- 2022-12-5
- 受験を突破する生活習慣術, 経済の話
こんにちは、中西です。
このメルマガでは、数ヶ月前から電気代高騰のリスクについて警告をしてきましたが、
いよいよ電力会社の倒産や経営危機が本格化してきました。
▼東北電力と東京瓦斯が共同出資した新電力会社シナジアパワーが破産
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6446730
▼地域新電力、8割以上が新規契約など停止 仕入れ価格高騰で苦境
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6446711
上の2つのニュースは、ともにエネルギー価格の高騰によるものですが、上のニュースはその価格高騰で経営が持たなくなって新電力会社が破産した報道、
下のニュースは地方の新電力会社が、申し込みが増えれば増えるほど赤字が膨らむ状況に陥ったため、新規契約を停止した報道です。
そもそも新電力と言うのは、2016年からスタートしている電力会社の自由化によって生まれた会社です。
維新などの思想の根底にある「新自由主義」と言うのは、まさにこれ。
新自由主義とは、これまで政府が行ってきたことを民間で行って競争させましょう。競争したら価格が安くなって、高品質なサービスが手に入って、利用者は得しますよ…と言う考え方です。
これがどれほど愚かな考え方かと言うのは、わかっている人は最初から皆分かっていたのですが、マスコミもそのリスクについて報道しないことがほとんどだったので、こういう悲惨な形で、その間違いがようやく判明してくるわけです。
電力や水道などの「国民の生命に関わるインフラ」を、自由化させて、民間に任せていいわけがないのです。
理由は簡単で、民営化して競争させると言う事は、必ず儲けないといけなくなるわけですが、こういったインフラは、必ず儲けが出るとは限らないからです。
今回のようにエネルギー価格など原料の高騰で経営が不安定になった場合、企業は生き残るために供給するサービスの質を劣化させるリスクもあります。
当然、外国の企業に買収されるリスクもあるわけです。
国民の命に関わるインフラが、儲け主義の外国人に支配されるリスクを理解できないと言うのは、お花畑にもほどがあります。
実際、海外では民営化した水道の水が、とんでもなく劣化して大問題になっている事例も多数あります。企業は儲けるためなら、限界ギリギリの劣化した水を供給することもあるわけです。経営者が外国人ならなおさらです。
当たり前だと思うのですが、命や生活に大きく変わるインフラは公共(国営)であるべきで、民営化させて自由に競争させたからといって、高品質なサービスが提供されるとは全く限らないのです。
こんな簡単なことがわからないのが、維新など新自由主義を支持している人たちなのです。
本日報道があったシナジアパワー社に限らず、すでに新電力会社の倒産がどんどん増えていますし、今後もどんどん増えていくはずです。
儲からないなら撤退するしかないのが民間企業なのですから。
その潰れた企業から電力の供給を受けていた国民は、新たに別の電力会社に加入する必要がありますが、上記の報道の通り、多くの電力会社が新規申し込みを停止し始めています。
申し込みが増えるほど赤字になるのですから当然です。電力会社の路頭に迷う「電力難民」がそのうち出てくるかもしれません。これが21世紀の日本です(つД`)
この電力会社の危機は、今後ますます進んでいく可能性が高いですが、それはつまり電気代のさらなる高騰を意味します。
改めて、この冬はもちろん、来年以降(つまり数年先)の冬まで見越して、節電対策・防寒対策をしていかないと、多くの国民が「電気代ごときで」生活を苦しくさせられることになるのは間違いありません。
この国は政府の愚かすぎる政策によって、これほどまでに衰退してしまっているのです。
今の日本では、政府やマスコミの言うことを基本信じず、自分で調べ、自分で考え、自分から行動していかないと、
国民を救うはずの政府と真実を報道するはずのマスコミによって、
日本国民は人生を徹底的に潰されることになります。
それではまた。