- 2017-4-17
- おすすめ記事, その他・雑談, 受験が終わった後について
こんにちは、中西です。
前回の続き。
前回は、人生の先輩に関する「情報」を
取っていない人は、
自分の状況や年齢について悲観的に見てし
まいやすくなるのではないか、という話でした。
自分より年上~はるか上の人が新たなチャ
レンジをしてイキイキと生きている姿を知
っていれば、
悲観的な性格うんぬんとか関係なく、嫌で
もはるか年下の自分が何年齢で暗い顔して
るんだと思わざるを得なくなりますから。
違いは「情報」(事例)を知っているかどうかだけ。
ところが、ほんとうに素晴らしい人という
のは、たとえそんな事例が一切なくても、
「自分が最初の事例になってやる」
くらいまで考えるようです。
先日、イチローの最新インタビューを見た
のですが、彼は43歳になって、周りから体
力の衰えに関する質問がすごく増えたそうです。
スポーツ選手はだいたい40歳ぐらいまでに
体力の衰えを感じて引退する人が多いですし、
たしかに彼も最近白髪がけっこう目立って
きています<(_ _)>
ところが実際は、投げても走っても、彼は
いまだにメジャーでもトップクラスにいる
ので、打撃だけが衰えるとみんながなぜ考
えているのかがわからないと言っていました。
「ようするに、自分たちと同じように
僕にも衰えてほしいんでしょう」
と答えていたのですが、たしかにそうかも
しれません。
「さすがにそろそろ衰えてくるだろう」と
みんなどこかで思っている可能性は高いと思います。
ただ、そのあと彼はこう言ったのです。
「これから僕の絶頂期が来るって
どうして考えられないんだろうと思うね」
・・・・いやこれ、すごくないですか?
私は衝撃を受けたのですが、
すでにもう、いつ現役を引退しても野球界
のレジェンド入りが確定している、とんで
もない実績(というか偉業)を積んでいながら、
そして実際に多くの選手が引退する年齢に
入っていながら、ここにきてまだ
「これから僕の絶頂期が来る」
という可能性を考えながら練習に
取り組んでいると。
これを聞いて思ったのは、イチローのよう
な選手だからこんな考え方ができるのでは
なく、こういう考え方をしてきたからイチ
ローになれたんだろうと言うことです。
つまり、「自分一人だけ『人と違う考え方』
をすることを恐れない」という根本的な思
考のベースが、彼をここまでの人間にさせ
たのではないかということ。
今の若い人は知らないかもしれませんが、
彼は実際デビュー当初に「振り子打法」と
いう、誰も見たこともない変な打ち方で登
場し、日本の野球界の記録を塗り替えてき
た経緯があります。
最初に彼がその「振り子打法」を始めたと
きは、監督から「そんな打ち方じゃダメだ!」
と完全否定されていたのです。
その後、仰木監督という恩師と出会ってか
ら、彼はその打法を認められ、そこから一
気に彼は飛躍していきました。
43歳を超えて絶頂期を迎えた野球選手はか
つていないはずですが、本当にすばらしい
人というのは、
たとえ過去に前例・事例がなかったとして
も、こういう常識にとらわれない発想で新
たな目標を作り、ワクワクして生きていけ
るということだと思います。
まだ何もやりたいことをやれてないのに36
歳で人生を諦めた人もいれば、やるべきこ
とをやり尽くしたのに43歳から自分の絶頂
期を迎える想定をまだしている人もいる。
おそらく人間は、大きくわけて上の2通りの、
どちらかのタイプしかいないと思われます。
あなたはどちらの考え方で生きて行きますか?
本当にわりといて驚くのは、これから絶頂
期を迎えるイチローのまだ半分すらも生き
ていない年齢で、
人生がある程度決まったふうに思い込んで
いる20歳前後の人がいたりすることです(°□°;)
今の20歳前後の人は、平均寿命が90代半ば
~100歳前後になるということが統計的な
データから明らかになっています。
90歳の自分から見たら、20歳も30歳も40歳も、
ほとんど誤差レベルの違い映ることでしょう。
一度、思考実験的に90歳の自分の目線にな
って、今の自分を見てみて下さい(´`)
きっと今の自分に喝を入れたくなるはず(笑)
年齢ほどわかりやすい言い訳はないので、
ついそこに「できない理由」を見つけてし
まうのが人間の性なのかもしれませんが、
「まだ早い」も「もう遅い」も、
自分に都合よく考えてしまう人間の
“正常性バイアス”が生み出した幻想
なのかもしれません。
それではまた。