- 2017-7-18
- おすすめ記事, その他・雑談, 受験が終わった後について, 受験の意味を考える
こんにちは、中西です。
本日の早朝、100万部を超えるベストセラー
「生き方上手」の著者であり、
100歳をすぎても現役の医師として活躍され
ていた、日野原重明先生がお亡くなりになり
ました。105歳でした。
▼100歳すぎても現役医師 日野原重明さん死去
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170718/k10011062981000.html
日野原先生は聖路加国際病院の医師と
して活動しながら、高齢者が活躍できる
社会の在り方などについての提言も続け、
文化勲章も受章されています。
「生活習慣病」という言葉を世の中に
定着させたのも先生です。
医師としては、1995年に起きた地下鉄サ
リン事件で、聖路加国際病院の院長とし
て陣頭指揮をとり、事件の当日だけでも、
病院に運び込まれた640人の被害者の
方々の治療に当たられました。
また有名な昭和45年のよど号ハイジャック
事件に巻き込まれ、人質として4日間拘束
されたこともあったそうです。
私自身は「生き方上手」で日野原先生の
ことを知り、90歳を超えてなお現役の医師
として元気に働いておられる生きざまに
感銘を受けたものでした。
その後100歳を超えても活動を続けられ、
亡くなる直前まで現役の医師として活躍
されたわけです。本当に素晴らしい生き
方だと思います。
ご専門の医師としての活動もさることながら、
「人は100歳まで仕事をし、活躍できる」
ということを、その生きざまで以て世に
示した功績も、数値化できない部分です
がとても大きかったのではないでしょうか。
世間的には「定年」というものがあり、
「定年になったら引退する」ことが当たり
前のようになっているわけですが、
この「定年」発想は一度疑ったほうが
いいと私は思っています。
私自身は「定年」「引退」という発想を持
ったことがなく、100歳まで仕事をしたいと
思っているのですが、そう思えるように
なったのも、日野原先生の存在が大き
かったです。同じように影響を受けた方も
多いのではないかと。
これは根本的には、その人の
「仕事観」「労働観」に行きつくのです。
「仕事=生活の糧をえるための活動・辛いこと」
というだけの価値観の人は、
「80歳を超えて仕事なんてしたくない」
「死ぬ直前まで働くなんてゾッとする」
などと思ってしまいやすくなります。
ところが
「仕事=生きがい・楽しいもの・社会貢献・
人の役に立つもの・成長させてくるもの」
といった仕事観の人は、「年齢で区切って
仕事を引退するとか、意味がわからない」
といった発想になると思います。
どっちがより幸せかはその人の判断にな
りますが、個人的には仕事をそういう苦役・
食い扶持稼ぎのように思えないので、
将来像としては日野原先生のように
行きたいと思っています。
21世紀に入って人の寿命はどんどん伸
びていて、今後は100歳以上まで生きる
人の割合が急激に増えていくことが海外
の研究で判明しています。
現在の小学生たちに至っては、
2人に1人が100歳まで生きることがわかっています。
こういう「寿命100年時代」がすでに到来
しているのですが、世の中のシステムや
考え方がその実態に追い付いていない
部分があると感じます。
今でも多くの人は
「20代前半まで学生、その後65歳くらい
まで40年ほど働き、定年を迎えて引退」
という20世紀型の労働観・価値観を前提
に人生設計を組み立てている人が非常
に多いわけです。
しかしそれで本当にいいのか、一度は
自分なりによく考えてみた方がいいと思います。
なんせ65歳で「引退」しても、その後30年
~40年も生きるわけで、それほどの長い
期間を仕事をしないなんて、あまりにもっ
たいない気がするから。
日野原先生は、ある意味で寿命100年時
代の先駆者だったわけです。
まだ今では先生のように100歳超えて
死ぬ直前まで働き続けるのは珍しいですが、
今後はどんどん高齢で仕事を続ける人が
増え、それが当たり前になっていくと思います。
医師として大きな功績を残し、100歳を超
えても医師として亡くなる直前まで現役で
活躍された日野原先生。
まさに一人の人間として、これ以上ない
「生き方上手」のお手本だったと思います。
自分もこのような生き方をしたいと心底思える
偉大な方でした。
ご冥福をお祈りいたします。