- 2024-2-13
- 睡眠効率アップで集中力UP
【今日のFocus】
「寝る前に布団の中でスマホを
使う人の割合は、全体の6割超。
一番多いのは20代女性で、約9割が
寝る前に布団の中でスマホを見る」
【解説】
NTTドコモのモバイル社会研究所が23年7月に発表した研究によると、
全国の15歳~79歳の男女5652人を対象に行った調査の結果、以下のことが分かりました。
①就寝前に布団に入りながらスマホを使用するのは全体の6割超。
②割合が高いのは20代女性で約9割。
③割合が低いのは70代男性で3割弱。
④起床後すぐにスマホを使用するのは全体の7割超。
⑤就寝前・起床後ともに「メール・メッセージのチェック」の割合が高い。
⑥寝る前スマホは、男女ともに10~30代が8割前後と高く、40代以降は年齢とともに急激に低下する。
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<まつわる話(ゆるい雑談)>
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こんにちは、中西です。
「寝る前スマホ」
は、いいのか悪いのか。
これは昔からあるテーマですが、今回久々に改めて調べてみたところ、結論が出ませんでした。
つまり、「寝る前にスマホを見たら良くない」という研究もあれば、「別に悪い影響はなかった」という研究もあるのです。
「スマホ脳」
と言う本が以前ベストセラーになっていた頃は、明らかにダメというのが、多くの識者の見解でした。
特に「ブルーライトが良くない」と言う意見は長年広く知られていましたが、近年の研究では、
「ブルーライトには睡眠効率を妨げるような悪い影響はなかった」
と言う研究が増えており、そちらの見解の方が主流になりつつあります。
(結果、あるブルーライトカットメガネを販売していた有名なメガネ店では、返金希望の声が増えているとか。科学的にほぼ否定されたので仕方ないかと)
寝る前スマホが良くないとしたら、ブルーライトではなく、結局のところ
「時間の浪費」
「脳のエネルギー消耗」
の2点が問題だろうと思われます。
私が運営するコーチングプログラムでも、就寝時間の前倒しや、就寝するときの環境を改善する話になることが多いのですが、
その時に「寝る前スマホ」をやめる話になることもよくあります。
私からそれを切り出すことはほとんどなく、大体はメンバーさん自身が悩みとして「寝る前スマホをやめたい」という話をされて、
私は現状の詳細を聞き出して、必要な情報を提供したりアドバイスをして、やめる仕組みを構築する感じです。
これまでかなりの人がいましたが、百発百中で解決しています。
そうやって「寝る前にスマホを触る時間」を減らすことで、
睡眠効率アップ・生産性アップ、調子が良くなった
という人がほとんどでした。ほとんどというか、全員だったかな(たしか)。
このプログラムをやり出す前は、こんなに多くの人が寝る前スマホをやっていて、それで悩んでいる人がたくさんいるとは思いませんでした。
冒頭で紹介した調査結果では、全体でいうと6割が「寝る前スマホ」をしていて、
10代から30代に至っては8割、40代・50代でも7割前後が「寝る前スマホ」をしているので、プログラム参加者の多くがやっていたのも当たり前だったわけですが。
最近でもある若い男性メンバーさんが、朝早く起床するために、就寝を早めたいということで、
「22時以降はスマホを触らない」
という目標を設定しました。
ただ、目標設定するだけではつい触ってしまうので、
「スマホサイズの禁欲ボックス」
(スマホより一回り大きいサイズのロック付きケース。スマホを入れると、自分が設定した時間はスマホを取り出すことができない。電話や充電は可能)
に入れて、証拠としてその写真を私に送ってもらっています。
これをやりだしてから、それまで寝付きが悪かったのに、かなり寝付きが良くなったと喜んでおられました。
「寝る前スマホ」がいいか悪いかの科学的な決着はまだついていない感じですが、
私の印象では「良くない」という研究結果の方が多い感じです。
何より、この手の問題は、どちらにせよ研究だけでなく「自分の場合はどうか」を自分自身で判断する必要があります。
「寝る前スマホ」に自分が納得していて、とくに問題を感じないなら、それでもいいかもしれません。
10代・20代・30代の8割もの人がやっている習慣が、そこまで大きな害悪をもたらすのであれば、そもそも習慣として広がらないと思います。
ただ、明確な害悪では無いけど、日本中(世界中)で、大勢の人が「寝る前スマホ」の楽しみ・快楽と引き換えに、
心身の健康や日中のパフォーマンスを(自分で思っている以上に)一部犠牲にしている可能性も否定できません。
1日単位では「大きな害悪」でなくても、「長期的には大きな害悪になる」ということはあると思います。
なので「寝る前スマホ」の習慣が自分にとっていいのか悪いのかわからない人は、
一度思い切って、就寝の1〜2時間前あたりでスマホの電源を切って、寝床から離れた場所に置き、違いを感じるか試してみてください。
何か違いを感じたら、それがあなた自身の「寝る前スマホ」の正解ということになります。