- 2020-5-22
- 勉強のやる気アップ法, 勉強の習慣化
前回は、勉強に集中する以前の問題で悩んでいる人向けの話をしました。
この悩みを抱えている人は本当に多くて、私がこれまで受けてきた相談の中でもトップクラスに多い悩みです。
前回お話ししたのは「取り掛かりやすさ」の重要性についてでした。要するに「あらかじめ取り掛かりやすくしておく」と言うちょっとした工夫だけで全然変わってくると言う話。
他にも「取り掛かれない状態から取り掛かれるようになるためのコツ」は複数ありますが、もう一つお勧めの方法は、
「最初の1歩目のハードルを極限まで下げて
とにかく最初の1歩だけ取り掛かる」
と言うやり方です。
人間と言うのは一度手をつけた作業については、そのまま引き続き同じ作業を続けていく事はそれほど負担になりません。
なぜ勉強に取り掛かれないかと言うと、勉強に取り掛かっていないからです(笑)
まるでとんちみたいな話ですが、脳のメカニズムを踏まえればこれは事実になります。
脳のスイッチが切り替わっていないからやろうと言う気持ちが起きないのであって、いちどその勉強をやりだして脳のモードが切り替わると、その後同じ内容を続けるのは大して負担になりません。
朝目が覚めて布団の中で学校に行くのが嫌だったとしても、1番しんどいのは布団の中でうだうだしている時だったりします。
一旦布団から出て起きてしまえば後はいつも通り朝のルーチンをこなし家を出たら、もうスイッチが切り替わっているので布団の中にいた時のようなダルイ気持ちが消え失せ、後はいつも通りのルートで学校まで行くだけ。
そこからはもう努力しなくても体は自然に学校に向かって行く。
この場合1番の難関は最初の布団から出るまで、もしくは家を出るまでです。
最初の1歩さえ乗り越えられれば、後はエスカレーターに乗ったように前に進んでいきます。
勉強もこれと同じで、最初の1歩に手をつけることさえできれば、その時点で脳のスイッチが切り替わるので、そこから先はその勉強を続けるのは非常に容易になります。
だから「最初の1歩目」が非常に大事なわけです。
ちなみに私がメルマガを執筆する時も、取り掛かかるテンションが低くて、うだうだしそうになる時があります。2000日以上毎日書き続けてるのに、まだそんなことがわりとある(笑)
でもそういう状況になっても「最初の1歩目」さえ乗り越えれば大丈夫だと言う上記のコツを理論的にも経験的にも理解しているので、
「とにかく1行目だけ書こう」
と考えて、他の事は一切考えずに、メルマガの最初の1行目だけ書くことに全力を注ぎます笑
どんなにテンションが低くてもさすがに1行目ぐらいは書けるので、とにもかくにもその1行目を書くことだけに意識を向け、最初の1行目を書いてみるわけです。
すると1行目を書き終わった時点で脳のスイッチが切り替わるので、自分でもびっくりするほど2行目にあっさり進みます。そして2行目までかけたらその後3行目以降もどんどん進んでいくのです。
私の場合一度書き出したら、書く内容が思いつかなくて困ると言う事はほとんどありません。逆に言うと1行目さえ書ければ、半ば自動的にどんどん文章が出来上がっていく感じです。
これは別に私の特殊技能と言うことでもなく、文章を書く仕事をしている人は大体皆さん同じような話をされます。いずれにしろ最初の1行目を書きだしたら脳のスイッチが切り替わるのは間違いありません。
勉強も全く同じで、取り掛かることがなかなかできないような状態なら、とにかくまずちょっとでもいいので手をつけることを目的にすればいいのです。
例えば英語の長文読解の勉強をこれからやる予定なのに、どうもテンションが上がらず、取り掛かる気持ちになれない。
そうであれば、「長文の1行目だけ読む」と言った目標を一旦作って、それを実行することだけ考えれば良いわけです。
長文読解の勉強自体がなんとなく心理的に重くて取り掛かれなかったとしても、「長文の1行目だけ読む」だけでいいなら一気にハードルが下がります。「それぐらいならやろうか」と言う気持ちにもなりやすいです。
それで何とか長文の1行目さえ読むことができれば、その時点で脳のスイッチが切り替わっていますので、その流れで2行目を読むことは簡単ですし、同様に3行目以降もよほどのことがない限り読んでいくことができます。
ポイントは結果的に2行目以降を読めるようになったとしても、取り掛かるまではそんな事は考えずに、「とにかく最初の1行目だけ読む」ことだけを考えることですね。
というわけで勉強に集中する以前になかなか取り掛かれないと言う人は、その次に取り掛かろうとするタスクの最初の部分だけ小さく小さく切り取って、その超小さなタスクに手をつけることだけを考えてみて下さい。
これは勉強でも他の作業でも何でも当てはまる法則ですが、とにかく取り掛かることさえできれば、あとは一気に楽になり、どんどん進んで行きますので。
それではまた。