- 2016-11-18
- おすすめ記事, 効率的な勉強法~中上級編~
こんにちは、中西です。
ちょっと前に、時間に余裕がなくなって
きた場合の考え方として
「インプットとアウトプットの比重」
に注意する必要があり、
もし“究極の選択”でどちらか一方を重視
するなら、「アウトプット重視」で行く
方がうまくいく可能性が高い、
という話をしました。
今回はこの話の続き。というか補足の
ような話を。
ではすべての分野において
「アウトプット重視」あるいは
「アウトプットをしながらインプットをする」
のがいいかというと、ジャンルによっては
そうでない場合もあります。
たとえば私が受験生のときに、もう試験ま
でぜんぜん時間に余裕がなくなってきて、
漢文の句法を「問題演習や過去問をやりな
がら、そこで出た内容を覚えていこう」
としたことがありました。
これはまさに上記の「アウトプットしなが
らインプットする」というやり方ですし、
問題を解きながら実践的に覚えられますし、
間違ったら場合は記憶にも残りやすいので、
とてもいいやり方だと思ったわけです。
で、実際いいやり方だったのですが、しば
らく漢文の句法をそのやり方で覚える方法
を続けて行ったところ、ある時点で
「このままではやばいかも(゚o゚;」
と感じるようになりました。
どういうことかというと、たしかに問題を
解きながら実践的に覚えていけるので、問
題で出た句法に関してはしっかりマスター
できるわけです。
ところが、問題で出た分はいいのですが、
問題(&過去問)ではまだ出ていない重要
句法もけっこう残っていることに気づきました。
つまり問題演習で重要な句法が出るかどう
かは、ある種運任せに近い感じになっていて、
よく出る句法は何度も問題に出てくるわりに、
重要な句法なのに、自分の手持ちの問題集や
自分がやっている過去問ではまだ出ていない
句法も常に残っていたのです。
こうなると、不安というか“もどかしさ”の
ような感情がなかなか消えなくなります。
いつまでも「まだ問題演習で出てない句法も
けっこうあるやん(つД<)・゚。」みたいな気持
ちが常に残るのです。
たとえば「漢文の読解力」の力を付けるなら
和訳とか精読といった形のインプット学習を
わきにおいて問題演習で実践力を付けるのは
できるとしても、
「漢文の句法」については、
【もともとそれほど覚える分量が
多いわけではないので】
そういう分野まで“問題演習のみ”で知識を
つけようとすると、漏れが出るリスクの方が
高くなるわけです。
つまり「漢文の句法」のような
「総分量はそれほど多くないけど、その科目
(分野)をマスターする上で重要度が高いもの」
については、アウトプットのみをガンガン
やって覚えるより、
まとめてしっかりインプットを一通り終わ
らせてから、アウトプットに行ったほうが
確実度が高く、安心感も大きいということ。
逆に「漢文の読解力」は、手持ちの教材の
和訳とか精読のようなインプット学習をし
っかりやってから問題演習に行くよりは、
問題演習をしながら実力を身につけるやり
方にシフトしたほうが、早く読解力・実践
力がつく可能性が高くなります。
というわけで、時間に余裕がなくなってき
たときに「アウトプット重視」にシフトし
ていくのは多くの場合プラスになりますが、
「総分量はそれほど多くないけど、その科目
(分野)をマスターする上で重要度が高いもの」
については、きっちりインプットをまとめ
て一通り終わらせた方がいい場合が多いです。
時間が無いからといって何でもアウトプット
重視で行こうとすると返って効率が落ちる
場合がありますので
その見極めは事前にしっかりやっておいて
ほしいと思いますね。
それではまた。