- 2025-1-16
- 冬の対策, 受験を突破する健康管理術, 受験を突破する食事法
こんにちは、中西です。
私が運営するコーチングプログラムでは、先月末頃からインフルエンザをはじめとする風邪をひく人が増えています。
今は全国的にもインフルエンザの猛威はピークを過ぎたというニュースがありましたが、
それでもまだ一年の中でも最も風邪をひきやすい季節ですので、最新の注意が必要です。
とはいえ、風邪をひいてしまうこともあると思います。
今回はそんな時に役立つ話を一つご紹介します。
結論から言いますと、
【 風邪をひいても、亜鉛を摂取することで、症状の期間を最大40%短くすることができる可能性がある 】
ということが判明しています。
※参考:本メール下部に記載
ちなみに、亜鉛が豊富に含まれている食品で最も有名なのは牡蠣ですが、それ以外にもさまざまな食材に含まれています。
例えば、納豆、豆腐、味噌汁などの大豆製品、
サバやイワシなどの青魚、鮭、鶏肉、豚肉、牛肉などの肉類、
玄米、全粒粉のパンなどの穀類、乳製品や卵、海藻類にも含まれています。
亜鉛が含まれている量は食材によって異なるので、興味のある人はネットなどで調べてみてください。
もちろん、サプリメントでも亜鉛を摂取できますので、食材から摂るのが難しい人はサプリメントを活用するのも良いでしょう。
今回ご紹介する研究も、亜鉛のサプリメントを利用した実験によるものです。
実は亜鉛は1970年代までは、人間にとって重要な栄養素とは認識されていませんでした。
それを発見したのが、アナンダ・プラサド博士です。
彼は1960年代に、エジプトの若者たちが低身長で成長が遅れていることに気づき、その原因を調べました。
そこで彼らに亜鉛のサプリメントを与えたところ、急激に身長が伸びたのです。
当時、多くの科学者はこの結果を疑い、議論を呼びました。
しかし、プラサド博士は研究を続け、1970年代に「亜鉛は人間にとって必須の栄養素である」と正式に認められることになりました。
その後、プラサド博士は、亜鉛が免疫にも関係していることを発見し、
「亜鉛が風邪にも効果があるのではないか?」
と考えました。
そこで彼はミシガン大学の研究者と共同で実験を行いました。
風邪をひいた人を2つのグループに分け、一方には亜鉛入りののど飴を、もう一方には偽物ののど飴(プラセボ)を与えました。
研究者も参加者も、どちらを飲んだのか分からない状態で実験を行いました。
その結果、亜鉛を摂取した人は、風邪の症状が2〜3日早く治ったことが確認されたのです。
研究者たちもこの結果には驚いたとのこと。
その後も亜鉛の研究は続き、現在では、
【 風邪の初期に1日80mgから92mgの亜鉛を摂取することで、症状の期間が約33%短くなる 】
ことが分かっています。100mg以上だと効果は変わらないことも判明しました。(2017年のヘルシンキ大学のメタ分析)
また、亜鉛にはいくつか種類がありますが、その中でも「亜鉛アセテート」と「亜鉛グルコン酸」が効果的であることも判明しました。
ただし、クエン酸が一緒に入っている亜鉛のサプリメントは、亜鉛の効果を弱める可能性があるため、サプリメントを選ぶ際には成分表を確認したほうが良いとのことです。
風邪をひくと、長ければ1週間ほど勉強や仕事ができなくなり、学校や会社を休まなければならず大変ですからね。
それまで時間を切り詰めて生産性を高めていた努力が、一気にパーになってしまいかねません。
しかし、風邪をひいた初期の段階で亜鉛のサプリメントや食材を摂取することで、風邪の期間を2〜3日短縮できる可能性があります。
風邪をひかないように十分注意しつつ、万が一ひいてしまった場合は、なるべく早めに亜鉛を摂取してみると良さそうです。