- 2017-4-23
- おすすめ記事, その他・雑談, 勉強のモチベーションアップ, 受験の意味を考える
こんにちは、中西です。
本日は日曜日なので雑談系ネタで。
(このブログ・メルマガは日曜は
雑談・小ネタになることが多いです)
20世紀を代表する思想家ピーター・ドラッカーは、
50年も前に「知識社会」の到来を予言しましたが、
今では「知識社会」「情報化社会」なんて
言葉はほとんど死語になったと思えるほど
大・情報洪水の社会になり、
必要な情報は何でもネットで「検索」をす
ればすぐ手に入るようになりました。
この点についての議論で、よく
「現代はネットの検索ですべての情報が
手に入るから、知識を身に付ける必要性が
もうなくなった(知識の重要性が低下した)」
といった話が展開されることがあります。
私自身はもう何十回聞いたかわかりません。
この意見の言わんとすることはわかるので
すが、個人的にはこの話は真に受けない方
がいいと思っています。
なぜなら、
「知識が簡単に手に入る時代になったこと」と
「知識を身につけることが重要であること」は、
まったく別の話だからです。
今後あなたがどの道を進んで行くにしても、
その分野における専門性を身につけて専門
家(プロ)になっていくわけですが、
「知識を深める」プロセスが不要な専門家
というのは、私の知る限り存在しません。
その道の専門家なのに基礎知識をいちいち
全部検索で調べていたら時間がいくらあっ
ても足りませんし(当たり前)、
高度な専門知識をいちいちすべてググって
検索で調べるのもおかしな話です。
そもそもそういう高度に専門家された信頼
できる知見が検索ですぐ見つかるとは限り
ませんし、そういうレベルの情報ほどネッ
トで見つけるのは難しくなっていきます。
またベースとなる知識があるから自分が検
索するときの検索のクオリティが上がるわ
けで、知識がなければレベルの低い内容の
検索しかできません。
たとえば受験を知らない小学4年生が「大学
入試」を突破する方法や「センター試験」
対策について調べようとしても、
中学の勉強も高校の勉強もやってないし、
受験がどういうものかもわかってないので、
情報がネットに山ほど転がっていてもまと
もに調べることができません。
英単語の知識がまったくない人が、英語の
長文を見せられて「これを全訳しろ」と命
令されても、英単語を何も知らなければす
べての単語を辞書で引かないといけません。
しかし英語の基礎知識があり読解力が高い
人ほど、知らない単語だけ辞書で引けばすみます。
それと同じです。
いくら無限ともいえる情報に「検索」一発
でアクセスできる時代になっても、ベース
となる知識が自分の脳内に入っていないと、
実は何もできないに等しいということです。
逆説的ですが、情報が誰でも簡単に手に入
る時代だからこそ、その人がベースとして
持っている知識の量・深さ・幅がどれだけ
あるかで差がついていくことになります。
そしてその事実は、「知識を身につけるこ
と≒勉強すること」だと解釈すれば、
【「受験勉強を突破する能力」が高いかどうか 】
と、かなり高い相関関係があるといえるのです。
「受験勉強」というのはそういう長期的に
見て非常にメリットの大きい、現代で生き
るスキルを身に付けられるイベントですので、
そのプロセスで身につけられる知識・スキ
ル(勉強法・計画力・自己管理力など)の
重要性をよく理解しておいてほしいと思います。
というわけで、ネット検索で誰でも簡単に
情報を手に入れられる社会になっても、
それがイコール
「もう情報は検索ですぐ見つかるので
これからは知識の重要性は低下していくヽ(´▽`)/」
なんて結論にはまったくなりませんので、
勉強嫌いな人ほど(笑)こういう話に
惑わされないでほしいと思いますね。
それではまた。