こんにちは、中西です。
先日、1週間に1度「新しいこと」を試しているメンバーさんの話をご紹介しました。
この話が思いのほか好評だったので、今回はその続編を。
「新しいこと」を経験するメリットは複数ありますが、その中の1つが
【 時間を長く感じることができる 】
という性質です。
同じような毎日送っていると、1日・1週間が早く過ぎ去っていきます。そしてほとんど記憶にも残らない。
逆に「新しいこと」をすると、1日・1週間が長く感じるようになります。そして記憶にも残りやすい。
私は以前、人生でやったことがない経験が意外に多くあることに気づき(猫カフェ行く、女子プロレス観戦、寺で写経など)、毎日連続で2ヶ月近く新しいことを試したことがありました。
そのプロセスで体験した内容・行った場所などはこのメルマガでもシェアしていたのですが、この時の1週間はびっくりするほど長かったです。
1週間なのに3週間ぐらいに感じました。毎日新しいことをやったり、新しい場所に行ったりしていると、記憶が残りやすいのもあって、とにかく時間が長く感じるのです。
「新しいこと」をやっていると、その瞬間は楽しくあっという間に過ぎ去る割に、終わった後振り返ると、いろいろあって時間が長かったと感じる。
「同じこと」ばかりやっていると、その瞬間は苦痛で長く感じる割に、終わった後振り返ると、中身が無く時間が短かったように感じる。
こんな経験則があったわけですが、実は人間の脳が持つこの性質は研究でも認められています。
ベイラー医科大学の研究で、
「脳は新しい情報をたくさん受け取ると、処理に時間がかかるため時間が長く感じる」
という結果が出ており、研究者らは
「脳の仕組みを知れば、1日を24時間以上に延ばせられる」
と発表しています。
ちなみにどんな実験だったかというと、コンピューターの画面に「靴の画像」と「花の画像」を被験者に見てもらう実験で、
大半の時間は「靴の画像」が流れるのですが、時々「花の画像」が流れます。
映像が流れた後、どちらの画像の表示時間が長いかを確認したところ、被験者のほとんどの人が「花の画像の方が長いと感じた」と答えました。
つまり靴の画像が大半だったので、そのうち靴の画像に慣れてしまったわけですが、時々花の画像が流れたことで、それがとても新鮮に感じたわけです。
そして新鮮に感じた花の画像の方が、記憶の中では長く感じられたと。
この実験からわかるのは、1日・1週間の中で「新鮮なこと」「新しい体験」があるほど、それが印象に残って長く感じられるということです。
結果として、振り返った時にも記憶が残っているため、その1日その1週間が長く感じるということになります。
年齢を重ねるにつれて時間が早く感じるのも、新しい経験が減る人が多いからということです。
逆に言うと新しい経験を増やしていけば、年齢に関係なく時間が長く感じられるわけです。
というわけで、物理的な時間は1日24時間しかありませんが、「新鮮なこと」「新しい経験」を1日・1週間の中に入れていくことで、
脳の中の認識では1日24時間以上にすることも可能だということです。
もちろん本当に未知の経験がベストかもしれませんが、
「長年やっていなかったこと」
でも久々にやれば新鮮さがあるので、昔やっていたことの再開でもいいと思いますね。
参考:1日を24時間以上に延ばす方法 「脳時間」をコントロール|日刊ゲンダイヘルスケア