- 2023-10-25
- メンタルの話, 受験を突破する食事法
こんにちは、中西です。
睡眠・食事・運動は、心身の健康にとって最も大事な3要素です。
少し前のメルマガで
「睡眠不足は、人を利己的にする」
という研究の話をしました。また、前回のメルマガでも、
「運動不足は、人格に悪影響を及ぼす」
という研究をご紹介しました。
睡眠も運動も、「不足」すると人格やメンタルなど、心にまで悪影響を与えてしまうわけですね。
では、3つの要素のうち、食事が「不足」した場合は、メンタルはどうなるのでしょうか。
睡眠不足も、運動不足も、それぞれが「足りない」状態ということですから、食事の「足りない」状態は、
空腹や飢餓の状態
と言えます。
この「食事不足」も、人格やメンタルにマイナスの影響を与えるのか。
実は、これについて興味深い研究を見つけました。
結論から言いますと、
【 空腹になると闘志がわく 】
ということを、理化学研究所が解明しておりました。
▼腹が減っては戦に負けぬ
-空腹の魚が闘争に敗北しにくくなる神経メカニズムを解明-
https://www.riken.jp/press/2020/20200624_1/
上記は、理化学研究所のプレスリリースですが、タイトルからしてユーモアがあります笑
実験は、序列をめぐって争い合う性質を持つゼブラフィッシュと言う魚で行われました。
1匹のゼブラフィッシュを6日間絶食にした上で、絶食していない普通の状態のゼブラフィッシュと一緒に水槽に入れたそうです。
そうすると絶食のゼブラフィッシュが毎回勝利しました。
研究者によると、絶食状態のゼブラフィッシュは粘り強くなり、闘争において「諦めなくなった」とのこと。
つまり、空腹状態が「不屈の闘志を養った」と言えます。
これが、ほんとの「ハングリー精神」ってことでしょうかヽ(´▽`)/ ウマイ
理化学研究所のまとめから抜粋しますと、(改行などは中西)
—————————————–
『本研究では、社会的上下関係を巡る闘争における
【 粘り強さ(諦めにくさ) 】
を制御する脳内神経回路の特性が、
【 空腹という動物の内的状態 】
により変化する仕組みを分子レベルで明らかにしました。
手綱核-脚間核神経経路は、魚から哺乳類まで全ての脊椎動物の脳に備わっており、
ヒトを含めた哺乳類でも、この神経経路が空腹時での社会的闘争行動の変化に関与していると考えられます。』
—————————————–
…確かによく考えたら、動物は食事をとらないと死んでしまうわけですし、さらにそれを奪い合っているわけですから、
【 お腹が空けば空くほど、闘争本能が目覚める(≒あきらめにくくなる、粘り強くなる) 】
というのは、生物が生存するためのメカニズムとして理にかなっています。
つまりまとめますと、
【 空腹になるほど、闘志がわいて、粘り強いメンタルになる 】
と言うことになりますね。
ハングリー精神とは、まさにハングリーから来ていたわけでございます(´ー`*)
睡眠不足の時の「利己的」とも似ていますが、人間の場合は、食事を奪い合う必要はありませんので、
この空腹時の闘争心の高まりは、「やる気アップ」や「粘り強さ」といったプラスのメンタルにつながる可能性の方が高そうです。
自分が勝利するためのやる気アップの方法が、魚の実験で判明した。
これが本当のセルフィッシュ!!
(今日は調子いい)
というわけで、睡眠不足や運動不足は、人の人格やメンタルにマイナスの影響を与えますが、
「食事不足」(空腹状態)
に限っては、うまい具合に
「やる気が高まる」
という形でメンタルにプラスの影響が出る可能性の方が高そうです。
まあ、もちろん極端な空腹は良くないですが、軽い空腹状態を維持するのが、元気に1日を過ごすコツでしょうね。