こんにちは、中西です。
少し前に「利他行動が幸福感を高める」という複数の研究結果を紹介しました。
要は「幸せになりたいなら、他人の幸せのために行動するといいよ」みたいな話。
そのレポートをまとめていたのがニッセイ基礎研究所という所だったのですが、こちらの研究所の別のレポートで興味深いものがありました。
「幸福度が高まると生産性は高まるのか?」
というテーマで大規模な調査を行ったものです。
▼幸福度が高まると労働者の生産性は上がるのか?-大規模実験を用いた因果関係の検証:プログレスレポート- | ニッセイ基礎研究所
https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=63388?pno=2&site=nli
対象となったのは、全国の20歳から69歳の男女で、この被験者からの約5300件の回答をもとに調査が行われました。
かなり詳しく調査が行われていて長い話になるので、詳しく知りたい方は上記のリンク先をご覧いただきたいのですが、ここでは結論部分だけ言いますと、
【 お笑い動画を見ると、幸福感がアップし、生産性も高まる 】
ということが判明しました。
もう少し分解しますと、
お笑い動画を見る→ポジティブな感情がアップ→幸福度がアップ→生産性がアップ
という流れです。
別の吉本興業の研究では、お笑い(漫才)の動画を見ることで、免疫力がアップすることも判明しておりました。
今回の研究はそれとは比較にならないほど大規模で、かつ「生産性アップ」につながっているというのがポイントです。
ただ、「お笑い動画の視聴」と言うのは、あくまで幸福感アップのための1つの方法として採用されたものなので、
それ以外のことでも「幸福感がアップ」することなら何でもいいです。(例えばウォーキングや人との交流、ペットと戯れる、自然に触れるなど)
実験では、お笑い動画の視聴後に足し算の計算を行ったようなので、レポートのタイトルは「労働者の生産性」となっていますが、
仕事だけでなく、勉強の生産性アップも含めて良いと思います。
なお研究では、逆に幸福度が下がった場合にどうなるかも調査しているのですが、
予想通りと言いますか、幸福感が下がった場合は、その後の生産性も低下していました。
というわけで、お笑い動画の視聴で笑ったりウォーキングするなど、「幸福感が高まっている」と「仕事や勉強の生産性がアップ」しますので、
ストレスを溜めたまま机に向かう前に、まずはリフレッシュして幸福感を高め、
気持ちをスッキリさせて幸せな気分になった後に、目の前のタスクに取り組んだほうが良さそうです。