- 2015-6-6
- おすすめ記事, 受験を突破する食事法
こんにちは、中西です。
前回は、
誘惑に勝つための自制心や
自分の感情をコントロールするなど、
勉強に集中するときに必要となる
“自己コントロール能力”は、
【 体内のグルコース(ブドウ糖)
の量に激しく影響を受けている 】
という話でした。
グルコースは脳のエネルギー源なので
これが不足すると勉強に必要な
思考力や判断力が低下するのはもちろん、
自制心・感情コントロールなどの
自己コントロール能力までもが
低下するわけですね。
空腹状態があまり続くとイライラしたり、
思考力が落ちやすくなるのもそのため。
ともかくグルコース不足では
脳はまともに機能してくれないのです。
そんな話でした。
今回はその続き。
ではグルコースはどうやって
摂取すればいいのか?という話です。
結論からいうと、グルコースというのは、
実は「何を食べても」摂取することが可能です。
・・・うーん、すごいオチ(笑)
試験前にチョコレートを
パクっと食べてグルコースを
摂取しておくと良いのだ!
・・という話を以前しましたが、
これはもっとも手軽にやれる方法であり、
別に甘いものでなくても
グルコースは摂取できます。
厳密にいうと、人間の体には
食べたものを何でもグルコースに
変換できる機能がそなわっているのです。
この仕組みを「糖新生」といいます。
(余談ですが、流行の「糖質制限ダイエット」を
している人が炭水化物をいっさい取らなくてもいい
という根拠は、この糖新生という仕組みがあるからです)
個人的には
「何を食べてもグルコースに変換できる」
って、冷静に考えたらものすごい仕組みだな
と思うのですが、これはようするに脳の
「唯一のエネルギー源」が
グルコースだからでしょうね。
つまり、脳は人体の中で最重要パーツですから、
そのエネルギー源が簡単に絶たれるようでは
人類が絶滅しかねません。
よって食文化や生きている環境に一切関係なく、
何を食べても脳のエネルギー源に
変換できるようになっているのでしょう。
ただ、1点だけ注意。
食べた物はほぼすべて
グルコースに変化しますが、
その“変化するスピード”が
食べ物によって違う点です。
これが意外に重要なのです。
白米やパンなど炭水化物・スナック菓子・
ファストフードなどは、
食べたらあっというまに
グルコースに変換されます。
この何が問題かというと、
血中のグルコース濃度(=血糖値)が
一気に上がるだけでなく、急上昇して、
「その後すぐに急降下してしまう」
点です。ジェットコースターと同じなのです。
結果的にまたグルコースが
不足した状態になり、
自己コントロール能力が
低下しやすくなってしまうのです。
するとグルコースが再びほしくなってしまう・・・。
ご飯など炭水化物を食べたあとに、
なぜか甘いお菓子やデザート・スナック菓子などが
ほしくなるのはそのためです。
食事前には別にほしくなかったのに、
食事後ほどグルコース濃度が上下して、
グルコース濃度を再び高めてくれる
お菓子などがほしくなってしまうのです(゚д゚;)。
こういう急激にグルコース濃度が
上がる食べ物を
「GI値が高い食べ物」
と言います。
試験などで短時間集中したいときは、
直前にGI値が高いチョコなどを
パクっと少しだけ食べるといいわけです。
逆にGI値が低い食べ物
(つまりゆるやかにグルコース濃度が上がっていく
=自己コントロール能力が安定しやすい食べ物)
を食べると、体内のグルコースを安定的に
維持しやすくなるので、
勉強に必要な思考力・判断力・
自己コントロール能力も
長時間維持しやすくなります。
このグルコース濃度(血糖値)が
しょっちゅう上下しているようでは、
気分もイライラしやすくなって
自己コントロール能力も安定しないので、
物事に集中しにくくなります。
多くの人が食後に集中しにくい
理由の1つはこれ。
逆にGI値の低い食べ物(以下参照)しか
食べなかったなら、
食事後でも集中しやすいですよ。
午後に集中力が落ちやすい人は、
せめて昼食だけでもGI値が低い
食べ物を選んだ方がいいと個人的には思いますね。
食品の個々のGI値については
ネットで「GI値」などと検索すれば
いくらでも出てくると思うので、
興味のある人は調べてみてください。
ちなみにざくっとGI値が低い
食べ物をいうと、
肉・魚・野菜全般・生の果物・チーズ・ナッツ類など。
(余談ですが糖質制限のダイエットはまさに
これらを中心に食べるダイエット)
GI値が高い食べ物を食べてはいけない
という話ではありませんが、
間違いなく上記のような作用が働いてしまうので、
状況に合わせて加減しなが食べていくのが、
受験生としては賢い食生活だといえますね。
「偉大な思想は、胃袋から生まれる。」
ヴォーヴナルグ