こんにちは、中西です
先日、話題の「シン・ゴジラ」を観に
行ってきました。
まだ公開して1ヶ月くらいですが、すでに
動員が300万人を突破していて大ヒット中。
映画評論をしている人たちは、あの人も
この人も、辛口評論家も、ネットでも
雑誌でも、みんな絶賛していたので、
「まあそこまで言うなら行ってやろうかね」
ということで田舎の映画館へ。
で、結論からいいますと、
大変素晴らしい映画でしたヾ(´▽`)ノ。
50年後、100年後まで残る傑作だと思います。
ポイントは、これまでのゴジラ映画とは
全く違う視点の映画だということです。
「ゴジラ映画」のイメージは捨てたほうが
いいでしょう。私などゴジラが嫌いという
か1ミリも興味ありませんでしたが、
非常におもしろかったです。
映画というのは「誰の目線」で物語が進む
かで全く話が変わってきます。
今回の物語は、
「政府の内部の人間」
が主人公なのです。
通常この手のパニック映画は「家族」が
中心に描かれていることが多く、
よく主人公のお父さんが思春期の娘と喧嘩中で、
災害から娘を助けてラストは父と娘は
仲直り・家族が一つに!。゚ヽ(゚´Д`)ノ゚。
みたいな家族愛的な話になることが多いのですが、
本作は最初から最後まで徹頭徹尾、
「政府の内部の人間だけ」
で話が進んでいきます。その点が斬新でした。
素晴らしいのはリアリティ。国家に
“想定外の危機”が突如勃発したときの
「政府の対応」がまるでドキュメンタリー
のごとくリアルに描かれています。
「もし日本に未曾有の危機的事態が
起こったら、きっとこうなるのだろう」
と思えるほど、様々な部分のディティール
に至るまでリアリティが追求されていました。
国防、自衛隊、国家の危機管理、日米安保、
戦後の日本、311後の日本、原発、核の保有、
日本の独立、国家間のパワーバランス、
決断力、真のリーダーシップ、チームで
仕事をするということ
・・・といった話に少しでも興味がある人
は絶対見た方がいいですね。子供には
むしろ難しく、大人の方が楽しめます。
男女はまったく関係ないですね。
「大人向けの知的エンターテインメント映画」
といっても過言ではないでしょう。
私はこういう自分が直接関われない世界
(今回の場合は「政府内部」の様子)など
に少しでもリアリティを追求している
映画や漫画は、できるだけ見ておいた方が
いいと思っています。
それはそのリアルな話から直接何かを
学ぶというよりは、現場のイメージを
頭に入れておくためです。
これ、めっちゃ大事なんですよ。
たとえば裁判に関係する映画を見ていると、
裁判がどんな感じで進められていくかが
イメージできるようになります。
すると、裁判や法律などそれまで難しいと
思っていた話が本で出てきたり、裁判関連
のニュースを見たりしたときに、映画の
シーンがリンクされてイメージが膨らむわけです。
結果、いろんな裁判や判決のニュースにも
興味がわいてきます。
企業・ビジネス系の映画を見ておけば、
学生時代でも「会社というのは実際に
こんな雰囲気で仕事をしているのか」
というイメージが頭に入ってきます。
すると、経済ニュースや企業のゴタゴタ
のニュースも「この不祥事はなんとなく
こんな感じだったのかな」というイメージ
がしやすくなるわけです。
私は大学時代に、島耕作シリーズの作者の
弘兼憲史さんが描いた「加冶隆介の議」
という全20巻の政治漫画を読みましたが、
(↑名作なのに1円て!)
それ以降、政治の勉強をしてもニュースを
みても、漫画の各種シーンが浮かんできて、
一気に政治の勉強が楽しくなったのです。
すると勉強が楽しいのでどんどん知識が
増えて、よりイメージがしやすくなり、
さらに勉強が楽しくなる・・・という
好循環が生まれます。
頭の中でイメージできない内容は、
勉強していても面白くないですからね。
「シン・ゴジラ」もそんな感じで、観た
からといってその内容がそのまま直接的に
受験にすぐ役立つということはないでしょうが、
たとえフィクションでもそういう
「緊急事態が起こったときの政府内部の様子」
を、物語を楽しみながら頭に入れておくことで、
今後政治の勉強をするとき・政治関係の
ニュースや本を読んだときにイメージが
描きやすくなります。
この場合、映画のリアリティが
「本当に正確かどうか」よりも、
その映像や話を通して
「頭でイメージできるようになること」
が重要。
そういう映画(&漫画)を見ておけば、
政府内部の様子について何もイメージが
描けない人より、インプットを楽しめます。
また今後新しい知識を学ぶときの
「記憶の定着率」のアップも十分期待
できるのです。
(先日も書いたとおり記憶というのは
「連想」で強化される要素も大きいため)
というわけで「シン・ゴジラ」はいろいろ
“考えさせられる映画”であり、
徹底したリアリティの追究で
“緊急事態における政府内部の様子を頭に入れる”
ことができ、
“勉強の気分転換・ストレス解消”にもなる
という複数のメリットがありますので、
まあ忙しいとは思いますが、受験生も
観て損することはないと思います。
ここまでの話を聞いて少しでも
「面白そうかも」と思った方は、
いい映画なのでぜひ気分転換がてら
観に行ってみてください。
それではまた。