- 2016-8-24
- おすすめ記事, 効率的な勉強法~中上級編~, 受験を突破する記憶術
こんにちは、中西です。
今回は、記憶の定着における
「連想」
の重要性について。
脳の中にはニューロンというネットワーク
が張り巡らされていますが、
このニューロンが脳内でさまざまな情報を
伝達してくれています。
記憶というのは、このニューロンのネット
ワークから成り立っているわけです。
新しく何かを記憶するときには0からその
ネットワークを作るのではなく、すでに
脳内にある知識と結びつけながら記憶して
いく性質があります。
その方が記憶しやすく、長く記憶にも
残りやすいためです。
ただ、勉強して新しい知識を学んでいく
ときに、すべてが過去に仕入れている
知識と関連づけられるわけではないですよね。
まったく初めて聞いた、過去の知識と関係
も無い「新しい言葉・人名・単語」
などを覚えていく必要もあるわけです。
これを電話番号を覚えるように、ただ
ひたすらその新しい言葉を、音読したり
書いたりして繰り返すのは重要ですが、
全く何の知識とも結びついていない新しい
知識をただ「繰り返す」だけで頭に入れる
のはけっこう大変です。・゚゚・(>_<;)・゚゚・。
その場合、記憶しにくく、忘れやすいですから。
なので、たとえば新しい英単語なら
「文章の中で覚える」
方が記憶に残りやすいわけですね。
その単語が含まれる「文章の内容」や
「他の知ってる単語」とセットになって、
その新しい単語を関連づけられるからです。
その上で、「繰り返す」と記憶の定着率
としては最強になります。
単純に「独立した単語とその意味」だけを
覚えても、“覚えにくく忘れやすい”のは、
その単語が何の情報とも関連付いていない
からなのです。
この脳の記憶のメカニズムを応用すると、
実は、授業の板書でノートを書いたり、
自学自習でノートを作るときに、
【 暗記したい事柄に、適当に何か
思いついたことを付け足して書く 】
だけでも大きな効果があることがわかっています。
「適当に何か思いついたこと」というのは、
本当にちょっとした、他人が見たら“すごく
くだらないこと”でもOK。
石田三成を覚えたいときに、「石田」は
覚えられるけど「三成」が忘れそうだと
思ったら、たとえば
「クラスメイトなら、あだ名はミッツだな」
と考えて、ノートに「石田三成(ミッツ)」
と書いてみる。
あるいは「ミッツだから、むしろあだ名は
マングローブだな」と考えて
「石田三成(マングローブ)」
と書いてミッツ・マングローブさんの顔の
落書きを小さく書いておく。
あるいは中西の故郷の滋賀県が作った
話題の動画「石田三成」を観る(笑)
▼石田三成CM<第一弾>
▼石田三成CM<第二弾・総集編>
「いしだみつーなりー」というあの響きで
一発で覚えてしまいますが、一応ノート
にも「石田三成(YouTubeの変なCM、
中西さん出身の滋賀)」などと書いておく。
半分余談ですが、上のCM第二弾の2つめの
CMは、子供向けの軽いタッチですが、
「東軍メガネをはずしてごらん。
本当の三成が見えてくるよ♪」
「そうかぁ、関が原以降の作られた逸話で
悪役のイメージが定着してしまっていたんだね♪」
というセリフは、おそろしく深い秀逸な
内容だと思います。
これを受けて「石田三成(実はいい人)」
などとメモしておくと一気に記憶に残るでしょう(笑)
これで
「えっとあの人は石田・・・なんだったっけ?」
なんてド忘れはまず無くなります。
ポイントは、“あだ名”でも“ダジャレ”でも
“単なる思いつき”の連想でも、何でもいい
という点です。
とくにダジャレは全教科の暗記で使える
汎用性の広い方法ですが、何でもいい
(連想の関連度が低くてもいい)ので
何か情報を付け足して、思い出すときに
記憶を引き出しやすくするフックとなる
言葉(や落書き)を足しておくと、
記憶の定着率も思い出しやすさも
全く変わってきます。
(いわゆる「語呂合わせ」も結局は
ダジャレのことですからね)
ここで重要なのは、
「遊び心を持って記憶することに、
抵抗感を感じてはいけない」
という点です。
真面目な人ほど、こういった軽いお遊び
のような「適当な付け足し」を嫌う傾向
がありますが、ふざけることが目的ではなく、
「記憶すること」が目的なのです。
そこに抵抗感や変な罪悪感を持たない方が賢明です。
ちなみに、効果のある記憶術の多くは、
だいたいこういう「遊び心」が必要となる
ものが多いです。それは、その方が印象に
残り、記憶が圧倒的に定着しやすいからですね。
というわけで、記憶は連想ゲーム的に
インプットしていくほうが、脳に定着
しやすく、記憶も引き出しやすくなりますので、
ノートを作る際は、板書や参考書を
そのまま書き写すのではなく、
あなたの“適当な思いつき”をどんどん
付け足して、書き込んでいってみてください。
それではまた。