- 2016-6-7
- おすすめ記事, 効率的な勉強法~中上級編~, 勉強の習慣化, 受験を突破するマインドセット
こんにちは、中西です。
今朝、北海道函館市の観光事業の一環
として行われていた「無料レンタル傘」
のサービスで
傘が1500本中1100本も返却されていない
というニュースがありました。
私はこのニュースを見た瞬間、もう絶対に、
「最近は日本人のモラルが低下して~」
云々といったモラルの問題を言い出す人や
モラル論を語るコメンテーターであふれ
かえるだろうと思ったのですが、案の定、
ネットにはそんな意見があふれておりました。
いわく「昔の日本人はもっとモラルがあった」
「日本人の“民度“が落ちた」などなど。
正直いうと、この程度の問題のポイントが
どこにあるかくらいは、すぐに気づいて
ほしいと思うのですが、
その事業の担当者の方も含め、多くの
メディアもこの「無料レンタル傘」の
サービスのどこに一番の問題があったか
を理解できていないように思われます。
無料でレンタルできる1500本の傘うち
1100本もの傘が返ってこない。
日本は、落とした財布が必ず返ってくる
お・も・て・な・しの国ではなかったのか?
今の日本人のモラルは崩壊してしまったのか?
・・・いいえ。全然違います。
こんなのは、ただ単に事業の
「仕組み」がすべて悪い
のです。今回の問題の原因は、ただそれだけ。
この無料レンタル傘の「仕組み」が
どう悪いのかというと、
【 人間の性悪説を引き出す仕組み 】
になってしまっていた、ということです。
人間は根本的に善なのか悪なのかという、
「性善説」と「性悪説」という2つの主張が
昔からあることは知られています。高校の
国語でも習う話かと。
しかし実際のところ、これは1,000年議論
しても答えなんて出るはずがないのです。
なぜなら、人間は「善」にもなり「悪」にも
なりうる存在だからです。
そういえば、私が大学時代に読んだ
ある教育学者の本には
「性善説でも性悪説でもない。人間は
『悪から善に向かって成長していく』のだ」
なんて結論が書かれていました。
これを読んだ直後はけっこう衝撃でしたが、
冷静に考えるとリアリティが全然無くて
ピンと来ませんでしたm(_ _)m
その後、ある天才経営者の方と数年仕事を
する幸運に恵まれました。私の生涯の師匠
ですが、この方は「会社」というシステムの
新しい可能性を命を懸けて追求されている方でした。
あるとき、私は彼にこういう質問をしたのです。
「理想の会社を作ろうとされていますが、
一般の会社のように、人間は悪事を働くと考える
『性悪説を前提にした仕組み』
にしないと、スタッフはいつか悪いことを
するのではないですか?そこはどうお考え
なのですか?」と。
するとこういう回答が返ってきました。
「『性善説を引き出す仕組み』を作ればいいんや」
・・・この回答には正直ビックリしましたね。
つまり
「性善説か性悪説か、どちらかが正解」
ではなく、
「性善説も性悪説も、両方正解」
だと考え、だからこそ
「性善説の部分を引き出す仕組み」
が理想の会社を作る鍵になる
・・・という話。
その後も自分なりの研究・経験を通して
確信したのは、人間の善性を引き出すのも、
人間の悪性を引き出すのも、結局
「仕組みがすべて」
だということです。
それは人間が関わる、あらゆる事業・
プロジェクト・組織において当てはまります。
函館市の「無料レンタル傘」のサービスで
返却率が異様に低くなったのは、日本人の
モラルや民度といった原因ではなく、その事業が
「人間の性悪説を引き出す仕組み」
になってしまっていただけなのです。
以上の事実を理解しないで、
「最近の日本人のモラルは低下した」とか
「日本人の民度は~」なんていう的外れな
議論をしていたら、
この無料レンタル傘サービスは、
今後もずっと傘の返却率が異様に低いまま、
そのうち終了することになるでしょう(ノд-。)
何ごとにおいても、
一番大事なのは「仕組み」
なのです。
その「仕組み」を土台として、
すべてが回っています。
そして、この原則は
「勉強の集中力」
においてもまったく同じなのです。
「意志が強い」とか「意志が弱い」とか、
そんな要素はほとんど関係なくて、
勉強に集中する「仕組み」を作ることが
もっとも重要だということです。
精神論や根性論や「意志の強さ・弱さ」
なんて視点で考えるのではなく、この
「仕組み」発想
に切り替えられるかどうかが、
受験を突破する鍵になります。
実は、まもなくその
【 勉強に集中できる画期的な「仕組み」 】
を、このメルマガでご紹介する予定なので、
お楽しみに。
日本初となるサービスをやります。
それではまた。
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