- 2017-7-15
- おすすめ記事, 勉強のモチベーションアップ, 勉強の集中力をアップさせる考え方
こんにちは、中西です。
前回は、「効率化」を意識しすぎると
「ワクワク感」が低下することがあるので、
効率化という「やり方」だけでなく、
ワクワクする未来という「あり方」を
1日の中で何度かイメージするのがいい
・・・という話でした。
今回はこの続き。
前回お話しした「ワクワクする未来」を
イメージすることは、シンプルではありますが、
大半の人に当てはまるモチベーション
アップの有効な方法の1つです。
ただ実際のところ、状況によって、あるい
は、その人の性格によっては、それでは
モチベーションが高まらないケースもあります。
「ワクワクする未来」というのは、ようす
るにプラスの未来であり、最高の未来をイ
メージすることですが、これではいまいち
エネルギーがわいてこない感じがする人は、
今度は真逆のマイナスの未来、つまり
「最悪の未来をイメージする」
ことによって、モチベーションが高まるこ
とがあるので、そちらを試してみてください。
なぜ「最悪の未来をイメージする」ことに
よってモチベーションが高まるかというと、
「この最悪の未来を絶対回避しなければ!」
「こんな最悪の未来はまっぴらゴメンだ!
よし、頑張るぞ!」
という形で、その状況を回避しようという
強い動機付けが生まれるからです。
これは心理学的には、「防御型」の目標と
言われています。
「最悪の未来から自分を“防御”する」
という発想によって、目の前のことに取り
組むやる気(≒モチベーション)が生まれ
るということです。
一般的には、「危機管理」などはこの発想
で取り組むわけですね。地震対策や防衛、
犯罪対策など。
人の性格によっては、こういう「マイナス
の未来をイメージする」形で、それを回避
したいという思いの方が強く、こちらの動
機付けのほうが勉強に向かう集中力も高ま
ることがあります。
自分がそちらのタイプだと思う人は
試してみてください。
また、同じ人でも「状況」によって変わる
こともあります。
心理学の実験で明らかになっているのは、
「人は遠い未来のことほど楽観的・抽象的に考えやすく、
近い未来になるほど悲観的・具体的に考えやすい」
という傾向があることです。
「遠い未来」はまだ先の話ですから、多少
現実感がなくて抽象的・楽観的なイメージ
を持ちやすいのですが、
「近い未来」になるにつれて、どんどん現
実が近づいてきて、具体的に考えないとい
けなくなり、結果悲観的にもなりやすいと。
なので、たとえば「受験の直前期」や
「定期テストの前日」などは、
「近い未来」で勝負が決まる緊迫した状況なので、
「ワクワクするイメージ」を脳内で描くよりも、
「絶対に落ちたくない!」
「試験で悪い点を取りたくない!」といった
「最悪の未来を回避したい」
という防御型のモチベーションの方が、
集中力が高くなりやすい傾向があるわけです。
というわけで、未来を思い描いて勉強の
モチベーションを高める方法には、
「ワクワクする最高の未来をイメージする」方式と、
「回避したい最悪の未来をイメージする」方式の、
大きくわけて2つのパターンがありますので、
自分の性格や状況に合わせて、使い分ける
のがコツですね。
それではまた。