- 2025-11-8
- 運動の話
こんにちは、中西です。
前回は、筋トレでメンタルが安定するメカニズムについてお話ししました。
今回はその流れで、筋トレによるもう1つのメリット=肉体的なメリットについてお話しします。
結論から言いますと、
【 筋トレには美肌効果がある 】
ことを、立命館大学の研究チームが世界で初めて確認しました。
※参考:本メール下部に記載
この研究は、立命館大学スポーツ健康科学部とポーラ化成工業株式会社が行った共同研究によるものです。
背景として、これまで運動が脳や筋肉の老化を防ぐ効果は知られていましたが、
「皮膚の老化」
にどう影響するのかはわかっていませんでした。
特に、筋トレの美肌効果は世界的にもこの研究が行われるまで意外にも未解明だったようです。
そこで研究チームは、40~50代の女性61名を対象に、4ヶ月間・週2回の運動プログラムを実施しました。
1つは有酸素運動のグループ、もう1つは筋トレのグループに分け、それぞれの効果を比較測定。
測定項目は、肌の弾力性、真皮の厚み、血液中の成分、さらにその血液が肌細胞に与える影響などです。
その結果、有酸素運動にも筋トレにも美肌効果があることがわかりましたが、
特に筋トレでは「真皮の厚みを増やす」ことが確認されました。
皮膚の表皮の下にある真皮の部分は加齢によって薄くなりがちですが、その厚みを増すということは、肌が若返ることを意味します。
ちなみに、人間の皮膚は「表皮」「真皮」「皮下組織」の3つの層で構成されています。
こんな感じ。
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① 表皮(ひょうひ)……外から見える肌の表面(約0.1mm)
② 真皮(しんぴ)……肌のハリや弾力を支える層(約2mm)
③ 皮下組織…………脂肪などがあるクッション層
───────────────────────────
このうち真皮は、肌のハリや弾力を支える層であり、
水分保持やコラーゲン生成など、美しい肌の基礎となる物質が多く存在しています。
年齢とともにこの真皮が薄くなり、コラーゲンが減少すると、たるみやくすみが目立つようになるのです。
つまり、「肌の健康=真皮の健康」と言ってもよいほど、真皮は見た目の若々しさを決める重要な層なのです。
今回の研究で言う「若返り」とは、この真皮の厚みが増えて弾力が戻るという内部の変化を指します。
また、今回の研究では腕の内側の皮膚を中心に測定していましたが、
美肌効果が現れたのは「鍛えた部位だけ」ではありませんでした。
筋トレによって血液中の成分が変化し、その血液が全身の皮膚環境を改善したと考えられています。つまり、
【 筋トレは鍛えた部分に限らず、全身に美肌効果が及ぶ 】
ということです。やったぜヽ(´∀`*)ノ
まとめると、筋トレをすることで血液が変わり、体の内側から真皮が弾力を取り戻し、肌がハリを回復する(若返る)、という流れになります。
しかもその効果は、腕や足だけでなく、顔を含む全身の肌に良い影響を与えることが期待できます。
つまり、特定の部位の筋トレをするだけでも、その効果は全身の美肌につながるというわけですね。筋トレはコスパ・タイパならぬ肌パがいい!
ということで、筋トレはメンタル面に良いだけでなく、体全体の美肌効果を促進しますので、
体力面だけでなくアンチエイジングや美容に関心がある方にとっても、筋トレは可能ならなるべくやった方が良さそうですね。
参考:筋力トレーニングが美肌に貢献することを世界で初めて報告 ~筋力トレーニングによる血中成分の変化が皮膚老化の改善に関与することを解明~ |立命館大学
https://www.ritsumei.ac.jp/news/detail/?id=3229


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