こんにちは、中西です。
前回、
「将来の蓄積」の重要性
について話をしましたが、
その後、こんな質問をいただきました。
—————————–
Q,中西さんは、受験生にとって
一番大切な「蓄積」とは何だと思いますか?
—————————–
という内容。
たしかに前回のメールでは、
この点について、
「受験生は、
それ(=将来のための蓄積)がとりあえず
『受験勉強』
だからわかりやすいのですが」
とは一応書いたのですが、
ちょっと説明不足だったのかなと。
受験生にとっての「蓄積」
というのは、まず
知識そのもの
が受験後にも直接的に
役立つことは少ないわけです。
まして、受験勉強で学んだ知識が
直接的に役立つ「職業」となると、
ものすごく限定されます。
たとえば、直接的に役立つ職業のトップは
「学校の先生」
になるかと思います。
だって、その知識を求めてる人に
それをそのまま提供するお仕事だから、
ダイレクトに役立つ度合いは
他の職業と比べてダントツでしょう。
塾や予備校の先生なども同じですね。
あとは大学に残って
専門分野の学者になるパターン。
前も書いた気がしますが、
私の小学校〜高校まで、
部活もクラスも常に一緒だった友人は
歴史学者になってます。
たしかに彼は高校時代・受験時代は
歴史大好き人間でしたので、
こういった学者の道に進むなら、
受験勉強の知識はそのまんま
将来に蓄積されていきます。
あとは、たとえば
英語関係の職業
(通訳、翻訳、英語学校などの講師系)なども、
かなり直接的に受験勉強で学んだ
英語の知識が、蓄積となって
将来的に仕事につながっていくのは
間違いないでしょう。
が、それは全体から見れば
本当に少数派です。大半の人は、
受験勉強で学んだ知識を
“直接的に”仕事で活かせる
って機会はあまり無いのです。
が、ここが重要なのですが、
受験勉強で学んだ知識が直接的に
活かせからといって、
「受験勉強なんて意味がない」
という結論にはならないです。
前回の話ではないですが、この
「受験勉強なんて直接的に
役立たないから意味がない」
と考える思考というのは、
すごく短期的に結果を
追い求める思考なんですよね。
つまり、
今すぐ役立たないものは意味がない
という考え方・思想。
私がそうだったので
めちゃくちゃよくわかるのですが、
「サイン・コサインが何の役に立つねん」
的なことを受験生が言って勉強しないのは、
絶対に違う気がするんですよ。
それは、受験勉強が終わって
早ければ数年後の大学時代に、
遅くても5年とか10年すれば、
実感としてわかってくるんです。
受験勉強のシステムって、
問題もかなり多いけど、
そこで学んだ知識やその勉強期間が
【 「無駄だった」なんてことは、
絶対にありえないよね 】
というのが、感覚として・実感として・直感的に、
なにやらわかってくるのです。
そしてこの直感は高い確率で
当たっていると思います。
嘘だと思うなら、受験が終わって
数年以上たった先輩に、
できれば受験後
5年以上たった先輩の何人かに(多いほどよい)、
「受験勉強で学んだ知識って
無駄だったと思いますか?
ぶっちゃけ、受験勉強なんてやらなければ
良かったと思いますか?」
と聞いてみてください。
絶対に
「あんな勉強をして無駄だったね」
なんていう人は
ほとんどいないと思います。
アンケートをとったことはないので、
こんな言い方で申し訳ないですが、
その質問に
「受験勉強で学んだ知識
なんて役に立ってないから、
あんなのやらなきゃ良かったよ」
なんて思ってる大人は、
ほとんどいないはずなのです。
少なくとも、私はこれまで
そんな後悔話をただの一度も
聞いたことがないですから。
まあ、もし
受験生時代が5年とか10年とか
だったら話は変わるでしょうが、
本格的に受験勉強に没頭する期間なんて、
普通の人はたかが1年以内ですからね。
浪人しても2年弱ですよ。
受験が終わってしばらくたてば、
1年弱とか2年程度の受験勉強の期間なんて、
もう「くしゃみ」くらいの一瞬の
時間だと感じるようになるのです。
私の実感としても、そうです。
当時あれほど学校(高校)嫌いで、
「学ぶ意味やメリット、
進学する意味やメリットを一切教えないで、
いきなり知識だけを提供している
学校の授業というのは、
想像を絶するほどのバカバカしい茶番である」
くらいの生意気な考え方を
していた私ですら、
その学校の授業で学んだ知識を
「ムダだった」なんて、
今は全く思わないのです。
むしろあれほど憎悪した
先生方に感謝すらしてるくらい。
そしておそらくこの感覚は、
受験が終わって最低数年〜5年以上たった
世の大人のみなさま、紳士淑女、おじさまおばさま、
レディースandジェントルマンまで、
みな同じ感慨を持たれているはず。たぶんですが。
(まあだからといって、今の日本の
教育制度がこのままで良いなんて
全く思わないのですが、
話が入り組んでしまうので
そこは今回はカット)
では、なぜ受験から数年以上たつと
そう思えるようになるのかというと、
たぶんですが、
「知識というのは、必ずしも
『直接的に今すぐ役に立つもの』だけが、
大事な知識とは限らないから」
というのが、生きているうちに
感覚としてわかってくるから、
ではないでしょうか。
だから、受験生においても、
長期的な視点でみた場合、
知識そのものが「将来の蓄積」に
十分つながっている、というのが
おそらく真実なのですが・・・
・・・うわ〜どうしよ、
言いたいことが10分の1も伝えられていないのに、
文字数がそろそろ限界です。。
この話は、私が極めて重要だと考える
【 集中力を構成する三角ピラミッド 】
でいうところの、
「モチベーション」
にかかわってくる話です。
▼「集中力」「やる気」「モチベーション」の違いがハッキリわかる基準
集中力を構成する土台となる
「モチベーション」を固めるためにも
この話はもう少し続けて
しっかり解説したほうがいい気がするので
次回も続けるかもしれません。
今回はいったんここまで。
それではまた。