったり、
脳機能が長期間回復しないことがあるのです。
これはいわゆる
「慢性的睡眠不足」という状態ですが、
このような慢性的睡眠不足の恐い点は、
その状態が自分の中で
「当たり前」になってしまい、
悪い意味でその感覚に慣れていくことです。
起床報告プログラムのメンバーでも
平均睡眠時間が5時間前後くらいの人が
けっこういたのですが、
その中には明らかに慢性的な睡眠不足に
慣れて悪循環に入っている人もいらっしゃしました。
受験生でこの状態になってしまうのは
勉強のパフォーマンス面はもちろん
健康面でも危険であり、
受験生としては最悪のパターンに近いです。
というわけで、
睡眠不足というのは
本当にロクな結果を招きません(´Д`lll)
日本人は世界的に見ても
睡眠時間が少ない人が多いのですが、
それが何か日本人独特のガンバリズム的な
精神論から来ていたとしたら空しすぎます。
私の知るかぎり、慢性的な睡眠不足に陥る
「プラス面」
は何もありません。せいぜい
「俺は睡眠不足でよく頑張っている」
という自己満足感くらいでしょう(。´Д⊂)
これから夏の大勝負に入っていく受験生は
「睡眠不足は、百害あって一利なし!」
と覚えておくくらいで調度いいと思いますね。
それではまた。