こんにちは、中西です。
現代はコンテンツが大量に溢れている時代です。
多くの人が動画や音声、 SNS やニュースなどを見るのに忙しく、本を読む機会が減っています。
読書をする人が減っているのは様々なデータで判明していますが、
これだけ様々なコンテンツが溢れていると相対的に読書に割く時間が減るのは当然とも言えます。
ここで読書の重要性を解くつもりは今回はないのですが、私自身は最近久々に紙の本を読んでいて感じたことがありました。
私自身は購入する本の95%ぐらいが電子書籍で、紙の本は5%ぐらいなので、
圧倒的に電子書籍を読むことが多くなっていたのですが、先日久々に紙の本を読んでみたら非常に没頭して読むことができました。
電子書籍を読む時とは明らかに感覚が違います。
この紙の本と電子書籍を読んでいる時の感覚の違いは一体何なのか。
1つは電子書籍はYouTube や SNS やネットニュースなどに比べると没頭しやすいですが、
それでもタブレットやスマホやパソコンといったデジタル機器で読むので、
少し油断したら今読んでいる電子書籍以外のコンテンツに手を出してしまうことも少なくありません。
つまり電子書籍は読書への没頭が妨げられるリスクがそこそこあるわけです。
そして実際何度となく途中で脱線してしまうと、それによって没入感も減ってしまいます。
ところが紙の本の場合、物理的には目の前の本にしか手を出せませんので、簡単に脱線することができません。
物理的に目の前の1冊の本しか目の前にない=目の前の本に没頭しやすい状態というのは、
スマホやパソコンとは比較にならないぐらいに想像以上に集中できますし、読後の満足感も生み出します。
ただ私自身はもう一つ、紙の読書によって大きなある効果が感じられることに気づきました。
それは「自己肯定感のアップ」です。
自己効力感と言ってもいいかもしれません。
要するに、今自分やるべきことを自分自身がしっかりとコントロールできているという満足感が得られ、
それによって自分自身を肯定する気持ちが高まるのです。
なぜ動画や SNSやネットの記事などを見てもそのような感覚が得られないのに、(とりわけ紙の本で)読書をしたときにはそのような感覚が高まるのか。
これについて少し考えてみましたが、私の中で答えが分かりました。
動画 · SNS ·記事などは、最初に1つの興味のあるコンテンツを確認すると、次に必ず複数の
「おすすめ」「関連コンテンツ」
が出てきて、意識がそちらに引っ張られてしまうのです。
当然高い確率で、次に「おすすめ」「関連コンテンツ」に触れてしまうことになります。
するとそれを見終わったら、また「おすすめ」「関連コンテンツ」が出てきて、
だいたいは魅力的なコンテンツがほとんどなので、またそれを見てしまう。
たとえそれが自分の中では「この情報も重要そうだから」などの言い訳が成立していたとしても、
自分が主体的にコンテンツを見ているわけではありません。この事実は重要な意味を持ちます。
主体的に選択しているように見えても、実態としてはプラットフォーム側が提案してきた魅力ある「おすすめ」のアルゴリズムに負けてしまい、
それに自分がコントロールされている部分が相当あるわけです。
そんな次々と表示される「おすすめ」「関連コンテンツ」を見ていても、
いっけん自分で選択しているようでいて、
【 実態は目に飛び込んできた動画・投稿・記事に、受動的に反応させられているだけ 】
なのです。
すると見終わった後も、仮に有益な情報を手に入れたとしても、どことなく自分自身をコントロールできなかった嫌な気持ちが残ってしまう。
ところが読書の場合、特に紙の本はこういうことが一切ありません。
自分が読みたいと思った本を机に置いて、それを読み始めたら、読書を邪魔するような「おすすめ」や「関連コンテンツ」も出てきません。
昔はそれが当たり前でしたが、現代ではこの「おすすめ」「関連コンテンツ」にコントロールされない紙の本の読書は、
極めて希少・貴重な体験になってしまっているのです。
自分がやろうと決めた行為(読書)を、プラットフォームの「おすすめ」のアルゴリズムに邪魔されることもなく、
紙の本で読書中は、自分が主体的に自分の時間をコントロールし続けられる。
不本意に反応してしまう「邪魔」が入らないので、心穏やかな状態で目の前のことに没頭できる。
結果として、自己肯定感・自己効力感が高まっていく。
こういうことではないかと。
つまり紙の本で読書をすると、「おすすめ」に受動的に反応してしまう(ある意味でプラットフォームのアルゴリズムに負けた)自分にならなくてすむため、
自分の時間を主体的にコントロールできている実感が高まり、それがほのかな自信にもつながる。
私の中では「紙の読書をした時の高い満足感の正体」が、こういうことだと確信できたのですが、
同時にもう一つ、あることに気づきました。
紙の読書をすると自己肯定感・自己効力感が高まるなら、逆に
【 自己肯定感・自己効力感を高める目的で、紙の本を読む 】
という方法も成立するのではないか?ということです。
そこで早速しばらく試してみたのですが、実感としては、私のこの仮説はおおむね間違っていないと感じました。
例えば日中にうまく時間が使えなかったり、無駄なことをしてしまったり、無駄な時間を過ごしてしまったと思った時に、(つまりセルフコントロールの自信がなくなった時に)
10分~30分ほど紙の本の読書をするのです。
すると何にも邪魔されず没頭できるので、読み終わった後、メンタルが回復してその後の集中力も明らかに変わりやすくなります。
最近それを意識して紙の本を読んでいますが、とくに
「無駄な時間をすごしてしまった!」
と感じたような時ほど、紙の本を本棚から出してきて、しばらくその読書だけに没頭する。
するとメンタル(自信)が回復する効果を感じやすいです。
なお、この場合、「本の内容」はあまり重要ではないと思います。
もちろん何か有益な内容ややる気が出るような内容だとよりいいでしょうが、
あくまで何にもコントロールされない・余計なものに反応しない自分を取り戻すための読書ですので、基本的に何でもいいかと。
というわけで、ネットで動画や SNS や記事などを読んでいると、非常に高い確率で「おすすめ」「関連コンテンツ」に反応してしまい、
それに振り回されることで、気づかないうちに自己肯定感・自己効力感が低下してメンタルが不安定になっている場合があります。
感覚的にそういう状況に陥っている気がする時は、
紙の本を一冊持ってきて、10分~30分くらい(目安なので必要なら1時間でも)、
【 自己肯定感・自己効力感を取り戻す 】
ことを目的に、その本に没頭してみるのは、個人的にはかなり良いメンタル(自信・自己肯定感・自己効力感)の回復方法だと思います。
似たような状況になりがちな人は、良かったら試してみてください。


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