- 2019-5-17
- 勉強計画の立て方
こんにちは、中西です。
前回は、計画は「月単位」で換算するよりも「日単位」で表した方が、(緊張感やリアリティが出て)行動力や着手するスピードがアップするという研究結果の話でした。
「残り4ヶ月」「残り1ヶ月」と考えるより「残り120日」「残り30日」と考える方がいいということですね。今回もこの流れで。
そうやって目標を設定して、残り日数を把握したら、最終的には1日単位の計画に落とし込むことになります。通常それは やることリスト(Todo リスト)です。
やることリストを作った後、当然それを処理していくわけですが、なかなかそれをうまく実行できないことも少なくありません。
実行できないわけも複数あるので一つのテクニックで全て解決するわけではありませんが、
もしやることリストを作っているのに、毎回うまく実行できない・大事なタスクが残る・思ったより進まない・・・といった状況になってるなら、次の方法を試してみてください。
その方法というのはとてもシンプルで、「必ず上から順番にやっていく」というものです。
やることリストというのは箇条書きになるわけですが、せっかくリストを作ったのに自分のやりやすいタスク、楽しそうなタスク、心理的な負荷が少ないタスクばかり手を付け、重いタスクをつい避けて後回しにすることがあります。
その先送りが積み重なると「大事なタスクなのに一向に手をつけていない」みたいなことになります。
例えば大学受験生でこんなやることリストがあるとします。
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長文読解を一題やる
英単語を50個覚える
数学の宿題をやる
数学の問題集を2題やる
古文の文法の問題集3ページやる
日本史の模試の復習をやる
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この人が文系で数学が嫌いだとします。でもやらないといけない。
そういう時に数学の宿題は今日中にやらないとやばいのでできるけど、その後の数学の問題集を2題は心理的に重いので“一旦”飛ばして、とりあえず大好きな日本史の復習ヾ(´▽`)ゝをやる。
ところが時間が経って今日は数学の問題集ができなかった。古文の文法も嫌いでやらないまま終わった。
これが今日だけでなく明日も明後日も、下手したら一週間、あるいはもっと長いこと毎日毎日後回しにしてしまう。
宿題のようにやらないとヤバいことになるほどの緊急性がないので、どんどん後回し。
・・・こういうことって少なからずあるわけです。
なんでそうなるかというと、「やることリストの中から自分のやりたいものを選んで手をつけてしまう」からです。
すると必然的な流れとして、苦手意識が高いタスクや心理的に重いタスクは、つい後回しになってしまう。
これを避ける方法が「必ず上から順番にやっていく」というシンプルなルールを決めて、ただそれだけを守る方法です。
他のことはあまり考えなくていいので、「とにかく絶対に上から順番にしかやらない」という一点だけ守って、タスクに手をつけるようにする。
すると上の例で言えば、「数学の宿題」をやった後は、自分の気持ちに関係なく「数学の問題集を2題やる」以外の選択肢はありません。
ポイントはこの「他の選択肢がない状況にする」という点で、上から順番に必ずやるというふうに決めておくと、何があっても次は「数学の問題集」に手をつけるしかなくなるわけです。
結局やることリストの中から「毎回自分の都合のいいタスクを選んで手をつける」からいつまでも残るタスクが発生するのであり、
「必ず上から順番にやる」ようにすると嫌なタスクでも着手せざるを得なくなります。
繰り返しますが、これをやるときは他のややこしいことはできるだけ考えず、ただシンプルに「必ず上から順番にやって行く」(絶対に飛ばさない)と決めて、
その一点だけ守ることに意識を集中させるようにしてください。
なおこのやり方の欠点は、1日の計画を途中で変えられないことですが、 だからこそ真剣に1日の計画を考えることになり、時間の見積もり力・計画作成力・段取り力などが身につきます。
勉強時間が数時間程度なら問題なく計画を作れることが多いと思いますが、丸1日の計画でこのルールがしんどいようなら、
「1日の途中で1回だけ順番変更OK」など 多少のお助けルールを追加しても結構です。
というわけで、やることリストを作っているのになかなかうまく処理できない人は、シンプルに
「必ず上から順番にやっていく」
というルールの一点だけ意識して実行する方法を試してみてください。
それではまた。