- 2017-7-13
- おすすめ記事, 夏休み・冬休み・春休みの勉強法
こんにちは、中西です。
前回は、「夏期講習」という形態について
考えてみました。今回はその続きを。
私自身は「夏期講習」は“諸刃の剣”の
ような部分があると思っていて、あまり
それに期待するのは良くないと思っています。
人によっては、ほとんど1日近くを夏期講習
の授業で埋め尽くしていて、その間、自学
自習は夜からしかやらない人もいます。
多い人だと、そういう日を何週間もすごす
場合もあります。
前回も書いたとおり、夏期講習を全否定す
る気はありませんし、実際に内容が素晴ら
しい夏期講習もたくさんあるわけですが、
一方でそこに期待しすぎる(より正確には
「依存」しすぎる)と、かなり高い確率で
夏休みを失敗に終わらせるリスクが高まるのです。
ここでいう「失敗」というのは、
「本来もっと実力を伸ばずことができたのに、
大して伸ばせなかった」という“失敗”です。
基本的に勉強というのは、
「1冊のテキスト(参考書・問題集)を
完璧になるまで繰り返す」
ことで実力が高まります。これが大原則なわけです。
夏期講習に限らずですが、この大原則を
外した勉強の仕方をしている場合(たとえ
ば1つの分野に対して複数のテキストを持
っていて、どれもちょっとずつしかやらな
い。1周ずつしかやらない、など)、
実力を付ける上でもっとも大事な「完璧に
なるまで繰り返す」という部分がおろそか
になるわけです。
別の見方をすると、
「やることが分散されるほど、
リスクが高まっていく」
ということを意味します。
この「やること」とは、もちろん
「テキスト」(参考書・問題集)のこと。
実は夏期講習の一番のリスクは、ここだと
思っています。少なくとも私の場合はそうでした。
夏期講習というのは、ほとんどの場合、
夏期講習専用のテキストが配布されます。
その塾・予備校が作成したオリジナルのテ
キストであることも多いです。
そのオリジナルのテキストが秀逸で、それ
が売りの1つになっている夏期講習もあります。
ところが、そのテキスト自体が良かったと
しても、必然的に
「やることが分散されてしまう」
わけです。
すでに手持ちの「1冊を完璧に繰り返す」
ことすら、なかなか難しいほど時間が足り
ないのに、
それに加えて夏期講習のテキストが
追加で加わります。
それを講習期間中に授業で学ぶわけですから、
当然その授業分の時間を、テキストを学ぶ
ために費やす必要があります。
授業だけでなく、その授業のための予習が
必要な場合も多いですし、授業のあとは
当然「復習」をしないと意味がありません。
夏期講習のテキストは、比較的ページ数も
少なく薄めのことが多いですが、そのわり
には貴重な夏休みの中でそこに費やす時間
は、予習・授業・復習とかなり多いです。
もともと持っていた「手持ちの1冊」だけ
にフォーカスして、一気にその1冊を勉強
してしまえば、実力が向上するにもかかわらず、
夏期講習でその時間が消えて、さらに別の
テキストが増えると。
しかも、これは私が悪いのかもしれません
が、夏期講習のテキストは、夏休み以降に
復習する気が全然起きませんでした(つД<)・゚。
理由は、手元の1冊のテキストを繰り返し
徹底して復習することに時間をかける必要
があったので、
秋以降に夏期講習のテキストを引っ張りだ
してきて、復習する余裕がなかったのです。
夏期講習も、当然その後何度も復習しない
と実力アップには意味がないにもかかわら
ず、そのための時間的・精神的余裕があり
ませんでした。
結果として、
「これなら夏期講習に費やした時間を、
手持ちの参考書(問題集)を何度も繰り返
すことに費やしていた方が良かった(>_<。)」
と思ったものです。しかも講習にはかなり
のお金もかかりましたし。。
私は受験が終わった直後、完璧になるまで
何度も繰り返したテキストを見て、とても
感慨深いものと愛着を感じたものですが、
夏期講習で使った複数のテキストを見ても、
正直「これ、いらんかったんちゃうの?」
と思ったものです(;゚ロ゚)
繰り返しますが、夏期講習を全否定する気
はありませんし、うまく受講すれば弱点の
補強や実力アップにもつながると思いますが、
一方で、上記のようなわりと大きめのリス
クも抱えている点は、事前に知っておい
たほうがいいと思います。
夏期講習を受ける人は、これらのリスクを
しっかり踏まえた上で、効率的にうまく
夏期講習を「利用」してほしいと思いますね。
それではまた。