- 2015-7-11
- おすすめ記事, 勉強のストレス解消法
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こんにちは、中西です。
今回は、日ごろの受験勉強で
ストレスがたまっている受験生は必見。
ストレス解消法についてのお話を。
一口に「ストレス解消法」といっても
様々な方法があるわけですが、
イギリスのサセックス大学の調査で
興味深いことが判明しています。
一般的に多くの人が
ストレス解消法として考えている
5つの行為について、
それぞれのストレス解消度合いを
調べてみる実験が行われました。
その5つとは、
1、音楽を聴く
2、コーヒータイム
3、散歩
4、読書
5、テレビゲーム
の5つです。
この5つを被験者の心拍数などによって
ストレス解消効果のレベルを検証したわけです。
さて、ここでクイズ!
この5つ(音楽視聴、コーヒータイム、
散歩、読書、テレビゲーム)のうち、
もっともストレス解消度合いが
高いと判明した行為はどれでしょうか?
あなたも10秒でいいので
自分で考えてみてください。
シンキングターーーーイム!
考え中。ヾ(*´∀`*)ノ
考え中。ヽ(。´Д`。)ノ
考え中。ヽ(´▽`)ノ
考え中。(ノ∀`*)ノ彡
考え中。(゚▽^*)
考え中。(*`▽´*)
考え中。(。-_-。)
考え中。Σ(゚Д゚;)
考え中。。゚(゚´Д`゚)゜。
(情緒は安定してます)
・・・シンキングタイム終ーー了ーー!!
では回答です。
5つ(音楽を聴く、コーヒータイム、
散歩、読書、テレビゲーム)の行為の中で、
もっとも高いストレス解消効果が見られたのは、
どの行為だったかといいますと、
読書
でした!
どうでしょう、正解できたでしょうか?
この実験でわかったストレス解消度合いを数値でいいますと、
6分の読書で、ストレスが68%減
だったのです。ちなみに他の4つは、
音楽が61%減、コーヒータイムが54%減、散歩が42%減、テレビゲームが21%減
という結果でした。とても興味深い結果だと思います。
しかし!!!!
ここからが本題です。私はこの調査結果には“ある疑問”があるのです。ここからはその話へ。
先日、以下の記事で受験生向けに、私の読書論をお話しました。
一言で結論をいうと「受験期間中の読書はできるだけやめとけ」というものでした。
この結論は当然ながら変わりません。が、上の記事でも書いたのですが、読書をしないとかえってストレスが溜まるなどの場合は、読んでもOKとしました。私自身は受験時代に自分の読書欲をなんとか完璧に抑え込みましたが、そこまでやれない人は、時間を決めて短時間だけ読むのもいいでしょうと。
実際、上のメルマガを出したあと、「自分は全く読まないとしんどいので、少しだけ読書しようと思います」という意見もいただいてます。OCPメンバーさんにもそう言っていた人がいました。読書を0にするのがしんどい人は、少しくらいは読んでいいと思います。
が、ここで注意点があるのです。
サセックス大学の調査結果を見ると、普通はこう考えるはずです。
「読書で68%もストレスが解消するなら、休憩がてら本を読んでもいいんだヽ(´▽`)ノ」
と。この結果を“そのまま真に受ければ”、そういうことになるかと思います。
しかし、ここからが本題中の本題なのですが、私の見解はそれとは少し違うのです。私の見解はこうです。
【 「ストレスの種類」によって、適切なストレス解消法は変化する 】
と考えています。一般的には一くくりに「ストレス」と表現するわけですが、私はストレスには種類があると思っていて、たとえば「勉強で蓄積されたストレス」の解消法と「人間関係で蓄積されたストレス」の解消法は違うと考えます。
つまりサセックス大学の調査をそのまま真に受けるなら、「受験勉強の合間に6分の読書をすれば、ストレスは68%も解消されるよ。やったね!」というアドバイスになるわけですが、簡単にいいますと、私はその結論には疑問を持っているということです。
この調査によると、とくに静かな場所での読書がいいようですが、では受験勉強の合間に静かな場所で6分の読書をすれば68%ストレスが減るかというと、そこまでの効果があるのか疑問があるのです。
その最大の理由は、「勉強」と「読書」が、行為として極めて似ている点にあります。
「勉強で蓄積されたストレス」の解消においても、その類似行為の「読書」によって68%ものストレスが解消されるのかどうか。
サセックス大学の調査結果から考えれば、勉強の合間の読書でも、ある程度以上ストレスは解消されるのは間違いないでしょうが、それが68%レベルの解消率なのか、
また勉強の合間にやる場合でも他の4つ(音楽、コーヒータイム、散歩、テレビゲーム)と比べて1位の解消率になれるのか。こういった点に、非常に疑問が残ります。
私は、「勉強という行為から“離れる行為”ほど、ストレス解消率は上がりやすい」と考えているのですが、
このサセックス大学の調査結果をそのまま受け入れて、ここであなたに「・・というわけなので、勉強の合間には『読書』をするのが、一番効率的なストレス解消法でございまっせ!」とは言い切れないです。
私は「勉強で蓄積されたストレスの解消法」としてもっとも効果的なのは(少なくともこの5つの中で1つ選ぶなら)「散歩」だと思っています。これは散歩の効果に対する一般的な知見と、個人的な体験と、多くの受験生を見てきた経験則による見解です。
くり返しますが、「『ストレスの種類』によって、適切なストレス解消法は変化する」と私は考えていますので、「勉強で蓄積されたストレスの解消法」としては、「勉強という行為から“離れる行為”」ほど効果的だと思っています。サセックス大学の調査には、こういったストレスの元となった原因に関する考察は無いようです。
勉強の合間の「読書」の場合、勉強で蓄積したストレスに対しても68%の解消率かどうか、5つの行為の中で1位かどうかの疑問は残りますが、
「静かな場所での読書によって、一定レベルでストレスは減る」
という点は間違いないでしょうから、全否定はしません。
あとはもう個人差・状況差・環境差がありますから、その点をふまえて「自分にとってベストはどれか」を試すしかないですね。ビシッとわかりやすい結論にならなくて申し訳ないのですが、この調査に対する私の考えとしては以上のようになります。
結局、すべてのテーマにおいて言えることですが、「自分の感覚」が一番大事なんですよね。
上の調査結果の通り、あなたがもし「勉強の合間の読書が一番ストレス解消の効果が高い」と感じたらそれがあなたの正解ですし、「中西さんの言うとおり、勉強の合間の読書では、68%もストレスは解消できんな」と感じたなら、あなたにとってはそれが正解になります。
この手の話は「自分の感覚」を基準にする考え方が一番大事ですね。
それではまた。